こんにちは!
就活を研究し続けて7年目、書いた記事は1000以上の就活マンです。
今回は「オンラインでの内定者フォロー」について、網羅的に解説していきます。
(僕自身、就活専門ブロガーであると同時に会社経営者でもあり、このメディアを運営していることで人材業界とのつながりもあるので、新卒採用に関する情報も豊富だったりします。)
コロナの影響でオンラインでのフォローを余儀なくされ、何が正解なのか、日々頭を悩ませている人事担当の方は多いですよね。
「オンラインで会議が成立できるようになった!」とは言うものの、やはりまだ対面に勝るコミュニケーションはできないのが実情。
おそらく「何らかのツールを導入したとしても、オンラインで盛り上げる自信がない」という方がほとんどではないでしょうか。
本記事では、そんな方に向けて「オンラインでの内定者フォローを成功に導くポイント」や「実際に成功しているオンライン事例」などをまとめて共有します!
「オンラインが大切なのは分かったけど、イマイチイメージが湧かない」という人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
どうすればオンラインでも満足感のあるフォローができるのか知りたいです!
どんなフォローなら充実感を味わえるのか、学生視点でも解説するので、ぜひ参考にしてほしい!
- 内定者フォローを行う目的
- コロナ禍における内定者フォローのトレンド
- オンラインでの内定者フォローのポイント
- オンライン内定者フォローの事例【8選】
- 【重要】内定辞退率を下げる5つのキーワード
- 本記事の要点まとめ
内定者フォローを行う目的
最初に、「そもそも内定者フォローとは何の目的でやるのか」について解説します。
基本的なことですが、何かを実行に移す際には、まず目的を明確に定めることが重要ですからね。
【内定者フォローの目的】
- 内定者の内定辞退を防ぐため
- 入社後の早期退職を防ぐため
- すぐに戦力になるようスキルアップするため
目的① 内定者の内定辞退を防ぐため
もっとも大きな目的は「内定辞退を防ぐため」です。
採用コストの削減にも、来年度の採用計画を立てるにも、内定辞退率は低ければ低いほど良いですよね。
マイナビが発表した「2020年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」によると、内定辞退率の割合は以下のような結果になりました。
要約すると「内定辞退者が3割以上いる」と答えた会社は全体の53.1%という結果でした。
つまり、半数以上の会社で、内定辞退者が3割以上いるのが現状というわけです。
これが0になるのは机上の空論ですが、内定者フォローの目的は、この数値をできるだけ小さくすることにある。
内定者相手にゴマをするわけではないですが、意見やキャリアをすり合わせたうえで、内定を承諾してもらうのが大きな目的となるわけですね。
3つの不安を解消するのがポイント
では、内定者にどんな対応をすれば、内定辞退を防げるのでしょうか。
具体的な事例は後述しますが、ポイントは「内定者の不安を取り除いてあげる」ことにあります。
これだけ「AIが仕事を奪う」とか「会社に依存するな」と言われているわけですから、近年の就活生の「本当にこの会社で良いのかな」という不安はますます大きくなっていると思います。
未来のことなので、この不安を完全に消し去ることはできませんが、どれだけ緩和して納得してもらえるかが重要になると言えるでしょう。
不安の内容をもう少し具体的に示すと、大きく以下3つの不安が定番です。
【就活生が感じている不安】
- 社会人生活|仕事への不安
- 自分の将来・キャリアへの不安
- 入社後の人間関係への不安
安易に言うなら、「弊社はみんなが仲良く、誰でも成長でき、将来につながる環境があります」ということが伝わればそれで良いとも言える。
内定者フォローの中で、以上の不安のどこが一番重たい部分なのか見極めたうえで、最適な方法を模索するのが重要になりますね。
目的② 入社後の早期退職を防ぐため
2つ目の目的は、「入社後の早期退職を防ぐため」です。
内定辞退との違いは“辞めるタイミング”のみなので、本質的には目的①と変わらないとも言えます。
早期退職と内定者フォローを関連付けるとすれば、早い段階で辞めてしまうパターンは以下2つ。
【早期退職の2パターン】
- 入社前の内定者フォローで徐々に不安が募り、入社後に退職してしまうパターン
- 入社前のフォローと入社後の対応にギャップを感じ、早期に退職してしまうパターン
後に内定者フォローのNG事例としても解説しますが、内定者を放置しすぎると徐々に不安を募らせるパターンがかなり多い。
内定者イベントがグタグタだったり、つまらなかったりするのも、「この会社大丈夫か?」という不安につながりますね。
また、入社前は「君のキャリアは弊社なら実現できる!」と意気揚々と話していたのに、実際入社してみると雑用だらけでギャップを感じるパターンもあるあるです。
いまどき長く辛抱できる若者は少ないですから、半年以内と言う早い段階で辞めてしまう方もかなり多いんですよね,
こういったパターンに陥らないよう、適切な距離感で内定者と向き合い、早期退職を防ぐのが重要となるわけです。
目的③ すぐに戦力になるようスキルアップさせるため
目的の3つ目は「すぐに戦力になるようスキルアップさせるため」です。
こちらは、入社前の課題図書や、ビジネスマナー研修などで目的とされるものですね。
会社としては、新人には早い段階で一人前になってもらわないと困るので、ある程度義務化して教育を受けさせるわけです。
会社体制が万全でないベンチャーなどは、この目的を持ってフォローする会社が多いですね。
しかし、こちらの目的は要注意です。
入社前に勉強を強いられることを嫌う学生はかなり多いですから、それに気付かずに課題を課し続けたら、内定辞退につながる危険性があります。
大学生活の最後なんだから自由にやらせてくれ、といった感じですね。
これでは、内定者フォローの大きな目的である「内定辞退の抑制」「早期退職の防止」が達成できなくなる。
スキルアップも大切ですが、他2つの目的と照らし合わせ、良いバランス感をもってフォローするのがカギになりますね。
3つの目的、再確認できました!
よし、次章ではコロナ禍で内定者フォローのトレンドがどう変わったのかを解説していくよ!
コロナ禍における内定者フォローのトレンド
冒頭でも書きましたが、コロナの影響もあって、オンラインでの選考・内定者フォローへの移行が進んだかと思います。
この章では、それを含めたコロナによる内定者フォローへの影響を3つに分けて解説しますね。
【コロナ禍における内定者フォローのトレンド】
- 対面でのイベントが開催できない
- 盛り上げる自信がないオンラインフォロー
- フォローの最適なパートナーを見つけられない
トレンド① 対面でのイベントが開催できない
まずは何といっても「対面でのイベントが開催できなくなったこと」でしょう。
「ただでさえ数回会っただけでは人となりを掴めないのだから、面と向かってコミュニケーションを取る」が今までの常識でしたが、それを根本から覆された感じですよね。
以下は株式会社ディスコが発表した「内定者フォロー 2021年卒調査」の結果です。
ここからわかる通り、一度も企業と対面していない学生は約3割、内定者フォローをオンライン中心で行う企業は80%弱に上っている。
コロナによって、各企業が対面イベントを開催できていないことを数字からも把握できますね。
今もなお世界的にコロナの流行は収まっていないので、これを機にオンラインの需要はどんどん高まっていくことが予想されます。
したがって、今この段階からより最適な形でのオンラインフォローを創り上げていくことが最重要と言えるでしょう。
トレンド② 盛り上げる自信がないオンラインフォロー
「オンライン需要の高まり」が挙げられる中、やはり企業からの「オンラインで盛り上げる自信がない」という声は非常に多い。
企業人事界隈は情報が流通しやすいため、おそらく皆さんもすでに同じような悩みが飛び交っているのを知っているでしょう。
再度、株式会社ディスコの調査結果を見てみます。
人事が内定者フォローでもっとも悩んでいるのは「内定者ニーズの把握」、次点に「オンラインでの実施」が挙げられていますね。
2021年度にいきなり浮かび上がってきたところを見ると、やはりコロナによる大きなトレンドの1つと言える。
結局、オンラインでのコミュニケーションが対面を超えることは現状ありません。
よって、オンラインと対面でのコミュニケーション間のギャップをどれだけ埋められるか、またオンラインならではの工夫をどれだけ施せるかが重要になりますね。
トレンド③ フォローの最適なパートナーを見つけられない
ここまでオンラインに不安を持っているとすると、企業人事が探すのは「オンラインフォローを円滑に進めていけるパートナー」ですよね。
特に歴史のある会社だとオンライン対応なんて今まで触れてこなかったでしょうから、その分野に詳しいIT系の会社を探すはずです。
しかし、そう簡単に良いパートナーは見つかりません。
そもそも「オンラインフォロー」なんて概念は、コロナが広まって初めて生まれてきたような言葉ですから、どの会社もノウハウを持っているわけがないんですよね。
徐々に確かな実績を持つパートナー会社が現れてくるはずですが、現状はまだ厳しい。
加えて利用できる採用コストも限られているため、あまり自由はきかないかもしれませんし。
企業は、どこかの成功事例を自社でマネてみる、今までのつながりから信用できるパートナーを見出す、などの対策を立てることが必要になりますね。
また、「新卒採用にかかるコストに困っている」という方は、以下の記事が参考になります。
具体的なコスト削減戦略を紹介しているので、良いヒントが得られるはずですよ!
確かにほぼ新しい市場ですから、実績を持ったパートナー企業を見つけるのは難しいです。
そうだね、特に規模の大きい会社だと失敗した場合の損害も大きくなるからむやみに動けない、という現状もあるんだ。
オンラインでの内定者フォローのポイント
内定者フォローの目的や大まかなトレンドをつかめたところで、「内定者フォローを成功に導くポイント」を解説します。
特に、自社でオンラインフォローの対応を進めようとしている方は、自分の会社に置き換えて考えてみてくださいね。
【オンラインでの内定者フォローを成功に導くポイント】
- 双方向型の進行を意識する
- 「真面目さ」と「盛り上がり」のバランスを保つ
- 内定者同士の横のつながりを促す
- 内定者が感じる不安を把握する
ポイント① 双方向型の進行を意識する
最初にお伝えしたいのは「双方向型の進行を意識すること」です。
要するに、人事側が大まかな進行をしながら、内定者からもアクションを起こしてもらうように促す、ということですね。
オンラインで内定者フォローを行う弊害として、当事者たちに「参加している」という意識が芽生えにくい。
参加している意識が無ければ話も熱意も伝わりませんので、結果的にそのイベントが無意味に終わってしまうこともあります。
双方向での参加を促せる方法の具体例は以下の通り。
【内定者に参加している意識を芽生えさせる具体例】
- Zoomのリアクション・コメント等の機能を使いながら参加するよう促す
- 内定者のみで会話する機会を作る
- 内定者からの質問を問いかける
ここに示したのはほんの一例ですが、双方向の進行をするうえで重要な役割を果たします。
3つ目の質問に関しては、「当日問いかけると誰も発言しない」ことも有り得るので、事前に誰が質問するか打ち合わせておくのもオススメですね。
こういった工夫を施して、内定者ひとりひとりに「参加している」という意識を持たせるようにしましょう。
ポイント② 「真面目さ」と「盛り上がり」のバランスを保つ
2つ目のポイントは「真面目さと盛り上がりのバランスを保つこと」ですね。
どちらかに傾きすぎず、メリハリをもって取り組むのが重要ということです。
真面目過ぎると、はっきり言って内定者は退屈に感じるはず。
また肩身の狭さを感じてしまうこともあるでしょう。
逆に、ベンチャー規模の会社でたまに見られるのですが、「盛り上がり」という言葉をはき違えて品のない方向に走ってしまうこともあるよう。
そもそもオンラインで盛り上げること自体が難しいため、普通なら越えない品の壁をぶち壊してしまうケースです。
一概には言えませんが、基本どちらかに偏ると内定者側は様々な不安を感じるはず。
不安を感じさせたなら、そのフォローは大失敗と呼べるでしょう。
メリハリをつけるコツは、イベントをひとつのストーリーとして捉えること。
どんな導入から始まり、メイン(山場)はどこで、どう締めるのか、この辺をしっかり設計すれば、全体的には満足いく形になると思います。
映画などのストーリー好きな社員にアイデアを借りるのも良いかもしれませんね。
ポイント③ 内定者同士の横のつながりを促す
3つ目のポイントは「内定者同士の横のつながりを促すこと」。
端的に言えば、内定者同士で話せる機会を作ろう、ということですね。
ひとむかし前と比べれば、企業内での人間関係問題は重く扱われるようになりましたよね。
それに応じて、入社後の人間関係に不安を持つ内定者はたくさんいます。
内定者の立場を考えると、唯一フラットに付き合えるのが同期なわけですから、少しでも早く関係を築きたい、と思うのが通常でしょう。
特に「社内イベントへの招待」などを企画する企業であれば、内定者同士で関係性ができていた方が事が進みやすいはずです。
例えば、「話すテーマを事前に決めておき、ブレイクアウトルームを作って会話する場をつくる」などですね。
(ブレイクアウトルームとはZoom等サービスの一機能で、参加者を少人数のグループに分けてディスカッションができる機能のこと)
こういった機能で工夫しながら、イベント内では積極的に内定者同士の会話を増やすようにしましょう。
ポイント④ 内定者が感じる不安を把握する
最後のポイントは「内定者が感じる不安をあらかじめ把握しておくこと」でしょう。
言うまでもなく、内定者にどんなニーズがあるのかを掴むのは難しいですから、まずはどんなことに不安を感じるのか知っておこう、ということですね。
株式会社ディスコが行った調査によると、「内定後から入社までに感じた不安」は以下のようになっています。
まとめると、以下3つが大きな不安となるようですね。
【内定者が入社までに感じる不安】
- 仕事についていけるのか
- 人間関係がスムーズにいくか
- 社会人の生活リズムについていけるか
参考:株式会社ディスコ「調査データで見る内定者フォロー -2021年卒調査-」
逆に言えば、この3つさえ取り除くことができれば、ほとんどの不安は解消できるわけです。
(3つ目の「生活リズムについていけるか」は正直「頑張れよ」と思うかもしれませんが)
希望する内定者には実際に業務を体験してもらうのも一つの方法ですし、内定者同士で仲良くなれる場を作るのも良策でしょう。
こうして内定者が感じている不安をひとつずつ解消していくことで、内定辞退や早期退職を未然に防ぐことができます。
また「新卒がなぜ定着しないのか」「早期退職してしまう理由」などを知りたい方は、別記事にて解説していますので参考にしてください!
ポイントは把握できたので、どれだけ実行に落とし込めるかが重要そうですね!
そうだね!具体的なアイデアはこの後紹介する事例も含めて大量にあるはずだから、どれが自社にマッチするか見出そう!
オンライン内定者フォローの事例【8選】
では、具体的にどんな事例があるのか「オンライン内定者フォロー事例」を8つ紹介します。
「ここまでを聞いても具体的なイメージが湧かない」「何か面白い事例がないか知りたい」という方は、ぜひ内容をそのまま活かしてもらえたらと思います!
【オンライン内定者フォローの事例】
- オンライン内定者懇親会
- オンライン社内イベント参加
- オンラインワークショップ
- オンライン教育「e-learning」
- 在宅ワークの内定者アルバイト
- ゲームでコミュニケーション
- チャットツールで話せる場をつくる
- 「オンライン焚き火」
事例① オンライン内定者懇親会
まずは大定番「内定者懇親会」のオンラインバージョンですね。
もともとは直接集まってランチやディナーを共にするような会が多かったですが、オンラインでは「コミュニケーションを取ること」のみに注力されています。
イベントの中身は以下のようなものですね。
【オンライン内定者懇親会のイベント内容】
- 経営陣からのお話し・アドバイス
- 内定者からの質問タイム
- 内定者同士のディスカッション
まだまだ自由度は低いですが、徐々にゲーム性を取り入れてくる企業も現れているようです。
ここは「内定者懇親会」をどんなコンセプトで作り上げるかによって変わる部分なので、フォーマルな会にしたいのか、楽しさ重視なのか、で選択すると良いですね。
また最近の事例として、ここで話した内定者同士が自主的に研修会を開催することもあるようです。
例えば、プログラミングを必要とする会社であれば、内定者でチームを組んで競技プログラミングに参加してみる、などなど。
こういった二次的なコミュニティ発生も内定者懇親会のメリットと言えるので、フォローの基本としてしっかり押さえておきたいイベントですね。
自社のサービスで工夫を施す企業も
「一緒にご飯を食べながら」を通常としていた企業らは、「一緒におやつや飲み物を挟みながら」開催することも増えています。
その際食品会社や飲料メーカーは、自社の製品を内定者の自宅まで届けて「イベント中にみんなで食べよう」といった形で工夫しているようですね。
「入社するんだ」という気持ちが芽生える面で、1つのメリットになるでしょう。
(少し洗脳っぽくはなりますが)
消費者にサービスを提供している企業(To C)は、自社の形に合わせて取り入れていくのもおすすめですね。
飲み会は注意を呼び掛けながら各自で行うように促す
「食事を共にする」と似た系列で言えば、「飲み会をやらないか?」という提案が内定者から出てくることもあるでしょう。
これは言うまでもないですが、普通のイベントよりもリスクがあるので、慎重に行うように呼び掛けてください。
また併せて(コロナの影響も踏まえながら)、対面での飲み会は推奨しないようにするのが良いでしょう。
内定者たちも大人というくくりですが、まだまだ若いことには変わりないので、ある程度はルールを設けるのがおすすめです。
(問題が起こってからでは遅いですから)
事例② オンライン社内イベント参加
続いては「オンライン社内イベントへの参加」ですね。
以下のようなものが挙げられるでしょう。
【オンライン社内イベントの例】
- ハロウィンパーティー
- クリスマスパーティー
- 忘年会
- 新年会
- 社内プレゼンイベントなど
会社によって色が出ますが、既存で開催していたイベントをオンライン参加でやってみよう、という理解で良いと思います。
僕の知り合いの会社では「クイズ大会」なんてものもオンラインで開催していましたね。
何にしろ、真面目なイベントであれば目的は「意思を固めること」ですし、フランクなイベントであれば目的は「社員と内定者の距離感を取っ払うこと」。
フランクな場であれば、内定者たちが今まで聞けなかった質問を聞ける良い機会にもなりますね。
ただオンラインということで「食事を共にする」ことができないので、そこは少し工夫する必要があるでしょう。
食事の代わりにゲーム性のあるものを取り入れるなどすれば、内定者含め全員が楽しめるイベントになりますね。
事例③ オンラインワークショップ
3つ目の事例は「オンラインワークショップ」です。
ご存じの通り、ワークショップとは参加者で協力して課題をクリアする研修のことで、これをオンラインで行おうという取り組みですね。
基本的によくあるのは「テーマを決めたディスカッション」などでしょうか。
具体的には以下のようなものですね。
【ディスカッションのテーマ例】
- 自社で新規事業を立ち上げるとしたら
- チームとはどうあるべきか
- 新人はどう活躍するべきか
- 今後の◯◯業界はどうなっていくか
対面よりは自由度が下がるかもしれませんが、オンラインでも十分に行える内容です。
内定者たちにも当事者意識を持たせることができるので、こういった議論はぜひ行うべきかと思いますね。
採用パンフレットの作成
こちらは最近の少し面白い例ですが、内定者たちが集って「次年度の採用パンフレット作製」を行うというワークショップもあるようです。
実際に選考を体験したうえで、どんなことを意識して就活を突破してきたのか、近々の内容を本人たちが伝えられるので、かなり有効な事例ですね。
得られることも以下のように非常に多い。
【採用パンフレット作成で得られるもの】
- チームでひとつのモノを創り上げる経験
- 読む人の立場になって考えること
- 自分たちの努力を言語化する能力
- 読みやすいデザイン・構成についての知識など
企業側も、次年度以降の採用活動に活かせるポイントを得られるので、多大なメリットがある事例なんですよね。
人数規模が大きい会社だと難しいかもしれませんが、興味のある企業は社風に合わせた価値で実践してみるのがオススメです。
事例④ オンライン教育「e-learning」
続いての事例は「オンライン教育(e-learning)」です。
e-learningとは「Electronic Learning」の略で、インターネット上での動画コンテンツを通して教育をするプログラムのことですね。
リアルタイムでの授業もできますし、オンデマンドでいつでも学習できる環境を整えることもできます。
実際に会うこと以上のパワーは持ちませんが、オンデマンドで自主学習、コミュニケーションはリアルタイム時に取れるという、非常に合理的な研修体制です。
企業側のメリット・デメリットは以下のようなものが挙げられます。
【e-learningの企業側メリット】
- 一度動画を作成すれば何度でも利用可能
- 内定者ひとりひとりの学習状況を詳細に管理できる
- 全員平等に最新の教育を施すことができる
【e-learningの企業側デメリット】
- 学習教材の作成にコストがかかる
- システムの導入・運営が必要になる
導入以降にかかるコストが大幅に削減できますし、学習状況を数字で詳細に管理・集計できるので、企業側のメリットは多大だと思います。
内定者側に関しても、基本的なことはオンデマンド型の動画でいつでも学べますし、便利なのは間違いないでしょう。
注意点としては、ちゃんとコミュニケーションが取れる場所を別途用意することくらいでしょうか。
オンデマンド型の動画配布だけではほったらかし感が否めないので、内定者の意見を吸い上げられるイベント等をはさみながら運営するのがおすすめですね。
事例⑤ 在宅ワークの内定者アルバイト
5つ目の事例は「在宅ワークの内定者アルバイト」です。
オンライン前提の内定者フォローですので、必然的に「在宅ワーク」が基本となります。
前述の通り、内定者が入社前に感じる不安として大きいのが「仕事についていけるか」。
(↓再度提示しますね)
ここから察するに、できるだけ入社前に本番同然の業務を経験してもらうことには大きな価値がありますよね。
内定者のニーズを拾えることに加え、会社としても入社前にある程度成長してくれると投資分の回収も早いでしょう。
具体的な業務内容は、以下のようなものが適していますね。
(職種によっては在宅不可能なモノも多いですが)
【在宅アルバイトの業務内容例】
- プログラミング
- リサーチ
- Webライティング
- SNS運用補佐
- 事務など
まだ社員でないことに加え、社外での活動になるので、できる事は限られてきますが、それでも内定者にとっては貴重な経験になるはず。
業務補佐だとしても学びの多いものになるでしょう。
1点注意としては、「勤務時間を正確に管理すること」ですね。
リモートでバイトなので、どうしても勤務時間が不透明ですし、やる気なども把握しきれませんから。
事例⑥ ゲームでコミュニケーション
6つ目の事例は「ゲームでコミュニケーションを取る」ですね。
こちら楽しむことを目的としたイベントであり、ゲームを介して内定者同士の距離を縮めることができます。
イメージつかないと思うので具体例を出すと、「お絵描き伝言ゲーム」などがおすすめですね。
以下は「Gartic Phone」という伝言ゲームですが、人数制限なくみんなで遊べて楽しいです。
(僕も友人と遊んだことがありますが、結構盛り上がります)
Web上でZoomと並行して遊べるので、「イベントを盛り上げたい!」という企業の方は一度試してみると良いかもしれません。
ただ、「真面目な雰囲気」や「ビジネス要素」などはかなり薄れるので、あくまで「仲良くなるためだけ」に使うのが良いですね。
こういったゲームは他にもあるので、自社にマッチするゲームを見つけるのもオススメです。
事例⑦ チャットツールで話せる場をつくる
事例7つ目は「チャットツールで話せる場を作る」です。
ChatworkやSlackなどを用いて、内定者同士が会話できる、あるいは採用チームがニュースを流せるようなグループを作っておく、ということですね。
当然ですが、企業側が内定者同士で参加できる場を作らなければ繋がりが生まれないので、こういった場を作ることは言うまでもなく重要。
人間関係に不安を感じている内定者たちのニーズを拾うことにもなりますしね。
ただ1点注意点がありまして、「作った内定者グループを人事が確認できる状態にしておくこと」には注意しましょう。
内定者だけのグループにしてしまうと、何らかのトラブルが起こった場合に、企業側が即座に対応できません。
実際、内定者の友達がそのグループに入ってきて荒らしてしまい、使い物にならなくなってしまった、という例があるようです。
そういった予想できないアクシデントに迅速に対応できるよう、採用チームが管轄した状態でグループを運営してくださいね。
事例⑧ 「オンライン焚き火」
最後の事例は「オンライン焚き火」です。
これはイメージつかないと思いますが、株式会社プレイライフという会社が実際に行っているプログラムの1つですね。
趣旨としては「オンライン上で火の映像を見ながら、悩みを語り合う」というもの。
初めて会った方と行うのは少し難しいですが、ある程度顔を見知った段階で行うのは面白いと思いますね。
自分をさらけ出した方が関係を築きやすいですし、仲間意識も芽生えます。
他にも色々な事例があるようなので、気になる方は少し調べてみると良いかもしれませんね。
【内定者フォローの面白い事例】
- 寸劇ワークショップ
- 粘土コネクトワーク
- お絵描きコミュニケーション
- 食リポワークショップ
- マインドフルネスワークショップ
- オンライン寿司握り
- オンライン焚火
- 筋トレチームビルティング
- 大喜利チームビルディング
引用:株式会社プレイライフ「Service」
今回は「オンライン」という言葉である程度事例を限定しましたが、「どんなフォロー事例があるのか、改めて知りたい!」という方も多いと思います。
そんな方には「【内定者フォロー事例13選】内定辞退率を下げる5つのキーワードも合わせて解説!」にて、情報を共有しているので、ぜひ参考にしてください!
オンラインでも様々事例があるんですね!面白そうなのも見つかりました!
会社によって雰囲気が出るよね!ただ「盛り上がり」を意識しすぎて、本来の目的を忘れないことには注意しよう!
【重要】内定辞退率を下げる5つのキーワード
では最後に、「内定辞退率を下げるための5つのキーワード」を共有します。
忘れてはいけない徹底事項として、ぜひ参考にしてください。
【内定辞退率を下げるためのキーワード】
- 適切な距離感
- 継続的かつ快適な接触
- 学生の意見の尊重
- 未来のイメージ想起
- 非日常の共有
キーワード① 適切な距離感
まずキーワードの1つ目は「適切な距離感」です。
厳密に言えば、入社までの期間において、企業人事と内定者の関係は上司・部下の関係ではなく「ただの他人」ですよね。
したがって、その期間にやたらと踏み込まれると、内定者としては委縮してしまう可能性がある。
例えば、プライベートで使っているSNSのアカウントを聞くとか、仕事以外の連絡をするとか。
もちろん、こんなことは当たり前に気を付けている会社がほとんどですが、実際に事例がある以上、警告をせざるを得ません。
内定者に限らず、人にはパーソナルスペースがあり、踏み込んでくる人を歓迎する人もいれば嫌がる人もいるのが人間です。
面接等で仲良くなったつもりでいても、本当のところ、それぞれが感じている関係性にどれだけギャップがあるのかは分かりません。
前述の通り、採用体制の整っていないベンチャー企業、体育会の社風が強い企業にありがちなので、内定者フォローの本来の目的を達成するためにも、必ず注意しておきましょう。
キーワード② 継続的かつ快適な接触
2つ目のキーワードは、「継続的かつ快適な接触」です。
1つ目の「適切な距離感」と多少かぶりますが、要は「連絡する間隔やタイミングに気をつけろ」ということですね。
毎日個人宛てに連絡が来るのは正直きついですし、逆に3か月以上放置されるのも不安が募る。
どれほどの間隔なら快適に感じるかは人にもよりますが、1カ月に1回コンタクトを取る程度で良いと思います。
並びに、内定者たちに「何かこの期間でやりたいイベントとかある?」と聞いてあげるのが重要ですね。
個人に面談をするのはコストの問題から推奨できませんが、チャット等でやりたいことを募集して実現してあげるのは双方ウィンウィンの行動となるはずです。
自社や内定者の状況に合わせ、上手い具合の継続的な接触を心がけましょう。
キーワード③ 学生の意見の尊重
3つ目のキーワードは、「学生の意見の尊重」ですね。
前述の通り、内定者フォローでゴマをする必要はありませんが、「内定者がどう思っているのか」「どんな状況なのか」というのは常に意識しておくべきです。
例えば、入社前で言えば、学生たちは「卒論に没頭したい」「最後の思い出に旅行したい」「自分が興味のある分野の勉強をしたい」など、様々な心情がありますよね。
また、「内定者イベントで◯◯をやりたい!」と本心では思っていることもあります。
そういった内定者の本音を汲み取ったうえで、どうするのが最適なのか、何をすべきなのかを考える。
要するに、企業側が率先して内定者フォローをするだけでは、学生側の真のニーズは満たせないということです。
もちろん次卒の採用活動も始まっているので、ひとりひとりにヒアリングする時間はなかなか割けないと思いますが、ある程度どんなニーズがあるのかを吸い上げるようにしましょう。
拾えるものをすべて拾ったうえで、より多くの内定者が満足できるフォローをするのが重要ですね。
キーワード④ 未来のイメージ想起
4つ目は「未来のイメージ想起」です。
内定者に、入社した後の明るい未来を想起させることで、内定承諾の納得感を得てもらうキーワードですね。
これだけAIが台頭している最中ですから、内定者は「本当にこの会社に未来を託して大丈夫かな」という不安を抱えているでしょう。
こんなことを言うと、会社側からは「君たちがこの会社の未来を創っていくんだ」と刺されそうですが、実際こういう不安を感じている内定者がほとんどだと思います。
未来のことは誰にも分からないので、この不安を完全に解消するのは不可能です。
しかし、あくまでポジティブに「一緒にこの会社を創っていこう」というメッセージを伝えるのは可能なはず。
加えて、次の会社の大きな動きを伝えておくのもオススメですね。
例えば、「2年後にはオフィスを増設する」とか「次は◯◯市場を狙って新商品を開発する」など、会社の未来がエキサイティングであることを伝える感じです。
もちろん“話せる範囲で”という制約付きでしょうが、ワクワクする未来をイメージさせることができれば、そうやすやすと内定辞退することはない。
それほど「未来」というのは大きなテーマなので、再度キーワードとして引き出しに入れておいてくださいね。
キーワード⑤ 非日常の共有
最後のキーワードは「非日常の共有」です。
一番想像しやすいのは、「研修合宿」などで、何らかの課題を設定し、内定者でチームを組んで解決していく感じですね。
コロナの影響で少し難しいイベントになっていますが、いわゆる“部活っぽさ”を内定者で共有することで、「自分はこの会社の仲間たちと働いていくんだ!」と強い決心が芽生えます。
課題は「ビジネスマナー」「新規事業立案」などいろいろありますが、いずれにしろ“協力する”ことが大きなテーマとなるでしょう。
ただこういったイベント、一歩間違えるとただの洗脳になってしまう可能性がある。
事実、数年前ブラック企業と言われるような企業では当たり前のように行われていましたし、それをきっかけに退社した方もいるようです。
“部活っぽさ”というのは、良くも悪くも「叱られる」とか「辛い」などとかなり近い距離にあります。
非日常の共有がものすごいパワーを持つからこそ、リスクも多大ということです。
実行するならば、企業・内定者の双方が幸せになれるものを追求していってくださいね。
その節度を定義できないのなら、別の施策を試すのが賢明だと思います。
内定者の本音を吸い上げられるかどうかで、達成度が変わってくるわけですね!
そう、ただ内定者に媚びる必要はないけどね。双方のバランスを取ることで、企業と内定者が同じ方向に体を向けられるようになるんだ!
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
オンラインの内定者フォローについて、網羅的に情報を掴めたと思います。
コロナの影響で近年急激にオンラインニーズが高まったため、その変化についていけない企業も多いことでしょう。
基本内定者イベントは企業主催ですから、コンセプトデザインから具体に落としていくのも非常に難しいと思います。
そんな中で、何か少しでも有益な情報を与えられたと思い、本記事を執筆しました。
成功に導くポイントや事例など抽象的な内容が多かったと思いますが、なるべく具体例を用いてイメージしやすい形に落とし込んだつもりです。
ぜひ自社の状況や社風に合わせて、より良い形を模索していただけたらと思います。
それでは最後に本記事の要点をまとめて終わりましょう。
【本記事の要点まとめ】
- 内定者フォローでは、内定者たちの不安を取り除き、意見を尊重するのが重要である。
- 内定者フォローでは、真面目さと盛り上がりのバランスを保ちながら、双方向型の進行をするのがポイントとなる。
- オンライン内定者フォローの事例として「①オンライン内定者懇親会」「②オンライン社内イベント参加」「③オンラインワークショップ」「④オンライン教育 e-learning」「⑤在宅ワークの内定者アルバイト」「⑥ゲームでコミュニケーション」「⑦チャットツールで話せる場を作る」「⑧オンライン焚き火」などが挙げられる。
今回の記事が少しでもあなたの役に立ったのなら幸せです。
就活攻略論には他にも、僕が4年に渡って書き続けた1000の記事があります。
ぜひ他の記事も読んでもらえると嬉しいです\(^o^)/