就活生や転職者のみなさん、こんにちは!
これまで7年、書いた記事は1500記事を超え、求人サイトの運営まで始めた"日本イチの就活マニア"こと就活マン(@syukatu_man)です!
今回は就活において超重要な自己PRについて、特に「自己PRの書き出しの書き方・伝え方」に着目して解説していきます。
自己PRは企業に対して「私を採用することでこんなメリットがあります」と伝える、最も重要な回答の1つなんですよね。
僕は就活を「自分のことを売り込む営業活動」だと思っていますが、その中でも自己PRは採用担当者の心を掴むために重要です。
この記事では自己PRの書き出しの書き方から例文まで詳しく紹介していきます。
ぜひ最後まで読んでくれると嬉しいです!
自己PRの書き出しはどのような始まりが良いのか気になります!
自己PRはどの企業からも聞かれる超重要質問!人事に刺さる自己PRの作り方を解説してくよ!
- 自己PR全体の文章構成と例文
- 自己PRの書き出しで評価されるための5ポイント【新卒向け】
- 自己PRの書き出し例文10選
- 自己PRの書き出しを作成する際の注意点【新卒向け】
- 自己PRの書き出しのNG例文3選
- 【重要】作成した自己PRは逆求人サイトで評価されるか試す
- 【補足】自己PRの書き出しにインパクトは不要
- 【補足】自己PRと志望動機やガクチカとの書き出しの違い
- 本記事の要点まとめ
自己PR全体の文章構成と例文
自己PRの書き出しを確認する上で、まずは自己PR全体の文章構成を共有します。
僕が就活生のときに作成した自己PRの文章構成は以下のとおりです。
【自己PRの文章構成】
- 貢献できる能力 ←書き出し
- 具体的な貢献内容 ←書き出し
- 根拠となるエピソード(課題・行動・結果)
- 自分の信条
- 入社後の豊富
まず最初に自己PRとは「企業が自分を雇うべき理由を伝えること」です。
ここで企業側の立場に立つと、新卒を採用する理由は「自社の利益を大きくするため」ですよね。
よって「私には◯◯という能力があるから◯◯という貢献ができる。だから会社の利益を高めることができる」と説明をするのが自己PRだと言えます。
これを伝えるための自己PRの文章構成を上で共有しました。
また上の構成は、以下のように「木」をイメージすると分かりやすいです。
まずは「結論」という木の幹を立てる。
幹が倒れないように「根拠」という木の根を張る。
そして最後に木を魅力的に見せるための「補足情報」で枝葉をつける。
(これは他のすべての質問でも使える文章構成テクニックなので覚えて帰ってね!)
自己PRの例文
では先ほどの文章構成を元に自己PRを作成するとどうなるか?
例文を1つ作成したので共有しますね。
【自己PRの例文】
「私には誰にも負けない発想力があります。
この発想力によって、貴社のサービスを利用する若者の立場に立ち、必要な機能やサービス内容を発想することで売上を高め、利益に貢献することができます。
(〜ここまでが書き出し)
この発想力を発揮したエピソードが大学時代にあります。
大学時代、友人に誕生日プレゼントを渡す機会が30回ほどありました。
そのすべてで心から喜んで欲しいと考えて、策を練ることに。
「友人が今1番欲しいものを最も嬉しい渡し方で渡す」ということを徹底。
友人の立場に立って考えた結果、うち10回も友人が嬉し泣きするほどの結果となりました。
これほど私が相手の立場に立って考えて発想することにこだわる理由は、「主観に囚われず客観も大切にする」という信条がを大切にしているからです。
貴社に入社することができた暁には、この私の発想力を活かして、誰よりもお客様の立場に立って信頼される営業マンになることを約束します。」
僕はこのように「貢献できる能力+その能力がある根拠」をベースに自己PRを作成するようにしていました。
今回の記事で解説する「書き出し」は「貢献できる能力+具体的な貢献内容」の部分となります。
この書き出しの部分について、次の章から詳しく解説していきます。
評価される書き出しのポイントと注意点を共有してから、例文をまとめて紹介しますね。
▼自己PR全体の書き方についてマンガで解説しています!合わせてチェック!
» マンガで分かる自己PRの書き方【5ステップで完成!例文も共有】
「自己PR=その企業が自分を雇うべき理由を説明すること」だと考えると分かりやすいですね。伝えるべきことが見えてきます。
そうなんだよね。このように、まずはそれぞれの質問の意味を自分なりに噛み砕くこと。その上で伝わりやすい文章構成を考えることが重要だよ。
自己PRの書き出しで評価されるための5ポイント【新卒向け】
僕が考える自己PRの書き出しは「貢献できる能力+具体的な貢献内容」だと説明しましたよね。
ではこの書き出しの部分で面接官から評価されるためにはどうすれば良いか?
僕が重要だと思うポイントが5つあります。
【自己PRの書き出しのポイント】
- 嘘をつかない
- 結論が簡潔に示されている
- アピールする長所がその企業に適している
- 曖昧ではなく断定して言い切る
- 印象的な言葉や表現を入れてみる(=聞きたいと思わせる)
① 嘘をつかない
まず就活において嘘をつかないことは基本です。
別に倫理的に嘘はだめだと言うわけじゃありません。
「入社後のミスマッチの原因になるから」なんですよね。
例えば自己PRで、「私には誰にも負けないコミュニケーション力がある」と嘘をついたとしましょう。
それを企業側が信用して、「うちの会社はお客さんと話す時間がめちゃくちゃ長いからちょうど良い人材だな」と判断して内定を出したとします。
本当はコミュニケーションが得意じゃないし、好きじゃないあなたはどうなるか?
入社後に「こんなに人と会話しないといけない仕事は辛い」となる。
就活は内定の獲得がゴールじゃありません。
いかに自分に合う企業に入社できるかが重要だと僕は思います。
嘘はバレやすいし、最終的には自分の不利益にも繋がるのでやめましょう。
② 結論が簡潔に示されている
次に自己PRだけでなく、どんな回答も書き出しは結論を示すこと。
そして、その結論がわかりやすくて簡潔である必要があります。
今回の自己PRで言えば、採用担当者が自己PRを通して知りたいことは「あなたを採用すると弊社にどんなメリットがあるのでしょうか?」ですよね。
この面接官の質問意図を満たす結論を簡潔に伝えることが書き出しには必須です!
ぜひ「質問意図の把握→その意図を満たす結論を書き出しで伝える」を徹底してくださいね。
このあたりは以下のようにツイートしました。
(面接官の質問意図の把握は、本当に重要ですよ!!)
就活で重要なことは
— 就活マン®︎ / 藤井智也 (@shukatu_man) December 3, 2020
“採用担当者の立場に立って考える”こと。
「なぜその質問をしてくるか?」
を把握し、(=質問意図の把握)
「じゃあどうやって伝えれば伝わりやすいか」
を考える(=最適な回答法の模索)
『自分が何を伝えたいか』よりも、まずは『相手が何を知りたいか』を考えると良き。 pic.twitter.com/uccN2Mu6UY
③ アピールする長所がその企業に適している
続いて、書き出しでアピールする長所がその企業に適していることが重要です。
例えばあなたが事務職で応募したとしましょう。
その会社の事務職として必要な能力が「PC作業スピードの速さ」だとして、そこで「フットワークの軽さ」を自己PRで全面に押しても的外れですよね。
このように自己PRでアピールする長所・能力がその企業に適していることが重要。
「なぜその能力がその企業に貢献するのか」という部分はめちゃくちゃ考えてください。
ここを徹底することで、書き出しから採用担当者の心を掴むことができます。
「お!この能力を持っている子を欲しかったんだよ!」「たしかにこの能力は自社に必要だな」と思わせたら勝ちですよ。
④ 曖昧ではなく断定して言い切る
続いて細かいですが、書き出しで伝える「貢献できる能力+具体的な貢献内容」はしっかりと断定して言い切るようにしましょう。
◯:私には誰にも負けない発想力があります。=断定でGOOD!
☓ :私は発想力がある方だと思います。=推定で曖昧なのはNG!
文章から自信の有無は伝わってしまうものです。
別にその能力があると絶対的に自信がなくても構わない。
それでも断定して、しっかりと言い切ることが重要なんですよね。
もしその能力が突出していなくても、入社してから伸ばせば良いですから!
⑤ 印象的な言葉や表現を入れてみる(=聞きたいと思わせる)
そして最後に、可能であれば書き出しに印象的な言葉や表現を入れましょう。
最初に紹介した例文で言うと、「私には発想力があります」にせずに、あえて「常に相手の立場に立つことで生まれる発想力があります」としました。
読み手は「常に相手の立場に立つことで生まれる発想力?」と疑問が生まれる。
疑問とはつまり興味なので、先に読み進めたい気持ちになります。
(ちなみに「疑問」と「意味不明」は別物なので、読み手の疑問を作るために意味不明な文章を入れるのは違いますよ!)
読み進めると、「なるほど!相手の立場に立って考えることでアイデアが生まれるってことか」と理解することができるんですよね。
このように印象的な言葉や表現を入れてみることで差別化を図ることができます。
ここで紹介した5つのポイントは自己PRの書き出し以外にも言えること。それぞれ「なぜそのポイントが重要なのか」を考えて、ぜひ自分の自己PRに取り入れてみてね!
自己PRの書き出し例文10選
ここまでの解説で自己PRの書き出しの書き方はマスターできたと思います。
よってこの章では「自己PRの書き出しの例文」を見ていきますか。
簡潔に自分の能力と貢献内容を伝える書き出しを10例用意しました。
(書き出しのポイントを意識して作成したので、何がポイントなのか着目を!)
①「協調性」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私は初対面の人でも30分話せば地元の友達みたいと言われる協調性がウリです。
貴社の営業職としてお客様1人1人に愛される存在になることで、“むしろ会うのが楽しみな営業マン”になることで貴社に貢献します。」
まずは協調性をアピールする自己PRの書き出しです。
「協調性」を更に印象的に伝えるために、「初対面の人でも30分話せば地元の友達みたいと言われる」と表現しました。
ただ「協調性があります」と伝えるだけよりも、いかに協調性があるのかよく伝わりますよね。
面接官は1日に大量のエントリーシートを読んでいます。
だからこそ少しでも読み手の記憶に残ることを意識してくださいね。
②「好奇心」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私は1日に50回以上も「なぜ」と考えるほどの好奇心が自慢です。
この好奇心を1つ1つの業務に活かして、「なぜこれをすべきか」「なぜこれが売上の上位を占めるか」と疑問を持って取り組むことで、業務の効率化やそもそも業務を楽しんで行うことで貴社に貢献します。」
続いて、好奇心をアピールする自己PRの書き出しです。
具体的な数字「1日に50回」を入れることによって、読み手の興味を引き、かつイメージしやすくなります。
僕もブログのタイトルに数字を積極的に入れるようにしているんですよね。
「就活を成功させる方法」よりも「就活を成功させる3つの秘訣」と具体的な数字を入れた方が読みたいと思いませんか?
こうした読み手の興味を引くための書き方を「セールスライティング」と言います。
勉強したいという就活生は以下の本が個人的にはおすすめですよ!
③「継続力」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私は38度の熱が出ても日課のランニングを止めないほどの継続力があります。
どんな仕事でもまずは継続することでしか成功は生まれないと思います。
やろうと決めたこと、これはやるべきと教わったことを継続することで、貴社の事業の拡大に貢献します。」
次は継続力をアピールする書き出しです。
自分の過去の出来事の中で、継続力があることを最も示すエピソードを持ってきました。
また「38度」という具体的な数字を入れることでイメージしやすくなります。
それに加えて「継続力があることによって会社にどう貢献できるか」を考えて記載すれば、書き出しとしてバッチリですね。
④「行動力」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私は深夜でも友人に誘われたら家を飛び出す行動力が自慢です。
私は営業職を希望していますが、営業としてまずは全てのお客様の元に足を運ぶ。
何か頼まれたらすぐに会いに行く。
持ち前の行動力でお客様から信頼される営業マンになることで貴社に貢献します。」
次は行動力をアピールする書き出しです。
行動力や主体性は、企業が新卒に求める上位資質です。
これらを持っている自信がある人はどんどんアピールするようにしてください!
⑤「真面目さ」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私の唯一の取り柄は真面目さです。自分なりに真面目さとは「継続力×忍耐力」だと考えており、どんな仕事もまずは継続してみること。
そして辛いことが起きた時もしっかりと忍耐強く続けること。
それらを通して貴社の仕事に愚直に取り組み、成果を上げます。」
続いて真面目さをアピールする書き出しです。
「真面目さ」って意外と抽象的な言葉ですよね?
何をもって真面目というのか人によって異なります。
そこで僕は真面目さを「継続力×忍耐力」に分解してみました。
このように物事を再定義できる人は評価されるので、ぜひ参考に!
読み手もこの方がわかりやすいし。
⑥「計画性」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私にはどんな高い目標も小さな階段に分けて考える計画性があります。
与えられた目標を実現するために、自分なりに具体的な1つ1つの行動を作成。
それを実行することによって目標を達成し、貴社に貢献します。」
次は計画性をアピールする書き出しです。
ただ計画性があるだけでは、読み手の「自社に貢献してくれる」というイメージに繋がりにくいので、しっかりと「計画性があることでなぜ会社に貢献できるのか」まで噛み砕いて書くことが重要!!
⑦「向上心」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私は他人から「それは絶対に無理だ」と言われるほど燃えるという向上心があります。
貴社に入社後、まずは歴代の新入社員の成績を大きく超えることを目標として、社員3人分の働きをすることで貴社に貢献します。」
次は向上心をアピールする書き出しですね。
今回の例文ではかなり強気な文章を書いてみました。
新卒にはこのぐらいの勢いがあっても全然良いと思います。
「歴代の新入社員の成績を大きく超えることを目標」と伝えるだけで、頼りになる感じも伝わりますよね。
これは採用担当者によって好みが分かれるところですが、自信があるタイプの人は強気な文章でゴリ押しするのも良いでしょう。
⑧「忍耐力」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私はどれだけストレスがかかっても“寝たら治る”という性質を活かした忍耐力があります。
社会人になるにあたって、今まで経験したことのないトラブルやストレスにぶつかる場面があると思います。
しかし、持ち前の忍耐力を突破し、死ぬまで貴社で働き続けることで誰よりも生涯で利益を与える存在になります。」
次は忍耐力をアピールする書き出しです。
実は「忍耐力」ってめちゃくちゃ重要な能力で、企業側はとにかく「すぐに辞めない人」を採用したいと考えています。
なぜなら新卒は育てることを前提で採用するから。
すぐに辞めてしまっては採用コストも教育コストも無駄になりますよね。
こうした企業側の都合を押さえておくと、忍耐力やストレス耐性の高さを伝えることがいかに有効か見えてくるでしょう。
⑨「責任感」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私はどんなトラブルに対しても当事者だと考える責任感があります。
貴社に入社後、自分のせいだと言えないようなトラブルが起きた時に「自分のせいじゃない」と考えるのではなく、当事者として解決できないかを考える。
それによって同じトラブルが起きない仕組みを作ることで貴社に貢献します。」
続いて責任感をアピールする書き出しです。
責任感ってそれが会社の利益に繋がるとイメージしにくいですよね。
だからこそ「責任感があることがどう会社に利益を与えるのか」は具体的に考えて伝えるようにしてください。
自分の持つ能力が、一見会社の利益に繋がりにくそうな場合、どんな採用担当者でも理解できるよう具体的な貢献内容を書くのがポイントです!!
⑩「集中力」をアピールする書き出し例文
【書き出し例文】
「私はとにかく短時間の深い集中力に自信があります。
集中力には深さと長さがあると言われていますが、私は深さを大事にしていて、仕事を効率的に終わらせます。それによって短い時間でも仕事をこなし、貴社に貢献します。」
そして最後は集中力をアピールする書き出しです。
集中力があることが仕事に活きるのは誰しもが分かることですよね。
よっていかに自分に集中力があるのか、その説得力を高めることを重視すると良いですよ。
今回の場合は、「集中力についての理解の深さ」を書き出しで示すことによって「この子は集中力についてよく理解しているな」と思ってもらうことを狙いました。
書き出しを読むだけで、その就活生はどんな能力がウリなのかよく分かりますね。
そうなんだよ!雇うメリットを伝えるのが自己PRだと覚えておこう!
自己PRの書き出しを作成する際の注意点【新卒向け】
それではここからは更に自己PRの書き出しの質を高めていきましょうか。
まずは「こんな書き出しはNGだよ」という注意点を共有します。
① 前置きを入れないこと
まずどんな回答でもだめなのが前置きが長いことです。
就活ではとにかく「結論ファースト」を徹底するようにしてください。
自己PRの書き出しとして、「私は大学時代に法学部に在学しており、法律の勉強をしていました。毎日3時間ほど自習の時間も設けていたので...」みたいに、前置きがめちゃくちゃ長いのはNGですね。
自己PRで大事なことは何度も言うように「企業が自分を雇うべき理由を伝えること」です。
まずは結論としてそれを伝えてください。
その他の補足事項は、結論を述べてから話せば良いですから。
(逆に結論を先に伝えられてさえいれば、多少話が長くなっても伝わります。)
② ネガティブワードは避ける
次に自己PRの書き出しでは、ネガティブワードは避けるようにしましょう。
例えば「短所は◯◯なのですが」とか「ギャンブルが好きで」など。
自己PRはいかに自分のことを魅力的に伝えるかが重要。
そこにわざわざネガティブワードを入れる必要はありませんよね。
私にはこんな能力がある!
この能力があるからこんな貢献ができて利益を出せる!!
だから御社は私を雇うべきだ!!大きなメリットがありますよ!!
自己PRで重要なことはこれです。
自分を売り込む営業マンとして、自分のことを魅力的に伝えましょう。
前置きが長いのはエントリーシートや面接で落ちる就活生の特徴の1つ。ビジネスシーンで結論から話せない人は評価されないから気をつけよう。
たしかに読んでいて「結局何を自己PRしたいの?」とわかりにくいと読む気が失せますね。
自己PRの書き出しのNG例文3選
ここまで自己PRの書き出し例文を確認してきました。
反対に「どんな自己PRの書き出しはダメなの?」と疑問に思いますよね。
そこでこの章にて、絶対に避けるべきNGな自己PRの書き出しを共有します。
それぞれの例文ごとになぜNGなのかも説明します。
NGな自己PRの書き出し例文①
【NG例文】
「私は大学時代にバレーボールサークルに所属していました。
バレーボールサークルではサークル長を努め、特に新入生の勧誘に注力。
その甲斐があって私がサークル長を努めた年は、新入部員が2倍となりました。」
この例文のNGポイントは「結論が見えない」ということです。
そもそも自己PRが何かを理解せずに文章を書いてしまっている典型例ですね。
意外と結論が全然見えてこない文章を書く人は多いです。
とにかく前置きが長いという特徴があるので、以下の2点を徹底しましょう。
【結論を先に伝えるための手順】
自己PRでは何を伝えるべきなのかを明確化する
↓
結論が先にくるような構成を考える
このように文章をいきなり書き出すんじゃなくて、まずは構成から作ることをおすすめします!
(僕もこうしてブログを書く時は、まずは構成から作ってますよ!)
NGな自己PRの書き出し例文②
【NG例文】
「私は美的センスに自信があります。
ファッションからインテリアまで幅広く美的センスを発揮するので、友人からは「オシャレだね」と言われることが非常に多いです。」
この例文のNGポイントは「その能力がどう会社への貢献に繋がるのか分かりづらい」ということです。
例えば、僕なら「センスがあるなら商品のパッケージや店内のインテリア、作成する資料に活かすことができそうだな」と考えることができるのですが、面接官は全員がそうじゃないんですよね。
「センス?そんなのがあっても仕事には関係ねえ」と思う面接官もいる。
だからこそ、こちらから「その能力が具体的にどう会社の利益に繋がるのか」を示してあげる必要があるんですよね。
こうした説明能力の高さは営業力です。
自分の能力をわかりやすく伝え、相手に自分が必要だと思わせる能力。
ぜひここを意識して高めていってください。(←社会人になってからもマジで使える能力だから!)
NGな自己PRの書き出し例文③
【NG例文】
「私はコミュニケーション力、主体性、好奇心、集中力の4つが自慢です。
これら4つの能力を合わせることで、積極的に新しい挑戦をすることができます。」
この例文のNGポイントは「アピールする能力が多すぎる」ということです。
4つもの能力を伝えてしまうと、逆にその就活生の強みが分かりにくくなります。
例えば、ラーメンが食べたいとしましょう。
「ラーメン屋」か「ファミリーレストラン」のどちらに行きますか?
おそらくラーメン屋に行きたいと思いますよね?
それはラーメン屋はラーメンに特化しているがゆえに、ラーメンへの専門性に期待ができるからです。
これと同じようにアピールする能力が多すぎると、逆に1つ1つの専門性が薄まります。
よってどれも中途半端に持っているのだろうと思われるリスクがありますよね。
僕のおすすめとしてはアピールする能力はエントリーシート全体を通して2つ以下。
この能力なら誰にも負けないという能力を明確化して、それをとにかく魅力的に、印象的に伝えることに注力することが良いかなと。
たしかに採用担当者の視点でNG例文を見ると、その就活生について理解しにくかったり、印象に残らない自己PRの書き出しですね。
そうなんだよ。だいたい評価されない自己PRの特徴って決まってるから、避けるべきポイントを押さえておくことは非常に重要。
【重要】作成した自己PRは逆求人サイトで評価されるか試す
ここまでの解説にて、自己PRの書き出しへの理解はバッチリでしょう!
自己PRを作成したら絶対にして欲しい作業があります。
それは「自分が書いた自己PRが評価されるかどうかの確認」です。
この作業のために添削をお願いする人が多いですが、添削者によって評価は変わるし、むしろその添削者が微妙だと悪い文章になりますよね。
そこで作成した自己PRを、逆求人サイトのプロフィールに記載。
スカウトが多く届くかどうかで作成した自己PRの質を測ることが効果的です。
僕が絶対に利用すべきだとおすすめしている逆求人サイトは、「Offerbox(オファーボックス) 」と「ホワイト企業ナビ」です。
すべてもちろん無料で利用できて、内定にも直結します。
2サイトを併用して、1つでも多くのスカウトを狙う。
「企業探し」という面倒な工程を効率化しつつ、自己PRの質を確認しましょう!
なるほど!逆求人サイトのプロフィールには自己PRを入力する欄がある。そこに作成した自己PRを掲載することで、届くスカウト量で質を確認できるんですね。
そのとおり。更にスカウトがくれば、そのまま自分を評価してくれる企業からの内定獲得にも繋がり一石二鳥なんだよね。
【補足】自己PRの書き出しにインパクトは不要
ここからは自己PRの書き出しに関するよくある質問に回答していきます。
まずは「自己PRの書き出しでインパクトを残す必要がありますか?」という質問。
たしかに1日に何通ものエントリーシートを読む採用担当者に覚えてもらうためにインパクトは有効です。
しかし、自己PRにおいてインパクトは必要ないですよ。
途中で解説したように「印象的な言葉や表現を入れてみる」ということは重要。
ですがとにかくインパクトを残すための突飛な表現は不要です。
例えばインパクトを重視したこんな例文はどうか?
【インパクトを重視した自己PRの書き出し】
「上位1%。私のコミュニケーション力は日本の上位120万人だと断言します。
お客様との信頼関係、新規顧客の獲得に私のコミュニケーション力は不可欠です。」
たしかにインパクトがある自己PR。
しかし「そのコミュニケーション力の根拠は?」と疑問を抱くし、ここまで個性的になってしまうと“採用担当者ごとに好き嫌いがはっきりしてしまう”んですよね。
エントリーシートはまずは通過することが目的となります。
よってエントリーシートの段階で一部の採用担当者からしかウケないインパクトのある自己PRを書くのは微妙ですよね。
「印象的な言葉や表現を入れてみる」ということは大切ですが、「過剰にインパクトにこだわりすぎること」は不要だというのが僕の考えです。
【補足】自己PRと志望動機やガクチカとの書き出しの違い
次に自己PRとその他の質問との書き出しの違いについて解説します。
基本的には「結論ファースト」という点はどの質問も変わりません。
しかし質問ごとに採用担当者の質問意図は異なります。
よってそれぞれの質問ごとの意図を把握した上で、その意図を満たす結論を述べることを書き出しでは徹底してくださいね!
【質問ごとの面接官の質問意図】
自己PR:あなたを採用すると弊社にどんなメリットがあるのでしょうか?
⇒書き出しは「アピールする能力+具体的な貢献内容」
志望動機:どれだけ本気で入社したいと思ってます?内定出したら本当にきますか?
⇒書き出しは「なぜその業界を選んだのか+なぜその業界の中でも貴社じゃないとだめなのか」
ガクチカ:大学時代を有効活用しました?そしてどんなことに興味がある人なのでしょうか?
⇒書き出しは「大学時代に打ち込んだことは◯◯です」
質問ごとの採用担当者の質問意図を押さえ、まずは書き出しで結論を述べる。
結論を述べていれば、読み手側は既に質問意図を満たしてもらって満足。
加えて補足情報を聞くことで、結論を押さえた上で更に理解度が深められる。
これが結論ファーストの重要性。
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
自己PRはどの企業からもされる超頻出質問がゆえに、僕が持つ知識を総動員させた記事となりました。
この記事で解説したことは自己PRだけでなく、他の質問すべてで使えます。
また就活だけでなく、これから社会人になった時に仕事でも使えるでしょう。
(文章力=論理的思考=コミュニケーション力 なので!)
僕は就活攻略論を通して、就活だけでなく人生でずっと使える知識を共有したいと考えています。
この記事がその役に少しでも立ったのなら嬉しいです。
それでは最後に、本記事の要点をまとめて終わりましょう。
【本記事の要点】
- 自己PRのおすすめの書き出しは「アピールする能力+具体的な貢献内容」。
- 書き出しは「採用担当者の質問意図を満たす結論」を簡潔に述べることが重要。
- 評価されない自己PRの書き出しとしては「結論が分かりにくい・推定を多用した曖昧で自信のない文章・平凡すぎる表現」あたりが多いので注意。