こんにちは、就活を研究し続けて7年目の就活マンです。
(このブログ以外にも、僕を含めた編集部が企業を厳選した求人サイト「ホワイト企業ナビ」の運営も開始しました! » 求人一覧を見る)
就活生の多くが「なんとなくここが良さそう」という体感で求人を見てます。
大学もキャリアセンターも求人の深堀り方を教えてくれないんだから当然そうなる。
でも数年〜数十年働くことになる企業を適当に判断するのはリスクデカすぎでしょ。
そこで本記事では、就活生に向けて「ブラック企業の見分け方」を解説します。
もちろんここで紹介する方法で100%調べきることはできません。
ですが、少しでもブラック企業かもと判断できるようになるのは大きな進化じゃないですか!
全力で書いてまとめるので、ぜひ参考にしてくださいね!!
- そもそもブラック企業とは?|ブラック企業の定義
- ブラック企業の見分け方【特徴から見分ける場合】
- ブラック企業の見分け方【求人から見分ける場合】
- ブラック企業のその他の見分け方
- “入社前にすべき”ブラック企業の見分け方
- 今回のまとめ
そもそもブラック企業とは?|ブラック企業の定義
そもそもブラック企業とはどんな企業のことを指すのか?
実は正式な「ブラック企業」の定義は特に存在しないんですよね。
だから人によって「残業時間がめちゃくちゃ長い企業はブラックだ」とか「土日も出勤させられる企業はブラックだ」と“ブラック企業に対する認識”が異なってきます。
一応、厚生労働省がブラック企業について説明しているのでそれを見てみましょう。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
引用:厚生労働省「「ブラック企業」ってどんな会社なの?」
これらをまとめると「ブラック企業=社員を大切にしていない企業」と言えます。
そして僕はブラック企業をそのように定義しています。
なるほど!明確なブラック企業の定義は存在しないんですね。
そうなんだよ。だから大事なことは「自分がブラック企業だと感じる要因を明確化する→それに当てはまる企業にエントリーしないように見分ける」ってことなんだ。
ブラック企業の見分け方【特徴から見分ける場合】
ブラック企業の見分け方としては、まず「ブラック企業の特徴」を把握する方法があります。
会社説明会に参加して話を聞く時も、これらの特徴が頭に入っているだけで、見分けられるようになるからね。
ここでポイントなのですが、ブラック企業は別に経営者が好きでブラックにしているわけじゃないってこと。
ブラック企業にならざるを得ない場合がほとんどです。
社員をこき使わないと、儲からないから仕方なく長時間労働させる。
社員1人1人をこき使わないといけないぐらい、人手不足である。
ブラック企業はブラック企業になる特徴が備わっているんですよね。
具体的に僕がブラック企業の特徴として考えている特徴は6点あります。
【ブラック企業の特徴】
- 参入障壁が低く競争が激しい業界である
- 利益率が低い
- 労働集約型のビジネスモデルである
- 衰退傾向にある業界である
- 対応する顧客が「個人」である
- ブラック業界だと知れ渡っていて常に人員不足である
特徴① 参入障壁が低く競争が激しい
まず最初に「参入障壁が低く競争が激しい業界」の企業はブラック企業が多いです。
これは当然の話で、新しい企業がどんどん出てくれば、必死に仕事しないと売上を取られちゃう。
例えばあなたが飲食店の経営者だったとします。
その町にあなたの飲食店しかなかったら、ゆるく営業していても客は来て儲かる。
でもその町に飲食店が次々と出店してきたら?
ゆるく営業していれば潰れます。
長い時間営業しないといけなくなるし、材料も良いものを仕入れないと勝てなくなるから、その分だけ利益が少なくなる。
このように競争が激しい業界は当然ブラックな環境になりやすい。
というか、相当な仕組みを作ったり余力がないとブラック化するのが当然とも言えますね。
逆に既得権益や法規制がある参入障壁が高い業界は強い
参入障壁が高く、競争が全然ない業界は逆にホワイト企業が多いです。
例えば、電力などのインフラ業界は既得権益があって新規参入することは難しい。
公務員や独立行政法人なども、税金を財源にしていて新規参入がないので、競争がなく、待遇は良いですよね。
特徴② 利益率が低い
続いて、利益率が低い企業はブラック企業になりやすいです。
要するに儲かってない会社はブラック企業になりやすいんですよね。
就活生は意識している人が少ないですが、「給料」ってのは「利益」から支払われるものです。
よってそもそもの「利益」がないことには十分な給料を払うことができません。
社員が10人で、1ヶ月の利益が100万円だったとしましょう。
全員に均等に配るとして、1人に10万円しか配ることができません。
しかし社員には「月に20万円払います」と宣言している。
あなたが経営者ならどうしますか?
1ヶ月の仕事量を2倍にしましょう。
そうすると、1ヶ月に200万円の利益をあげることができました。
これで1人に20万円支払うことができます。
しかしどうでしょうか?
2倍働かせた社員は疲れきってしまっています。
残業も多少させましたが、1人に20万円以上を払うことはできません。
でもあなたは考えます。
「10万円しか支払えないよりはマシだろう、頑張れよ」と...。
もちろんこれだけ単純な話ではありません。
しかし、このように「利益」が低ければこういう事態になるってことです。
特徴③ 労働集約型のビジネスモデルである
続いて、先ほどの「儲からない企業はブラック企業になりやすい」に関連して。
ビジネスモデルが「労働集約型」の企業は儲かりにくいですね。
労働集約型のビジネスモデルとは、1時間作業したら1時間分の利益が出るというタイプのことです。
動画編集は労働集約型
例えば「動画編集」の仕事は労働集約型ですね。
依頼を受けて1本の動画を編集することで◯円の利益が出る。
もちろんクオリティを上げることで、1本あたりの単価は上がる可能性があります。
しかしどこまでいっても、「依頼を1つ受けたらいくら」なので売上が大きく伸びることはありません。
YouTuberは資本集約型
労働集約型の反対が「資本集約型」です。
これは「最初は全然結果が出ないけど、後からどんどん結果が大きくなる」というタイプのビジネスモデルですね。
わかりやすい例がYouTuberです。
最初は全然儲からないし結果が出ません。
でも何年も継続していると、どこかのタイミングで急激に伸びる。
そして伸びたら過去の動画も再生されて、結果が増大する。
小売業界や飲食業界がブラック業界である理由がこれ
ここを把握していると、小売業界や飲食業界がブラック業界と言われる理由が分かる。
小売業、例えばアパレル店は1着売っていくらか儲かる。
飲食店、例えばカフェは1杯売っていくらか儲かる。
お客さんの数が増えたり、取り扱う商品の値段が上がれば儲けも増えます。
しかし、1店舗あたりの売上、1人の社員あたりの売上が「資本集約型」のような突然ググーーンと伸びることはほとんどありません。
よって1人あたりの利益はそこまで出ません。
だから給料は低いままだし、労働時間も長くなりがちなのです。
特徴④ 衰退傾向にある業界である
次に衰退業界はとにかくブラック化しやすいです。
企業は基本的に「前年比」で利益を追いかけます。
「去年は100万円の売上だったから今年は105万円を目指すぞ!」ってね。
そうなると当然ですが、「去年より下がる」ってことは許されません。
常に去年よりも高い売上を強制的に目標にさせられます。
ここで衰退業界ならどうなるでしょうか?
業界は衰退しているのに、売上目標は常に「前年超え」を強制される。
イオンをイメージすると分かりやすいです。
通販で買い物する人が増えて、イオンを利用する人が減ってきている。
それなのにイオンで働く人は、「去年よりも売上を上げるぞ」と言われる。
こっちからすると、「いやいや、客が減ってるだろうが」ですよね。
でもそんな声は聞いてもらえない。
するとどうなるか?
給料を減らされたり、残業を増やして働かせられたりするわけですよ。
(※これはイオンがそうってわけじゃないですよ。あくまで例えでイオンを出してるだけ)
衰退業界がブラック化しやすい理由がわかったと思います。
こうした仕組みによって、衰退業界はどんどんブラック企業へと向かうのです。
ちなみに「衰退業界だから去年よりも売上低くなって当然だよね」と割り切ることは、上場企業なら不可能。
中小企業でもそんなふうに割り切る経営者は当然少ないですから。
特徴⑤ 対応する顧客が「個人」である
続いて、一般の個人を顧客にしている事業を展開している企業もブラック化しやすいです。
一般個人を顧客にすると「クレームが多い」「相手はプライベートの時間を割いているので比較的態度が悪い」「1人あたりの利益率が低い」という特徴を持ちやすいからですね。
顧客が個人だと、めっちゃ頑張って対応したのに理不尽なクレームをもらったり、説明が大変だったりする。
それなのに利益は大きく出ないとくれば、ブラック化しすいのは当然ですよね。
同じ会社内でも所属によってここは変わる
同じ会社内であっても、所属によって対応する顧客は変わります。
例えば家具のニトリも「営業職」や「商品企画」などの本社機能は対応する顧客が法人。
一方で、販売店の店長や店員さんは対応する顧客が一般個人ですよね。
同じ会社でも、所属や職種によって対応する顧客が変わってくることを覚えておきましょう。
(本社勤務はホワイトだけど、店舗勤務はブラックとかよくある話!)
特徴⑥ ブラック業界だと知れ渡っていて常に人員不足である
そして最後6つ目のブラック企業の特徴は「ブラック業界だと知れ渡っていて常に人員不足である業界に属していること」ですね。
そもそも「人手不足」の企業はブラック企業になりやすいです。
1社員あたりの仕事量が多くなるので当然ですよね。
よってブラック業界だと知れ渡っていて、転職希望者や新卒での入社希望者が減ると、どんどん人手不足が加速していきます。
そうなるとブラック化も更に進み、ニュースになる。
そのニュースによってブラック業界だという認知も更に進み、人手不足も加速する。
まさに「ブラック化のスパイラル」に陥るんですよね。
▼ブラック化のスパイラル
特にブラック業界としての知名度が高い「飲食業界」や「宿泊業界」は人手不足がどんどん加速するでしょう。
よってロボットなど機械化を進めるしかありません。
以上!こうしたブラック企業の特徴を押さえておくだけでも、ブラック企業を見分けられるようになるよ!
ブラック企業の見分け方【求人から見分ける場合】
特徴からブラック企業を見分ける方法は解説しました。
続いて「求人からブラック企業を見分ける方法」について解説していきますね。
就活生はマイナビやリクナビを見て、さらっとエントリーする人も多いでしょう。
その時に「この企業はブラックか?」と考えている人は多いでしょうが、何を判断にしているのか?
ぜひここで解説する求人情報からブラック企業を見分ける方法を適用してみてください。
少しでもブラック企業を見分ける精度を高めることが重要です。
【求人からブラック企業を見分ける方法(NGな求人とは?)】
- 基本給が明記されていない
- 給料が高すぎる・低すぎる
- 既卒を積極的に募集している
- 社員数に対しての募集人数がやたら多い
- 自社で独自の商品を持っていない下請け会社
- 過剰にキラキラワードが書かれている
NGな求人① 基本給が明記されていない
まず求人の中に「基本給」が明記されていない求人は怖い。
「推定年収:300万円」って書いてあっても、それは住宅手当が入っていたり、売上が一番良かった年のボーナスが適応されている可能性がある。
そうなると、蓋を開けたら「基本給が最低賃金だった」ってこともありえますよね。
そこからガンガン昇給すれば良いけど、そうじゃないと厳しい。
よって求人を見るときは、しっかりと基本給が明記されているか確認しましょう。
「推定年収」などの曖昧な表記だけの求人はめちゃくちゃ警戒すべきです!
(なんで基本給書かないんだよって話だしw)
NGな求人② 給料が高すぎる・低すぎる
次に給料が極端に高すぎる、低すぎる求人は注意すべきです。
新卒向けの求人の場合は、そこまで給料に差はないですが、たまに「え!給料めちゃくちゃ高いじゃん」って求人がある。
しかし給料が高い求人には以下のような裏がある場合があります。
・最初は高いけど全然昇給しない(=後から給料が全然上がらない)
・ノルマがめちゃくちゃ厳しい
新卒を採用するために、高い給料を設定して後から上げない作戦。
ノルマがきつすぎるので、そのぐらいの給料を出さないと社員が辞める会社。
こうした企業はブラック企業である可能性が高いので、注意しましょうね!
給料が安すぎる求人も要注意
また給料が極端に低い求人は、普通に利益が出てなくて「新卒を安く採用してコキ使おう」という考えがチラ見えしますw
中途採用よりも新卒はとにかく安く採用できる。
よって即戦力にならなくても良いような単純作業の企業では、新卒を安く雇ってコキ使おうとする企業もザラにありますからね...。
NGな求人③ 既卒を積極的に募集している
次に「既卒」も積極的に募集している企業は要注意です。
既卒とは「大学を卒業後に正社員にならずにフリーターなどをしていた人」のこと。
既卒を積極的に募集している企業は、とにかく人手不足でやばいって可能性が高い。
前に説明したとおりで、「極端に人手不足の企業=1社員あたりの仕事量が多い」なので、注意が必要だと分かりますよね。
もちろん「既卒でもじっくり教育して良い人材に育てよう」という考えの企業もある。
しかし、一方で人手不足でやばいって可能性もあることを頭の片隅に入れておいてください!
NGな求人④ 社員数に対しての募集人数がやたら多い
次に社員数に対して募集人数がやたら多い求人はブラック企業かもしれません。
例えば社員数が100名なのに、新卒の募集が30名だと多すぎですよね。
急成長中の企業であれば即戦力となる中途採用を積極的にするでしょう。
よって考えられることは、「新卒を採用して育てたいけど、多くの人がすぐに辞めるからたくさん採用しておこう」という企業。
離職率が低ければ、少数を雇ってじっくり育てれば良い話。
でも離職率が高いなら、たくさんの新卒を採用して残った1部を育てないといけない。
僕は「離職率が高い=ブラック企業である可能性が高い」と当然考えているので、離職率が高そうな企業・求人は避けるべきですね。
NGな求人⑤ 自社で独自の商品を持っていない下請け会社
次に独自の商品を持っていない、下請け企業はブラック企業の場合が多いです。
求人には「事業内容」が書かれていますよね。
ぜひそれをじっくり読み込んでみてください。
【求人に掲載されている内容】
スマホ事業を通じてお客様に素晴らしい価値を届ける仕事です。
↓
【実際の事業内容】
スマホの販売の下請けとして、イオンのショップで窓口対応業務。
こんなことザラにあります。
そもそも求人サイトは「その企業に応募をたくさんさせること」が目的。
よって、めちゃくちゃ盛って情報を書いているところばかりです。
事業内容をよくよくチェックすべし
先ほどの例は事業内容が「スマホ販売の下請け」ですよね。
よって自社で独自の商品を持っていない、労働集約型の事業内容となります。
特徴のところでも説明したとおりで、「労働集約型=儲かりにくい」なので売上が出にくいですね。
そして「自社で独自の商品を持っていない下請け会社」は、労働集約型である可能性が非常に高い。
例えば、サイト制作の下請け、スマホの販売、コールセンター、営業代行などなど、これらは「社員の労働力」を商品としていて、独自の商品を持っていません。
このように求人内の事業内容からもブラック企業である可能性が高いかどうかを判断することができるので、よくチェックしましょう。
(マジで事業内容を盛っている企業が多いですから!)
NGな求人⑥ 過剰にキラキラワードが書かれている
「求人を盛っている」に関連して、求人内容にキラキラワードが過剰に書かれている求人も要注意です!
具体的に求人に掲載されているキラキラワードとはどんなものか?
僕が就活生の時に求人内でよく見かけたキラキラワードを一覧化しました。
【求人に掲載されているキラキラワード】
- やりがいのある職場です
- 和気あいあいとしています
- アットホームな職場です
- お客様の笑顔が誇りです
- 夢を叶えましょう
- 成長できる環境が整っています
- 若手が多く活躍しています
- 社内行事がたくさん
- 裁量権があります
これらのキラキラワードって非常に曖昧で根拠がないんですよね。
根拠がないけど、とりあえず良い職場感を出して人を集めたい。
そんな魂胆が見えてしまう求人は多いです。
こうしたキラキラワードは1つぐらいなら良いですが、過剰に書かれていて、根拠が全然ない場合は要注意です!
求人情報だけでもこうした視点で見るようにすれば、「ブラック企業かも?」と注意を払うことができるんですね。
そうなんだよ。なんとなく求人を見るのではなく、こうしたブラック企業かどうかの視点で求人を見ることも大事だよ。
ブラック企業のその他の見分け方
ここまで「ブラック企業の特徴」と「求人情報からブラック企業を見分ける方法」を解説してきました。
ここではその他のブラック企業の見分け方をすべてまとめていきます。
①ブラック業界をまずは把握しておく
まず大事なことは、ブラック業界を把握しておくことです。
ブラック業界は、所属している企業全部がブラック企業というわけではありません。
しかし、その業界のビジネスモデルなどのせいで“比較的”ブラック企業が多い業界です。
僕はブラック業界をランキング形式でまとめています。
1〜20位を僕の主観でランキングしたものがこちらですね
【ブラック業界ランキング】
1位:飲食業界
2位:運送業界(トラックやタクシー運転手)
3位:宿泊業界(ホテルや旅館)
4位:教育・学習支援業界(塾など)
5位:介護業界
6位:美容師業界
7位:営業代行業界
8位:小売業界(スーパー・デパート・アパレルなど)
9位:ブライダル業界
10位:派遣業界
11位:投資用不動産業界
12位:娯楽業界(映画館やパチンコなど)
13位:引っ越し業界
14位:証券業界
15位:IT業界(ベンチャー)
16位:広告代理店業界
17位:保険業界
18位:自動車販売業界
19位:金融業界(銀行の個人営業)
20位:建設業界
ランキング上位の業界は、ブラック企業の特徴に当てはまる場合が多い。
よってブラック企業が大量に存在しています。
このランキングの詳細については別記事でまとめました。
細かい解説をしているので、併せて読んでみてくださいね!
②ブラック企業大賞を確認する
続いて、「ブラック企業大賞」を参考にするのもアリです。
まずブラック企業大賞とは、「ブラック企業大賞企画委員会」という団体が公表しているブラック企業の一覧です。
これは信頼できるものなのか?
運営しているブラック企業大賞企画委員会の責任者は、NPOの方や弁護士、映画監督やジャーナリストなど“企業との利害が少ない方”なので信頼性が高いですね。
▼ブラック企業大賞企画委員会の関係者
引用:ブラック企業大賞「ブラック企業大賞とは?」
ちなみに2019年のブラック企業大賞は三菱電機株式会社。
特別賞は電通、セブンイレブンジャパン。
ブラック企業大賞にノミネートされた企業は理由までしっかり書かれているので、それを読んで「自分にとってこれはブラック企業の要因か?」を判断しましょう。
特別賞のセブンイレブンジャパンに関して、理由を読みましたが「アルバイトの残業代が未払いだった問題があるから」「加盟店のオーナーはブラック」であり、本社勤務は別にブラックと言えなさそうだなと判断できます。
このように、ブラック企業大賞を参考にする時は必ず「理由」に目を向けてください。
「へー!◯◯株式会社はブラックなんだ」と見て判断するだけはダメです!
③口コミサイトを確認する
次にブラック企業を見分けるのに欠かせないのが口コミサイトです。
口コミサイトは、現役の社員やOBからの各企業に対する口コミが投稿されているサイト。
ぐるなびや食べログのように、一般の人が投稿しているので信憑性が高いですね。
▼エンライトハウスに投稿された口コミ
利用すべき口コミサイトとしては大手サイトが良いです。
とにかく口コミ数が多いサイトの方が利用価値が高いですからね。
1つ単位で口コミを信用しないことが重要
口コミサイトを利用する上で注意すべきは、1つの口コミだけを信頼しないことです。
レストランの口コミやアプリの口コミなども一緒ですが、「その人だけの主観で全然一般的にではない口コミ」っていうのがあるんですよね。
「ここのレストランのお肉は固いですね」と書いてあっても、実際食べると「全然固くなくておいしいじゃん!」みたいなことがよくある。
これは会社の口コミサイトでも全く同じことが言えます。
よって大事なことは以下の2種類の口コミを参考にすること。
【参考にすべき口コミ】
・多くの口コミで同じことが言及されている口コミ
・根拠がはっきりしていて納得性が高い口コミ
多くの口コミで同じことが言及されている口コミ
まず多くの口コミで同じことが言及されている場合。
多くの社員さんやOBが同じことを言っているなら、その信頼性は高いです。
実際にレストランの口コミでも、「味はおいしいが店員さんの態度が悪い」と大量にかかれているところってマジで店員さんの態度が悪かったりするw
根拠がはっきりしていて納得性が高い口コミ
次に根拠がはっきりしている口コミも参考になります。
根拠がはっきりしているとは、例えば「残業が多い職場です」とだけ書かれているのではなく、「営業ノルマが厳しく設定されているため営業職の方は残業が多いです」と理由が示されている口コミのことです。
どんな情報でも大事なのは「根拠・理由」です。
その会社に個人的な恨みがある人が適当な口コミを投稿している場合もあるので、1つだけの口コミを参考にするのではなく、これらの特徴を持つ口コミを参考にするようにしてください!
④同時にホワイト企業の見分け方を理解する
そして最後に、ブラック企業を見分けるためにもホワイト企業を見極められるようにすることが重要です。
ブラック企業に特徴があるのと同じで、ホワイト企業にも特徴があります。
僕が考えるホワイト企業の特徴を15個まとめました。
【ホワイト企業の特徴】
①離職率が低い
②平均勤続年数が長い
③有給消化年平均が高い
④福利厚生が充実している
⑤月平均残業時間が少ない
⑥労働組合が存在する
⑦研修制度が充実している
⑧女性管理職比率が高い
⑨平均年齢のバランスが取れている
⑩基本給が高い
⑪休日数が多い
⑫評価制度が明示・確率されている
⑬コンプライアンスに厳しい
⑭業績が安定している
⑮内部留保が大きい
これらを1つでも多く満たす企業、そして1つも欠落していない企業はホワイト企業である可能性が高いんですよね。
それぞれの特徴の詳細について知りたい人は下記の記事を参考にしてください。
これら15のホワイト企業の特徴について詳しく解説しています。
“入社前にすべき”ブラック企業の見分け方
ここまで解説したブラック企業の見分け方に加えて、入社前にして欲しいのが「社員訪問」です。
内定を獲得して、「よし!ここに入社しよう」と決めた瞬間、ぜひ1度立ち止まってください。
何か高い買い物をする時も同じで、人は「買う」と決めたら意志を曲げないもの。
(これを心理学では「一貫性の法則」と言いますね)
内定を獲得して「ここに入社する」と決めたら、何も調べずに入社を決めがちです。
ですがここで1度、現場の社員さんに話を聞く機会を作ってください。
「実際はどんな社風か?」「実際はどんな仕事内容なのか?」「ぶっちゃけ不満があるならどんなことか?」これらを実際に働いている社員さんに聞きましょう。
人事は採用することがミッションなのであてになりません。
大事なのは、自分が配属することになる部署の社員さんに話を聞くこと。
ぜひ人事に頼んで話をさせてもらう機会を作りましょう。
最終チェックは本当に大事ですから!!
内定を獲得して、入社しようと決意したら、そこから最終チェックをしようまで考える人って少ないですよね。
そうなんだよ。でも入社するかしないかを決めるのは、これからの長い人生でめちゃくちゃ重要。就活は早く終われば良いってわけじゃないんだから!
今回のまとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
説明したとおり、ブラック企業の見分け方はいくつもあります。
新卒というキャリアスタートから、いきなりブラック企業に入社してしまい絶望して鬱になる。世の中にそういう人は非常に多いです。
ルンドベック社が発表した「職場でのうつ病の影響調査」によると、日本人の10%が職場で鬱になっていると報告されていますからね。
「将来企業したいからベンチャー企業で必死に働いてノウハウを盗みたい」「残業代をとにかく稼ぎたいから残業が多い企業に入りたい」など、人によってブラック企業をあえて選ぶ人はいるかもしれません。
しかし個人的にはそういう人でもホワイト企業に入社して余裕を獲得すること。
その上で副業などをする方がおすすめですね。
今回の記事を通して、あなたがブラック企業を見分けることができるようになったら本当に嬉しいです。
長い記事でしたが、最後まで読んでくれてありがとうございました!