こんにちは!
就活を研究し続けて7年目、書いた記事は1000以上の就活マンです。
今回は面接において「学業で力を入れたこと」を聞かれた場合の回答などについて解説していきます。
「学生時代に力を入れたこと」を略して“ガクチカ”と呼びますが、「学業で力を入れたこと」も学生時代に頑張ったことなので“ガクチカの一部”と考えて良いでしょう。
とくに2020年からはコロナの影響もあり、サークルや部活動、インターンなどの学外活動がしづらい世の中になってきましたよね。
それに応じて、今までは「学生時代に力を入れたこと」として扱われてきた“ガクチカ”が、「学業で力を入れたこと」を意味するように動いてきました。
つまり、「学業で力を入れたこと」の重要性はどんどん高まっているので、しっかりと詰めておかないと面接で失敗する可能性がある。
したがって本記事では、「学業で力を入れたことを上手く伝えるポイント」や「実際に使える5つの例文」などを共有して行きます!
ぜひ自分の学業経験と照らし合わせながら、確認してみてくださいね。
「学業で力を入れたこと」って結構見逃しがちなので、詳しく知りたいです。
コロナで重要度は高まっているから、手は抜けない質問の1つだよ。本記事の内容を確認して、ぜひ志望企業の内定を近づけてほしい。
- 「学業で力を入れたこと」を企業が質問する理由
- 「学業で力を入れたこと」を分かりやすく話すポイント
- 「学業で力を入れたこと」に対する回答例文【5選】
- 【重要】“伝え方”の質をより高める方法
- 「学業で力を入れたこと」に関するよくある質問
- 本記事の要点まとめ
「学業で力を入れたこと」を企業が質問する理由
では最初に、企業が「学業で力を入れたこと」について聞く理由を共有しますね。
面接官がどんな意図で質問しているのかを知ることで、「どう伝えるべきか」「どうすればアピールにつながるのか」を正しく理解しましょう!
【企業が「学業で力を入れたこと」について聞く理由】
- 価値観や考え方などの人柄を知るため
- 難しい話を分かりやすく伝えられるかを見るため
- 専門分野で学んできたものを純粋に知りたいから
理由① 価値観や考え方などの人柄を知るため
まず1つ目の理由は、「価値観や考え方などの人柄を知るため」です。
「行動が習慣を創り、習慣が人格を創る」という有名な一説がありますが、過去にどんな経験をしてきたのか、というのはまさにその人の人柄につながるんですよね。
どんなことに興味を持ち、何を考えてその道を選んだのか。
その先にどんな目標を持っているのか。
こういった経験から価値観や考え方を探り、入社後に成長できるポテンシャルがあるかを計っているわけですね。
ここが一番大切な観点なので、面接官もどんどん深ぼってきます。
その深堀り質問にどれだけ論理的に答えられるかが、合否を左右するポイントになるでしょう。
これは自己分析をどれだけ行えているかがカギになるので、油断せずに行うようにしましょう。
とは言っても「具体的なやり方がいまだにわからないんだよね」という方も多いと思いますので、別記事にて解説しています!
ぜひ参考にして、どんな質問にも論理的に回答できるようになりましょう!
理由② 難しい話を分かりやすく伝えられるかを見るため
2つ目の理由は、「難しい話を分かりやすく伝えられるかを見るため」ですね。
「学業で力を入れたこと」に限らず、自分の過去の経験を相手に伝えるのは本当に難しいことです。
自分の頭の中では経験を情景とともに思い出せますが、聞き手側はもちろん情景を即座にイメージすることはできない。
そのため、前提条件をしっかり提示したり、時系列をはっきりさせたりするなど、いかに聞き手が理解しやすいように工夫できるかを見られているわけです。
大半は「私はコミュ力あるから大丈夫」と思いがちですが、実際ほとんどの学生は分かりやすく伝えることができません。
もっと言えば、大人でもできている人は少ない。
それほど難しい力なんですよね。
伝え方のコツについては、次章から徹底的に解説していくので、隅々まで確認していきましょう。
理由③ 専門分野で学んできたものを純粋に知りたいから
最後の理由として、「専門分野で学んできたものを純粋に知りたいから」というのが挙げられますね。
これは面接官にもよりますが、優秀な人は色々なものに興味を持つことが多いです。
そのため、どの分野の研究だとしても「とりあえず聞いてみたい」という知的好奇心で聞いてくれます。
運よくその研究内容が面接官のツボにはまれば、その後の時間を優位に進められるかもしれませんね。
またこのとき、理由②の「分かりやすく伝えられるか」が非常に重要になる。
特に、理系分野の研究内容は基本、専門の人以外には伝わりません。
いかに相手の土俵に合わせて簡略化して伝えられるかがポイントになりますから、“ざっくり話す”練習を必ずしておきましょう。
具体的には、「専門用語を使わずに30秒で伝える練習」がおすすめですね。
コロナ禍で“ガクチカ”が「学業で力を入れたこと」になりつつある
ちなみにですが、近年の学生はコロナの影響により、サークルやアルバイトなどの活動に力を入れづらくなっているはず。
これまでは「インターンでこんなことをやった!」「留学で価値観変わった!」なんてエピソードを披露できました。
しかしコロナ禍を経験した就活生は、同じようなガクチカを話せる人は少なくなっていることでしょう。
そうすると、おのずと努力の対象が“学業”に寄ってくるかと思います。
つまり、「学生時代に力を入れたこと=学業で力を入れたこと」になりつつあり、これが現代の“ガクチカ”のスタンダードになってきているんですよね。
実は今まで「大学時代に勉強を頑張った」という人は少なかったので、学業をエピソードにするだけで差別化になる穴場だったのですが、これからはそうはいきません。
おそらく学業エピソードを話す学生が増えてくるので、“その他大勢”と判断されてないためには同じエピソードでも工夫を施す必要がある。
たとえば「入社後の業務との共通点をアピール」「努力量を数値化して話す」など。
面接官が後で見返したときに「ああ、1日15時間英語を勉強したあの子か!」と思い出させる起爆薬を仕込むイメージですね。
いかに周りと違う印象を与えるかがカギになるので、ぜひ創意工夫を施した自分なりのガクチカを作成してください!
一番は「人柄を知る」というのが重要そうですね!
そうだね。人格は過去の経験から形作られるわけだから、自分がどんな人間かストレートに伝えるようにしよう!
「学業で力を入れたこと」を分かりやすく話すポイント
続いて「“学業で力を入れたこと”を分かりやすく話すポイント」について解説していきます。
どんなに濃いエピソードがあっても伝わらなければ意味が無いので、どう話せばわかりやすく伝わるのかを考えながら確認していきましょう!
【「学業で力を入れたこと」を分かりやすく話すポイント】
- 話す文章の構成を組んでおく
- 努力が伝わるよう目的と過程は丁寧に
- そこから何を得たのかも明確に伝える
- 入社後の業務との関連性まで示す
ポイント① 話す文章の構成を組んでおく
最初のポイントは、「話す文章の構成を組んでおく」ですね。
何をどんな順番で話すかざっくり決めておくことで、話している最中に頭が真っ白になるなんてこともなくなるはずです。
大体の構成は以下の通り。
【「学業で力を入れたこと」を話す際の構成例】
- 結論(何をしたのか)
- 背景・目的(どんな目的を立てたのか)
- 過程・実行(どうやってやったのか)
- 結果・収穫(どんな結果を残し、何を得たのか)
だいたいこんな感じですね。
構成を忠実に守る必要はありませんが、大まかな流れを意識しておくことで非常に伝わりやすい文章になります。
「学業で力を入れたことは何ですか?」と聞かれたら、まずはこういった構成に沿ってざっくり説明してください。
細かい動機や行動などは面接官側から深ぼってくれるので、あまり多くを語らずとも十分でしょう。
前提をしっかり伝えるのがカギ
また、分かりやすく伝えるためには「前提をしっかり伝えるのがカギ」になります。
話し手は前提をすでに理解しているので忘れがちですが、聞き手側は初めてその話を聞くので、前提をしっかり共有しないとその後の話を理解できません。
例えば、以下のような文章をすぐさま理解できるでしょうか?
水素結合を用いて、高分子トランジスタを開発する研究に力を入れました。
専門でない人はもちろん何もイメージがつきません。
こういった文章は、誰でも理解できるような形に直さなければならない。
水素で他の原子同士を合体させる“水素結合”という技術があるのですが、これを利用して電子回路の部品であるトランジスタを開発しました。この技術で、◯◯さん(面接官)の周りにある太陽電池をより優れたものにできるんです!
そもそも分野が難しいので完全な理解はできませんが、前提を置くことで「まあなんとなく分かる」文章まで持っていくことができました。
また、耳なじみのある“太陽電池”などの言葉を使うことで、分野を全く知らない面接官でも親近感がわくでしょう。
こんな風に、専門用語は前提を置いて解剖してあげる、できるだけ親和性の高いワードを出して理解させる。
この辺を意識できると、その後の会話も有利に進めていけるので、ぜひ試してみてくださいね!
ポイント② 努力が伝わるよう目的と過程は丁寧に
先ほど共有した構成の中で、最も重要視すべきは“目的”と“過程”です。
目的はどこにあるのか、どれほどのギャップがあるのか、それに対してどんな努力をしたのか、などエピソードの重要な部分は全てこの要素の中に入っているので、一番ボリュームのあるところになりますね。
まず何をきっかけにその学業に興味を持ったのか、現状の自分に対してどれほど高い目標を立てたのか、その目標に対してどれだけの努力(時間)を費やしたのか。
例えば、以下のような表現だと分かりやすいですね。
【目的と過程を分かりやすく明示した例文】
「私は学内成績でトップを取り、学費免除を獲得することに力を入れました。
きっかけは、父が経営する会社の業績が傾き、家庭内でのお金の余裕がなくなったことでした。
そこで自分にできる事を考え、大学で成績トップを取って学費免除を勝ち取ろうと決心しました。
当初はGPA 2.5という可もなく不可もない成績でしたが、その日以降の授業では、毎日教室の最前列で話を聞き、授業時間含め平均13時間の予習・復習を毎日行いました。
その結果、GPA 4.0というマックスの成績を取り、目標としていた学費免除も獲得することができました。」
少し極端な話ですが、読んでいてどんな生活だったのかをイメージできたと思います。
こんな風に、目的と過程の部分に具体性を持たせることで、聞き手側に努力量がしっかり伝わる文章になる。
今一度自分の経験を洗い出し、どんな目的を持ってどんな努力をしたのか、分かりやすさを重要視して確認してみましょう。
乗り越えた壁についても話せるようになっておこう
過去の経験を聞く際に必ずセットになるのが「ぶち当たった壁と、それをどうやって乗り越えたのか」という点。
これは面接官が大好きな話で、必ず聞いてくる頻出質問のひとつですね。
聞く理由を先に話すと、入社後も様々な壁にぶつかることが予想されるため、その壁に対して乗り越える手段を持っているか否か、を確認したいから。
挫折したときに立ち直れないような人材は採用したくないですからね。
したがって、「それを達成するのにどんな壁があったの?」と聞かれた際に、明確な回答ができないといけません。
“挫折”というほど大袈裟なモノではなくて良いので、どんなことが辛かったのか、なぜそれを乗り越えてこれたのか、は必ず言語化しておきましょう。
ポイント③ そこから何を得たのかも明確に伝える
ポイントの3つ目は、「その経験から何を得られたのかを明確に伝える」ですね。
成功にしろ失敗にしろ、ひとつの経験から多くを学べる人間はどこにいっても重宝されます。
もちろん会社でも同様で、経験する度に何かしらのアップデートができる人間は、できない人と比べて成長スピードが段違いに変わる。
したがって、経験から得た学びを伝えることで、「自分は成長できる人間です」というアピールにつながるわけですね。
また学びの内容は、社会で活かせることの方が納得性が高いのでおすすめです。
例えば、「自分ひとりでできることはちっぽけなことだけど、他人を巻き込むことでより大きなことを達成できることを身をもって知った」なんて内容だと、面接官の共感も得やすいでしょう。
(もちろん学んだことを正直に答えても問題ありません。)
この考えは少しいやらしいと感じた人もいると思いますが、どちらにしても自分が得た学びが今後どのように活かされるかは考えておいた方が良いです。
面接官へのアピールという意味もありますが、自分自身がどこで活かせるのかを理解していると、会社で同じような状況に陥った際にすぐに対応できるので。
無理やり寄せる必要はありませんが、学びと業務にどれほどの関連性があるのかは確認しておきましょう。
ポイント④ 入社後の業務との関連性まで示す
最後のポイントは「入社後の業務との関連性まで示す」です。
ポイント③でも軽く伝えましたが、自分の経験や学びを“業務にどう活かせるのか”を伝えるのは非常に重要。
ここに関連性が無いと、面接官に「この人それを学んでどうすんのかな。」と思われてしまう。
極端な例ですが、食品メーカーにて「半導体の作り方を学んだ!」と意気揚々に伝えてもキョトンとされるでしょう。
この場合はむしろ、「半導体の作る過程から、人を頼ることの重要性を知った」など、入社後に活かせる内容にグレードアップしてあげてください。
そうすることで、面接官側に入社後の姿をイメージさせることができ、内定への道をグッと近づけることができます。
営業手法としてよくあるのですが、お客さんに具体的な成功イメージを抱かせることはかなり大切。
就職活動も“自分”という商品を企業に売っているわけで、この営業手法がもろに使える活動なんですよね。
したがって「就活生の入社後の成功している姿を想像できる=内定に近づく」となるわけです。
ぜひ学びと業務の関連性を示し、入社後のイメージを面接官に想起させてくださいね。
あまり意識せずに話していたけど、細分化してみると意識すべきポイントはたくさんあるんですね!
結局ガクチカ同様で過去のエピソードは伝えるのが難しいからね!できるだけ要点だけを伝えられるように、あらゆるポイントを意識しておく必要があるんだ!
「学業で力を入れたこと」に対する回答例文【5選】
話し方のポイントを理解できたところで、「学業で力を入れたこと」で実際に使える例文を5つ共有しますね。
ゼミ・授業・卒論・外国語・資格の5つそれぞれについての例文を示すので、自分の経験と照らし合わせて確認していきましょう!
【「学業で力を入れたこと」に対する回答例文】
- ゼミ活動に打ち込んだ
- 大学の授業に打ち込んだ
- 卒業論文の研究に打ち込んだ
- 外国語の習得に打ち込んだ
- 資格取得に打ち込んだ
例文① ゼミ活動に打ち込んだ
まず最初は「ゼミ活動に打ち込んだ」をテーマにした例文を共有しますね。
分野は人それぞれだと思いますが、自分のゼミ活動と比較してみてくださいね。
【ゼミ活動のアピール例文】
「私が学業で力を入れたことは「化政文化」に関する研究を行うゼミでの活動です。
ゼミ活動に力を入れた理由は、普段1つのことを深く考えるという活動をしたことがないため、この文化を研究するという作業を通し、「1つの物事から複数の学びや気づきを得る」という体験をしようと決心したからです。
ゼミでの活動を通して得たことが2つあります。
1つ目は「過去を研究することで現代に活かせる知識が身につく」という学び。
2つ目は「興味がないことも深く研究すると興味が湧いてくる」という学びです。
例えば、化政文化の中でも浮世絵を研究することで「分業制でも歴史的な作品が生まれるという知識が身につきました。
浮世絵は絵を描く「絵師」、それを版木に彫る「彫師」、版画を刷っていく「摺師」の3人での分業制によって作られています。
これはまさに「得意なことは得意な人に任せることで最高の商品が作れる」という知識になります。
また最初は化政文化に興味はありませんでしたが、知識を得ることで、どんどんのめり込むことができました。
貴社に入社後は、私がゼミで得たこの2つの学びを活かし、「貴社で活躍する人から気づきを得る」「過去の成功事例からも成功のエッセンスを抽出する」ことによって、必ず貢献することを約束します。」
こちらは「活動で得た学び」を軸にしてアピールした例文です。
テーマは「化政文化」という業務とは関連性のないものですが、業務に活かせる学びを得たことをしっかりアピールできていますね。
聞かれる質問としては、もう少し過程の部分を聞かれるでしょう。
なぜ全く興味のなかった化政文化にのめり込めたのかを深ぼりされると思うので、自分の頭の中で整理しておくことが必要になりそうですね。
また、ゼミを題材にガクチカを書く方法は別記事にてまとめています。
「ゼミのガクチカの書き方をもう少し詳しく知りたい」「もっとゼミ関連の例文を確認したい」という方は、「【ガクチカでのゼミの書き方】“4ステップで”完成|例文あり!」を参考にしてくださいね!
例文② 大学の授業に打ち込んだ
続いて「大学の授業に打ち込んだ」をテーマにした例文です。
【大学の授業に打ち込んだアピール例文】
「私は農学部の化学科を選択し、化学を中心とした学業に打ち込みました。
私には化学を学ぶ上でのテーマがあり、それは「物事を分解して考える思考」を身につけることでした。
化学は物質や現象を分解して考える学問です。
そういった性質の学問を学ぶことで、普段の生活の中でも例えば「痩せたい」と考えた時に消費量を増やすのか、摂取量を減らすのかといった分解をする思考が身につき、それによって自身が達成しやすい選択をとることで、最短で結果を出すことが可能になります。
学業を通して得たこの「物事を分解して考える思考」によって、社会人になってからは「営業職として成績を上げるための要素」を分解し、1つ1つの能力を底上げしていくことで成績を上げていきます。」
こちらも分野は「化学」という全くビジネスチックでないものですが、「現象の分解」という強力な学びを得ることができています。
もちろん入社後も活きるスキルになるので、かなり良いアピールになるでしょう。
考えられる質問としては、「どんなきっかけがあって、学業に力を入れようと思ったの?」あたり。
「コロナで学外活動ができなくなったから」でも良いですが、ありきたりな感じもするので、自分の実体験から得たきっかけを話せるとより良いですね。
例文③ 卒業論文の研究に打ち込んだ
次は「卒業論文の研究に打ち込んだ」がテーマです。
【卒業論文の研究に打ち込んだアピール例文】
「私は物理科学研究室にて、ミニカーを用いた速度に関する研究に力を入れました。
その研究をするにあたって、「他の研究生の誰よりも精度の高い分析能力を身に付ける事」を目的とし、土日の休みを返上して時間を費やしました。
正しく分析するには関連知識をカバーする必要があったため、研究に関連する論文や参考書を合計50冊読み込みました。
その結果、実験結果を分析して立てた仮説を評価していただき、研究室内で年1人だけ貰える賞を獲得することができました。
私はこの経験の中で、「結局、その分野を好きになれる人間が勝つ」ということを身をもって学びました。
大好きだった分野を追求する日々はたとえ休みを返上しようと幸せなモノで、大好きだったから努力して成果に繋げることができたのだと感じております。
貴社業務も私が大好きな分野であるため、誰よりも努力し成果に繋げる自信があります。」
イメージとしては、理系の大学院生が伝える「学業で力を入れたこと」というところですね。
分かりやすく伝えることができているので、詳しい研究内容や行き着くまでの過程は勝手に深ぼってくれるでしょう。
また、「結局、その分野を好きになれる人が勝つ」というのは非常に重要で、好きだから継続できる人は努力を努力と感じません。
すなわち、自分のプライベート時間をいくら費やそうと構わないというわけです。
その結果はもちろん同期の人間より秀でるはずなので、かなりアピールにつながる一文と言えますね。
例文④ 外国語の習得に打ち込んだ
続いて「外国語の習得に打ち込んだ」がテーマの例文です。
【外国語の習得に打ち込んだアピール例文】
「私が学業で力を入れたことは、TOEICで850点を取るために努力したことです。
きっかけは日本の危機を解説した一冊の本で、GDPの低下や自然災害、物価の安さなど、国内で生きていくことに危機感を覚えたことでした。
グローバルに働くための基盤として、英語を追求したいと考えました。
当時の私の英語能力はTOEIC350点程度で、特にリスニングは壊滅的でしたが、オンラインのリスニング教材と字幕付きの洋画を活用することで、リスニングだけで450点を取るまで上達することができました。
総合では870点まで点数を伸ばすことができ、海外に単身で乗り込んでも問題ないくらいの英語能力を身に付けることができました。
またこの経験の中で、「情報の取捨選択の重要性」も学ぶことができました。
英語学習を始める際にどうすれば目標を達成できるか調べていましたが、今や溢れんばかりの情報が飛び交っており、取捨選択が非常に難しかった。
何が自分に合っているのか、目標への近道にはどれが適しているだろうか、これらを考えぬいたことで今の結果につながったと考えています。
この学びは入社後も英語とともに活かし、この課題にはどの道が適切か、どんなアプローチならクライアントが納得するのか、を考え抜ける人間にかならずなります。」
英語能力だけでなく、日本の現状に危機感を感じたという時事問題に関しての知識や、情報の取捨選択の重要性など、学べたことがたくさんあった内容ですね。
少し盛りだくさんなので多少削っても良いと思いますが、恐らくこういった内容だと面接官も興味を持ってくれるので、勝手に深堀してくれるはず。
考えられる質問としては、「英語を学ぶための他の情報としてどんなものがあったの?」「なぜその中で、オンラインのリスニング教材と洋画を選んだの?」などでしょうか。
自分の中で論理的に回答を整理しておくと、本番も詰まることなくアピールできますね。
例文⑤ 資格取得に打ち込んだ
最後5つ目に「資格取得に打ち込んだ」をテーマに作成した例文です。
【資格取得に打ち込んだアピール例文】
「私は簿記1級の取得に力を入れました。
もともと数字を扱うのが好きでしたが、その数字を使って会社の経営にインパクトを与えられる会計の仕事に魅力を感じたのが志した理由です。
2級の取得は計画通りスムーズに取ることができたのですが、1級の難しさははっきり言って段違いでかなり苦戦しました。
具体的には、試験範囲が非常に広く、一度覚えた内容が時間とともに薄れていくことが大きな壁となっていました。
どうすれば忘れないのかを試行錯誤した結果、短期集中型で詰め込むしかないという結論に至り、”1カ月詰め込み作戦”に強行しました。
試験までの1カ月間ひたすら解けなかった問題を解き、1日10時間欠かさずにとにかく詰め込みました。
結果、2月に1級を取得することができ、会計の知識と同時に「最後までやり抜く力」を身に付けることができました。
この力を活かし、貴社が獲得する案件がいかに難題であろうと、万全のアプローチを見出し、結果にコミットすることをお約束します。」
簿記1級は持っているだけでかなり有利に働く資格ですが、最後までやり抜くコミット力も社会人には欠かせない素養です。
この2つを同時に得られたのなら、印象はかなり良くなるはずですね。
考えられる質問としては、「1カ月詰め込み作戦」の中身についてでしょう。
どれだけ自分を追い込んだのかを聞いてくるはずなので、入念に詰めておく必要がありますね。
以上で5つの例文を紹介しましたが、どの例文も「よく見るガクチカだなあ」とは感じなかったと思います。
それも当然で、当サイト(=就活攻略論)で紹介している例文には基本的に書いている人の個性を織り交ぜているためです。
ロボットのような堅苦しい言葉を使わず、ユーモアのある文章を意識することで、周りの就活生との差別化が図る。
周りから抜きん出る=内定に近づくわけですから、できるだけ個性を示した方が良いんですよね。
僕も就活生時代にこの”差別化”を必死に追及し、中堅大学から大手食品メーカーから内定を獲得したひとりです。
個性を出せば内定に繋がるということを身をもって証明しているので、臆さずに自分の人間性を示すことをおすすめしますね。
ちなみに僕が現役時代に行った「差別化戦略」については以下の記事にて詳細に解説しています。
「学歴に自信がないけど人気企業からの内定が欲しい!」という方には特に力になってくれる情報がまとまっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
努力して学業を極めるのも良いですが、そこから違う学びを得られるのも大切そうですね!
その通り!結局学業がそのまま業務に活きる事ってなかなかないから、社会人として活かせる学びを得ることの方が重要なんだ!
【重要】“伝え方”の質をより高める方法
ここまでで実際にどう伝えるべきかを解説してきましたが、少し厳しいことを言うと“自分一人の力では成長に限界がある”んですよね。
つまり、誰かの力を頼らないとそれ以上の成長は難しいのだから、就活のプロに頼る方がよっぽど効率が良い、ということです。
その考えをもとに、“伝え方”の質を高めるために頼るべきサービスやその他の方法を共有するので、周りの就活生から頭一つ抜けたい方はぜひ試してみてください。
【伝え方の質をより高める方法】
- 就活のプロに助けを求める
- “自分の経験を全く知らない人”に話してみる
方法① 就活のプロに助けを求める
第一の方法は「就活のプロに助けを求める」ですね。
これはもっともオススメしたい方法で、分からないことはその分野のプロに聞けばいいだけなんです。
現在は、僕を含め、就活に長年携わっているプロが色々なサービスを展開しています。
それも学生側は無料で利用できるサービスばかりで、デメリットはほぼ皆無。
「もっと良い企業から内定を貰いたい!」とか「伝え方に関してのアドバイスが欲しい!」という方々が、使わない理由がないんですよね。
ただもちろんサービスの中にも良し悪しがあるので、できるだけ良いサービスを見極める必要があります。
その“良いサービス”に関しては、当サイト(=就活攻略論)で常々紹介していますので、そこから選べば間違いないはずです。
本記事では「伝え方の質を上げる方法」に絞って使うべきサービスを共有しますが、他の就活サービスも気になる方は以下記事を参考にしてください。
それでは、伝え方の質をより高めるために利用すべきサービスを解説していきますね。
【伝え方の質をより高める就活サービス】
- 就活エージェント
- 大学のキャリアセンター
就活エージェント
まず利用すべきは「就活エージェント」ですね。
就活エージェントとは、就活生ひとりひとりに就活のプロ“エージェント”をつけ、就活を支援してくれるサービスです。
就活支援は幅広く、サービス内容もかなり充実していますね。
もちろん、「面接でエピソードをどう伝えるべきか」についても丁寧に教えてくれるはずです。
【就活エージェントのサービス内容】
- 就活相談
- 自分に合った求人の紹介
- 選考支援(ES添削や面接対策)
- 企業との面接のセッティング
- 面接後のフィードバック共有
この中でも、「自分に合った求人の紹介」と「面接後のフィードバック共有」はかなり心強い。
この面接後のフィードバックの中で、自分の伝え方はどこが悪いのか、どう伝えれば好印象を与えられたのか、をプロ目線から確認できます。
もちろん無料ですし、なおかつ相手のエージェントは長年就活に携わるプロのノウハウを持っていますから、利用価値は本当に高いですよ!
僕はこれまで様々なエージェントを見てきていますが、その中でも最もおすすめするのは「ミーツカンパニー就活サポート」ですね。
オンラインに対応していますし、全国の就活生が利用できます。
▼就活エージェント利用者の声
就活エージェントさんと初めてお話した感想
— 御社くん@21卒NNT (@onsya_kun) May 26, 2020
不透明であやふやだった自分のやりたい事を話を聞いてヒントを示してくれ、会社紹介まで何社かして頂けてこれから頑張るぞ!とモチベ上げることが出来たのでお話して良かったと思いました!!
就活って就活エージェント使えばかなり楽に進めるんじゃね?って思えてきた
— T@23卒 (@shukatuintan) September 27, 2021
また、僕がオススメする就活エージェントは「就活エージェントおすすめランキング【1位~17位】」にてまとめています。
少しでも就活に関して困っていることがあるなら、自分に合うサービスに気軽に連絡してみてくださいね!
大学のキャリアセンター
続いて、意外と見落としがちな「大学のキャリアセンター」ですね。
大学のキャリアセンターも、以下のとおり実は結構幅広くサポートしてくれるんです。
【大学キャリアセンターのサポート内容】
- 大学独自の求人
- 学内合同企業説明会
- 就活ガイダンス・イベント
- 個別就活カウンセリング
- OB/OG紹介
個別のカウンセリング内で、どうやってエピソードを伝えたらよいのかのアドバイスもくれるので、利用価値は十分です。
また中でも、大学独自の求人と学内合同企業説明会は積極的に利用すべき。
“学生の味方である大学”が紹介してくれる企業なので、優良企業の可能性が高いんですよね。
実際に過去のOBからの意見なども積みあがっているので、かなりリアルな情報を知ることができますよ!
こちらももちろん無料ですし、大学に行った際にフラッと立ち寄れる間口の広さもあるので、気軽に利用できますね!
「このキャリアセンターについてもう少し詳しく知っておきたい」という方は、「【大学のキャリアセンターとは?】求人の紹介方法や怖い担当者への対処法まとめ!」を参考にしてください。
支援内容や求人について詳しく解説しているので、これからの就活のヒントになるはずです。
方法② “自分の経験を全く知らない人”に話してみる
2つ目の方法として、「“自分の経験を全く知らない人“に話してみる」という方法もあります。
自分の頭の中には記憶が詰まっているので、自分の経験を理解することなんて造作もありません。
しかし、何も知らない人にとっては、知らない単語があるだけでも文章の内容が入ってこないこともあります。
いくらエピソードを伝える練習をしても、ひとりでやっているなら主観的な意見しか得られません。
一度、親や友人などに協力してもらい、自分の話を理解できるか試してみましょう。
もしかしたら「◯◯ってどうゆう意味?」と指摘され、「あっここは理解しにくい部分なんだな」と気付けるかもしれません。
(例えば“ガクチカ”と聞かれて「学生時代に力を入れたこと」と答えられる人は意外と少ない)
本当に頭の良い人は“誰でも分かる言葉で話す”と言います。
稚拙な表現を使う必要はありませんが、「高校生でも分かるような文章」を意識して話すようにすると良いでしょう。
確かに他人を頼ってみるって意外と見落としがちなので、試すべきだと感じました!
自分一人でできることって限られているからね。どうせ誰に頼んでも基本無料なんだから、就活のプロから最適なアドバイスを貰うのがおすすめだよ!
「学業で力を入れたこと」に関するよくある質問
では最後に、「学業で力を入れたこと」に関するよくある質問に答えていきますね。
ありがちな質問4つに回答するので、残った疑問をもれなく解消しましょう!
【「学業で力を入れたこと」に関するよくある質問】
- 「学業で力を入れたこと」が無い場合はどうすればよいですか?
- 「学業で力を入れたこと」で塾講師アルバイトを使っても良いですか?
- 成績が悪くても大丈夫ですか?
- 高校の学業で力を入れたことを話すのもアリですか?
質問① 「学業で力を入れたこと」が無い場合はどうすれば良いですか?
「学業で力を入れたこと」が無い場合は、正直に「ない」と答えてしまいましょう。
学業を頑張っていなかったのに「ある」と発言してしまうと、どうしても内容が薄くなりますし、深ぼられたときに回答できなくなってしまう。
ただ、「学業はさぼっていました」とだけ伝えるとただのダメ人間なので、なぜ学業に力を入れなかったのかを説明する必要があります。
具体的には「学業よりも◯◯に時間を割いた。なぜなら~だから」と納得度の高い内容を語るべきですね。
【学業に打ち込んでいない場合の対処法】
- 正直に学業に打ち込んでいないと伝える
- 学業よりも◯◯に時間を費やした方が良いと考えた
- なぜそう考えたのかを伝える
実は僕も大学時代に勉強に打ち込まなかった人のひとりであり、いかに楽に単位を取れるかだけを考えて授業を受けていました。
その代わり、将来起業をするために「読書」に時間を費やしました。
経営学、経済学、心理学、経理など、起業に役立ちそうなジャンルの本を読み漁っていたんですよね。
それゆえ就活では「学業で力を入れたこと」を聞かれたときは、「学業に打ち込んでいません」と正直に伝えつつ、「社会人として必要な知識に興味を持って読書に打ち込んだ」と続けました。
完全な正解はありませんが、これもひとつの正解だと思うのでぜひ試してみてくださいね。
また、学業に打ち込まなかった人向けの記事は別途用意しました。
「どうすれば学業をさぼったことをプラスに変えられるのか気になる!」という方は、「【就活】ガクチカの質問で学業に打ち込んでない場合の対処法|例文アリ」 を参考にしてください!
質問② 「学業で力を入れたこと」で塾講師アルバイトを使っても良いですか?
学業で力を入れたこととして、「塾講師アルバイトの経験を使っても良いですか?」という質問がよくありますが、結論あまりおすすめしません。
なぜかと言うと、面接官はアルバイト経験を聞いているのではなく、大学生の本文である学業について聞いているからです。
もちろん「同じ学業だろ」という意見もあるかと思いますが、すべての質問には必ず意図がある。
学業と言うワードは同じでも、相手が聞きたい内容は何なのか、この裏の意図を汲み取れないのは、コミュニケーション能力の低さを露呈します。
いったん相手の立場に立ってみて、何を知りたいのかを考えてあげる癖をつけると良いかもしれませんね。
入社後も必ず必要なスキルになるので、どんな会話でも意識してみると良いですね。
ただ、「塾の生徒にプラスアルファの知識を伝えるために、大学の授業を頑張った」ということなら、問題ないでしょう。
大学の授業に力を入れるモチベーションとして“塾での活動”があるだけなので、これなら面接で話しても好印象になるはずですね。
質問③ 成績が悪くても大丈夫ですか?
基本的には成績が悪くても問題ないと思います。
もちろん成績が良いに越したことは無いですが、そもそも大学の成績を気にしている人なんてなかなか存在しませんから。
ただ、内定後に成績証明書を提出することもあるので、大きくハッタリをかますのはやめましょう。
嘘をついてもどうせ入社後にバレるので、これからの社会人生活を有意義に進めるために、できるだけ「嘘はつかない話を盛らない」を徹底してくださいね。
質問④ 高校の学業で力を入れたことを話すのもアリですか?
学業で力を入れたことで高校時代の話をするのは、避けるべきです。
就活で聞かれる質問は、基本的に「大学時代のこと」が前提だから。
大学ではなく高校の学業について話すと、「この人は大学では学業に力を入れなかったのかな?」と思われてしまいます。
また、高校時代に打ち込んだことを別で質問されることもあるんですよね。
よって、僕としては高校時代の学業について話すのはおすすめしません!
ですが、どうしてもガクチカで高校時代のことを話したい人もいるでしょう。
その場合は、以下の2つのパターンで作成する方法があります。
【「学業で力を入れたこと」として高校時代のことを話す場合】
- 大学時代まで続けている内容を話す
- 大学時代に活きた内容を話す
上記の2パターンについては、以下の記事でより詳しく解説しています。
高校時代の話を含めたガクチカの作り方も共有しているので、ぜひ参考にしてください!
学業に打ち込んでいないことは正直に伝える方が良いんですね!
嘘をついたって良い評価は得られないからね!悪かった部分は認めて、そのぶん何を努力したのか伝えたほうがよっぽど内定に近づけるはずだよ!
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
「学業で力を入れたこと」に関して、細かい伝え方から実際に使えるエピソードまで、網羅的に把握できたと思います。
近年はコロナの影響で「サークルが思うようにできない!」「留学するつもりだったのに渡航できなくなった…」など、自由を奪われる学生が多いですよね。
その分何をしていいか分からない時間が増え、困惑している学生もたくさんいるかと思います。
そんな時はリモートでの活動を見つけるのも良いですが、ぜひ選択肢として「学業」を視野に入れてみてください。
「これやっても意味ないよ」と感じる授業もありますが、人生長い目で見るとどこでつながっているか分からないものです。
有名な話ですが、Apple創業者のスティーブ・ジョブズは、大学でひたすら“文字のデザイン”について追及したと言います。
直接的にITに繋がるような授業を受けずにデザインを追求したことで、現在国内で誰もが持っているiPhoneの崇高なカッコよさが実現されました。
これはほんの一例に過ぎませんが、自分が素直に興味を持った学問を学ぶと、その経験が巡り巡って人生に良い影響を与えてくれる。
少し話がそれましたが、もちろん就活でも絶大な効果を発揮できるエピソードになるはずなので、ぜひ面白いと思った学問を追求してみてくださいね。
ちなみに、この記事を読み終わったら「【必読】エントリーシートの質を高める3つの施策|通過率UP!」も読んでみてください。
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ESは企業との最初の接点でもあるので、質を高めて通過率を上げていきましょう!
それでは最後に、本記事の要点をまとめて終わりましょうか。
【本記事の要点】
- 「学業で力を入れたこと」を聞くのは、その人の人柄・コミュニケーション能力・専門性を知るため。
- 「学業で力を入れたこと」を伝える際は、構成を作成することで要点を整理し、専門的な言葉を使わないのが重要。
- 追求した学業自体も大切だが、そこから何を得られたのかを考える事もかなり大切である。
- 学業に力を入れなかった人は、それを素直に伝えたうえで、他に努力したことを話すのが重要。