こんにちは!
就活を研究し続けて7年目、書いた記事は1000以上の就活マンです。
(このブログ以外にも、僕を含めた編集部が企業を厳選した求人サイト「ホワイト企業ナビ」の運営も開始しました! » 求人一覧を見る)
就活の難しいところは「その会社のことは実際に入社してみないと分からないこと」だと僕は考えています。
僕は食品メーカーに入社しましたが、入社後のギャップが半端じゃなかった。
「え!こんなに大手なのに仕事はこんなに地味なのか...」と。
じゃあ就活を通して、その会社のことを把握するのは無理ないのか?
完全に把握することは難しいですが、理解を最大限に深めることは可能です。
その手段の1つにOB訪問があります。
その会社のことは、実際にそこで働いている人が1番よく知ってます。
現役の社員さんに話を聞くOB訪問を通して、その会社への理解を深めることは有効。
ですが、そんなOB訪問に関して「危ないのでは?」という声もあります。
実際に、OB訪問を通して女性が性的暴行を加えられる事件が発生。
いくらOB訪問と言えども、1:1で話すわけで、相手が善良な人だとは限りません。
本記事ではそんなOB訪問の危険性と、事件に巻き込まれないための対策を共有します。
たしかにOB訪問を通して、会社への理解度を深めることができるけど、特に女性は男性にOB訪問をするのは危ないと思います。
ほとんどの人は就活生を大切に扱ってくれる。しかし、一部やばい人もいるからね。そういう人を回避するための対策も解説していくよ!
OB訪問とは?
そもそも「OB訪問」とは何なのでしょうか?
OB訪問の定義は曖昧ですが、簡単に言うと「社会人に話を聞くこと」ですね。
OB訪問の「OB」とは「Old Boy(男性の卒業生)」の略なので、自分の大学の卒業生に話を聞くことだと思われがちです。
しかし現状、自分の大学の卒業生以外に話を聞くこともOB訪問だと言います。
よって「OB訪問=社会人に話を聞くこと」だと理解しておけば問題ありません。
大学生は学生としてアルバイトをした経験はあっても、社会人としての就労経験はありませんよね。
そんな状況で入社する企業を選ぶ必要がある。
社会人経験がないからこそ、実際に社会人になった先輩と話をして、具体的な仕事のイメージや会社の内情を聞くことが有効です。
これらを達成するためにOB訪問という仕組みがあるんですね。
OB訪問とは何かがわかりました。
自分と同じ学校の卒業生がその企業でどのようなキャリアを歩んでいるのか生の声を聞けるのは貴重だよね。
OB訪問は危険なのか?
それでは、本記事の本題に入っていきましょう。
OB訪問は危ないのか?
就活生と話をしていると「◯◯っていうOB訪問サービスを利用しているんですが、危ないと思いますか?」という質問をよくされます。
結論から言うとサービスの種類に依らずとも"状況次第"でOB訪問は危険になりえます。
例えば完全にオンラインだけでOB訪問すれば危険性は低いですよね。
一方で、夜に居酒屋でお酒を飲みながら話を聞く場合はどうでしょうか?
危険性は一気に高まります。
どちらも同じOB訪問ですが、状況次第で危険性が大きく違ってくるんですよ。
危険性:性的暴行の被害に遭う可能性がある
特に異性の場合は、恋愛目的で利用している人がいます。
実際にOB訪問をきっかけとした性的暴行の事件が多数起きてますからね。
OB訪問サービスに登録している人の7割はボランティア。
残りの3割は採用目的で利用しているといわれています。
7割のボランティアの中には大学生との恋愛目的の出会いの場としている人もいるかもしれません。(いや、普通にいます)
もちろん不純な動機があっても公言する人はいない。
OB訪問はオンラインで完結させることが重要
このように恋愛目的でOB訪問に参加している社会人がいる以上、会って話を聞くことには危険が伴います。
昼にカフェで会ったとしても、ストーカーのようになる場合もありますからね。
よってできる限り、オンラインで完結させることを僕はおすすめします。
OB訪問の相手を探せる「ビズリーチ・キャンパス 」は、完全にオンライン完結になっています。
ビズリーチ・キャンパスは高学歴層しか利用できませんが、他のサービスを利用する場合でもオンラインで話したいと伝えるようにしてください。
ちなみにこのビズリーチ・キャンパス以外でOBを探す方法については「【OB訪問相手の探し方10選】ツテがない就活生でも大丈夫」にてまとめておきました。
「どうやってOBを探せば良いのか分からない!」という就活生はぜひ参考にしてくださいね。
危険性:ストーカーになる可能性がある
またOB訪問を昼にカフェでした場合も危険性はあります。
それはOB訪問の相手がストーカーになることですね。
僕の知り合いの女性は、OB訪問した相手からOB訪問後にプライベートの会話を電話でしてきたりと、軽いストーカーになったとのことでした。
(こういう社会人、本当に気持ち悪いですが、世の中には意外とこういう人多いですよ...。)
この危険性を回避するためには、電話番号と住所を教えないことが重要です。
特に最初にメールを送る際に住所を書かないようにしましょう。
大学名+名前+メールアドレスで十分ですから。
電話番号やラインの場合は最悪拒否することができますが、住所を知られるのは危険すぎるのでここは徹底するようにしてください。
なるほど!OB訪問は性的暴行の被害に繋がったり、相手がストーカーになるという危険性があるんですね。
そうだよ。「社会人だからマトモな人でしょ!」という固定概念は絶対に捨てるべき。世の中、やばい人は多いから。
OB訪問で実際にあった事件例
ここまでOB訪問の危険性について話してきました。
実際に働いている人から話を聞ける有用なOB訪問だからこそ、危ない経験をしないよう事前に知識を蓄えておく必要があります。
この章では、実際にあったOB訪問関連の事件を共有します。
具体的な事件例としては次のような性的被害があげられます。
【OB訪問で実際にあった事件例】
- 住友商事元社員による性的暴行事件
- 大林組の社員によるわいせつ事件
- 男性就活生が受けるセクハラ被害
事件① 住友商事元社員による性的暴行事件
2019年に起きた住友商事の元社員による事件です。
就活生に性的暴行を加えた事件として、大きなニュースになりましたね。
元社員は女子学生を夜から未明にかけて、個室居酒屋に誘って飲食したのち、カラオケ店へ移動。
一気飲みを強要して大量の酒を飲ませてその後、トイレにいた女性の身体を触るなどもしました。
被害に遭った学生は地方から上京して就活を進めており、容疑者はそれを知った上で、学生が持っていたホテルの部屋の鍵を盗んで性犯罪に及んだようです。
住友商事はOB訪問を積極的に推進していた企業。
OB訪問アプリを企業として正式に採用し、学生がOB訪問できる仕組みになっていました。
「元社員」といくら言われても、住友商事の社員としての地位を利用してOB訪問をしていたわけですから悪質ですよね。
実際、この事件は「準強制性交等罪」という判決が下りました。
「非親告罪」であり、被害者による告訴がなくても起訴できるような類の犯罪なので、「OB訪問でセクハラに遭った」という話では済まされないレベルの犯罪です。
事件② 大林組の元社員によるわいせつ事件
こちらも2019年に起きた、ゼネコン大手の大林組に勤める社員による事件。
OB訪問に来た女性大学生にわいせつ行為をした疑いで逮捕されました。
男性社員はパソコンを見ながら面接指導をすると言って、学生を自宅のマンションまで誘い込み、襲いかかってわいせつ行為に及んだとされています。
社員と女性大学生もOB訪問アプリを通じて知り合いました。
このアプリは先述したような企業公認のものもあるのですが、大林組の場合はボランティア扱いの社員だったようです。
結局この社員は不起訴処分になりましたが、巧妙な手口で被害に誘い込む卑劣な事件です。
事件③ 男性就活生も受けるセクハラ被害
「就活でのセクハラ被害」と聞くと女性が対象にように思いがちです。
実は日本労働組合総連合会によると、実は男性(20代)の方が女性よりもセクハラ被害が多く、5人に1人(21%)もの人が就活でセクハラに遭った経験があると回答しています。
では、具体的にどのようなセクハラ被害があるのでしょうか?
全体としての内容は次の通りです。
【就活におけるセクハラ被害内容(全体)】
- 「性的な冗談やからかい」(39.8%)
- 「性的な事実関係(性体験など)の質問」(23.9%)
- 「食事やデートへの執拗な誘い」(20.5%)
ちなみに女性の回答内容は次の通りです。
【就活におけるセクハラ被害内容(女性)】
- 「性的な冗談やからかい」(36.6%)
- 「食事やデートへの執拗な誘い」(29.3%)
- 「必要ない身体への接触」(22.0%)
つまり女性の場合は特に、個人的な立場を利用して関係をもとうと迫られるケースが多く、男性の就活生でもOB訪問において性的な話題をされることがあるようです。
今までの流れを見てみると「OB訪問サービスを利用するとセクハラのリスクが高いのでは?」と思ってしまいますよね。
確かにOB訪問はリスキーです。
しかしそれは「アプリを使用したから」と言うより、何度もいいますがOB訪問は状況によっていかようにも危なくなります。
OB訪問は状況によって、こうした事件に発展するケースがある。特に断るのが苦手な人は会わずにオンラインで完結させるなどの工夫が必要だよ。
たしかに昼に会っても、断れないタイプの人は家に行ってしまったりと危険な状況になってしまう可能性がありますよね...!
OB訪問で被害に遭わないための対策
ここまでの解説を読んでいると「OB訪問って危なすぎだろ」と思いますよね。
ですが、99%の人はOB訪問を有益に活用しているわけで、ここまで解説してきたのは1%の負の側面だと言えます。
OB訪問の危険性を減らすための対策をすれば、OB訪問が危ないとはなりません。
この章にて「OB訪問で被害に遭わないための対策」を共有していきますね!
【OB訪問で被害に遭わないための対策】
- 会う時間帯は昼間にする
- 会う場合に場所は人目のつくカフェにする
- プライベートなやり取りをしない
- 会わずにラインや電話でOBする
- 内定先にのみOB訪問する
①会う時間帯は昼間にする
まず会う場合は、時間帯は夜ではなく昼間にしましょう。
これは性的な被害に遭いにくいからでもありますし、企業やOBに迷惑のかからない時間帯を選ぶためでもあります。
OB訪問の時間帯を指定する際に最適なのは「お昼」です。
実際に企業側から時間を指定される場合でも「お昼の時間帯が良い」と言われるケースが多いんですよね。
「夜にしか時間がない」と言われた場合は、別の日時を打診してみましょう。
またはオンラインで対応してもらえるように頼むべきです。
別の時間帯を指定する場合に、「どうやってメールを書けば良いかわからない」と言う人も多いと思うのでテンプレを用意しておきました。
【別の日時を指定する際のメール例文】
件名「OB訪問のお時間変更のお願い 大学名・名前」
〇〇 〇〇様
この度はOB訪問の機会を賜り感謝いたします。
私、〇〇大学〇〇学科〇年の【名前】です。
この度、OB訪問に伺うお時間の変更のお願いでご連絡致しました。
恐れ入りますが以下の日中のお時間帯で、ご都合のよろしいお日にちにご変更いただけないでしょうか。
- 〇月〇日 〇時〜〇時
- 〇月〇日 〇時〜〇時
- 〇月〇日 〇時〜〇時
上記の日程への変更が難しいようでしたら、〇〇様のご都合の良い日程をご教示いただけると幸いに存じます。
ご迷惑おかけして大変申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申しあげます。
−−−−
〇〇 〇〇(名前)
〇〇大学〇〇学部
メールアドレス:〇〇〇〇
もしダメだったら「今回は縁がなかった」と次にシフトするのもアリ。
就活生にとって身の危険がある選択は避ける決断も大切だと僕は思います。
②会う場合に場所は人目のつくカフェにする
続いて、会ってOBから話を聞く場合、場所はカフェにしてください。
OBから待ち合わせ場所の指定がない場合は、就活生が会う場所を指定します。
その際の待ち合わせ場所は人目のつくカフェがおすすめです。
カフェは昼間に利用しやすいスペースであることや、顧客が周囲にたくさんいるので、性的な話を振られる心配が少ないというメリットがあります。
しかもカフェは落ち着いた雰囲気なので、企業の内情やエントリーシートのことなどを真剣な話題を真面目に話しやすいので一石二鳥。
カフェは大手チェーンがおすすめ
では具体的にどのカフェで待ち合わせれば良いのでしょうか?
ドトールコーヒーやタリーズコーヒーなどの大手チェーンがおすすめです。
その理由としてはドリンクやフードなどの価格が安くてお互いの負担にならない点。
そして比較的オフィスや駅の近くにあるのでお互いアクセスしやすいからです。
③プライベートなやり取りをしない
何度も言いますが、OB訪問をする女性が性的な対象と見られて被害に遭う事件が多発しています。
「OB訪問を受けてもらう社会人」と言う立場を利用して、夜に飲みに誘われたり、自宅に呼ばれたりして事件になるのです。
更には最初に伝えたようにストーカーになる可能性もあります。
このような被害を自分で防ぐためにも、ラインや電話でプライベートなやり取りはしないこと。
もし相手から下心を感じるメッセージが届く場合はブロックしましょう。
(少しでも相手をしてしまうと、どんどんエスカレートしていく可能性があります)
④会わずにラインや電話でOBする
就活生からよく「OB訪問はラインや電話でやっても良いのでしょうか」という質問をもらいます。
結論からいうと「ラインや電話でOB訪問はアリ」です。
「企業の実情を知る」「企業の選考のコツを知る」というOB訪問の目的は、直接会わずともラインや電話で達成できるからです。
ただし注意点もあります。
ラインでやりとりをする際に、「グダグダとメッセージでやりとりしないこと」です。
回答をチャットで打つのは大変ですし、ニュアンスが伝わりにくい場合もあるので僕はメッセージよりも電話の方がおすすめです。
質問したい内容が多かったり、難しい質問をしたりするなら通話でOB訪問しましょう。
流れとしては、最初はラインで繋がりつつ通話でやりとりをしながらサクッと疑問点を解決する感じです。
一方で「OB訪問をラインでしたい」「ラインでOB訪問するときの注意点が知りたい」という人もいるでしょう。
そこで僕が考えるOB訪問をラインでする方法や注意点について「【OB訪問をラインでする方法】LINE交換のやり方や注意点は?」でまとめておきました。
ラインでOB訪問をしたい人はぜひ参考にしてください。
⑤内定先にのみOB訪問する
そして最後に、OB訪問の危険性を減らすために「内定先にのみOB訪問する」ことをおすすめします。
僕はOB訪問すべき会社は、内定獲得先だと考えています。
「この会社に本当に入社すべきなのか?」という最終判断を、現場の社員さんと話すことですることが最も有効ですよね。
志望度の高い企業にOB訪問して、選考対策に繋げるなど、まだ内定を獲得していない企業にOB訪問をすることも有効ではあります。
(どちらかというと、この目的でOB訪問する人が多いでしょう)
しかし、その企業で不採用になってしまえば元も子もありません。
リクルーターのように内定直結型でない限り、内定を獲得していない企業に対してOB訪問するのは、あまりにも非効率なんですよ。
また内定獲得先であれば、社員が性的被害を犯す可能性が減ります。
人事にチクられたら、その社員は終わりですからね。
こうした理由から、OB訪問すべきは内定獲得先です。
内定を獲得して一気に気が抜ける就活生は多いですが、"入社の最終判断"に時間をかけることで入社後のミスマッチを減らすことができますよ!
事前に対策を頭にいれておけば、被害は予防できるんですね!
そうだよ。内定を獲得できなかったらどうしよう...という焦りに漬けこまれて、説得されてしまう就活生の気持ちは分かる。だからこそ、こうした事前の対策を徹底しておくことが重要だよね。
OB訪問で危ない経験をした場合の対処法
ここまでOB訪問の危険性と被害に遭わないための対策についてみてきました。
ではOB訪問で実際に危ない経験をした場合はどうすれば良いのでしょうか?
結論は「誰か(第三者)に相談する」です。
僕がもし就活生だったら利用するであろう相談先は次の通り。
【OB訪問で危ない経験をした場合の相談先】
- 学校の就職支援課(キャリアセンター)
- 企業の人事部
- 就活ハラスメントホットライン
- 行政の相談窓口
- 弁護士
①学校の就職支援課(キャリアセンター)
就職支援課(キャリアセンター)は学校の中にあるし、比較的利用しやすいのでまずはそこに相談してみましょう。
「被害の内容を話しづらい」と言う人は同性の職員を指定して相談するのもアリです。
ただ僕が聞いた話によると、私立大学は就職支援に熱心な学校が多いけど、国立大学の就職支援課はあまり熱心に対応してくれない学校もあるようです。
私立大学は就職率によって入学志望者の動向に結構影響するので、志望者が減るとその分学校の存続危機につながります。
一方で国立大学は就職率が学校としての存続性にあまり影響を受けないことがその要因だそうです。
なので「被害をもみ消そうとしている」「熱心に話を聞いてくれない」と感じた場合は違う機関に相談した方が早く対処してくれる場合があります。
②就活ハラスメントホットライン
日本ハラスメント協会が運営している「就活ハラスメントホットライン」という相談口があります。
就職活動中の全国の学生が無料で相談できる就活ハラスメントに特化した機関です。
就活ハラスメントの問題に詳しい企業経験のある心理カウンセラーが親身になって話を聞いてくれます。
電話は月曜日から金曜日の10時〜18時。
メール相談は24時間受け付けています。
「知っている人に直接相談しにくい」と言う人でも、匿名で個人情報を知られずに相談できるので安心です。
③行政の相談窓口
就活に特化しているわけではないですが、働く人の性的な被害を防ぐための相談窓口が行政にもあります。
「民間だとちょっと不安」「就職支援課が親身になってくれない」と言う人は行政の相談窓口に相談してみると良いでしょう。
行政の相談窓口はいくつかありますが、就活生が利用できる代表的なものは次の通りです。
【行政の相談窓口】
- 雇用環境・均等部(室)
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー
雇用環境・均等部(室)
雇用環境・均等部(室)は地方にある厚生労働省の出先機関。
働く女性やこれから働きたいと思っている女性の雇用均等を守るための相談窓口です。
相談内容から会社の対応が男女雇用機会均等法など法律違反であると把握した場合には、労働局から会社に助言や指導、勧告などを行ってもらえます。
雇用環境・均等部(室)については厚生労働省が発行したパンフレットに詳細が記載されています。
就活生の相談例も記載されているので、「被害の内容」や「相談するための具体的な方法」などに興味のある人は是非チェックしてみてください。
総合動労相談センター
「総合労働相談コーナー」は就活だけでなく職場のトラブルに関して総合的に相談に乗ってくれる窓口です。
都道府県に設置されており、相談だけでなく解決のための情報提供をワンストップで行ってくれます。
「被害の内容が複雑」「どこに相談すればわからない」と言う場合は、総合労働相談コーナーへの相談も検討してみましょう。
④企業の人事部
企業の人事部へ相談すると言う手段もあります。
特にOB訪問サービスを利用して人事以外の人からセクハラされたような場合は、企業の人事部に相談すると効果アリです。
ラインによる匿名でのやりとりの場合も、セクハラがあったと言う根拠があれば会話の音声やメッセージのやりとりだけでも証拠になります。
「相手が大企業で怖い」という人もいるかもしれません。
ただ大企業の方がコンプライアンスや社会的な信用性を重視する傾向があるので、学生からの訴えは軽視できないでしょう。
つまり大企業の方がセクハラ問題に敏感に対応してくれるってことです。
なので企業の人事部への被害の相談も検討する価値はあります。
採用人事から被害を受けた場合
では企業の採用人事から被害を受けた場合はどうすれば良いのでしょうか?
この場合は「企業の採用人事以外の窓口」に相談した方が良いです。
当事者はセクハラや性的な不快感を与えたと言う意識がないため、加害者や加害者の所属する部署に訴えても揉み消される可能性があります。
なので、先述した就職支援課(キャリアセンター)や行政の相談窓口などにまずは相談してみましょう。
⑤弁護士
最終的な手段として「弁護士に相談する」という手もあります。
「損害賠償請求の裁判をしたい」「謝罪してほしい」と言う要望に合わせて弁護士が就活生に代わって企業とのやりとりの依頼も可能です。
また強制わいせつのような刑事事件に該当する可能性のある事例は弁護士と一緒に警察に行くこともできます。
「弁護士って費用が高そうで気軽に相談できなさそうなイメージがある人は多いと思います。
ですが実は費用の心配なく弁護士に相談する方法があるんです。
たとえば全国にある性暴力・性暴力被害者のための「ワンストップ支援センター」。
ここでは医師からの治療や捜査関連の支援や法的支援なども受けられます。
その他、法務省所管の公的な法人である「法テラス」を利用したり、就職してからの分割払いで柔軟に相談料の対応をしてくれたりする弁護士もいます。
「どこまでがセクハラか?」と言う定義が自分の中で曖昧だと相談しにくいかもしれない。だからこそ、少しでも自分の中でモヤモヤする出来事があれば相談してみよう。
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
OB訪問はリクルーター経由で内定獲得に繋がったり、入社の最終判断のための情報収集として非常に有益です。
しかし、この記事で解説したように危険性も十分にある。
危険な状況に陥らないためにも、事前にできる対策を講じて、なるべくオンラインで完結するように心がけましょう。
(別にOB訪問しないといけないことはないので、危険だと感じたらすぐに身を引くことも大事にしてくださいね)
それでは最後に、本記事の要点をまとめて終わりましょうか。
【本記事の要点】
- OB訪問は状況によっては非常に危ない。
- 実際にOB訪問関連の事件が複数起きている。
- OB訪問に関連する事件は、ほとんどが「性的な事件」なので、直接会わないことやプライベートな会話をしないことを心がけることが重要。
- 現在はOB訪問もオンラインが主流なので、できるかぎりオンラインで完結するようにすべき。
今回の記事が少しでもあなたの就活の役に立ったのなら幸せです。
就活攻略論には他にも、僕が4年に渡って書き続けた800の記事があります。
ぜひ他の記事も読んでもらえると嬉しいです\(^o^)/