就活生や転職者のみなさん、こんにちは!
これまで7年、書いた記事は1500記事を超え、求人サイトの運営まで始めた"日本イチの就活マニア"こと就活マン(@syukatu_man)です!
サービス残業を日常的にさせられたり、一般的な会社よりも少ない給料しか支払われなかったりするブラック企業。
自分が働く会社をこれから探す人にとっては、絶対に避けたい存在ですよね。
ただ、そもそもブラック企業とはどんな会社のことなのか、具体的にどんな特徴があるのかなどを十分に整理できていない人は少なくありません。
概要的な部分の理解が浅いと企業の選別もうまくできない可能性があるので、ブラック企業の特徴などを把握しておくことは大切です。
この記事では、ブラック企業の定義や特徴・具体的な見分け方を紹介します。
ブラック企業を避けて就活を進める方法、優良企業だけを効率的に見つける方法まで共有するので、ホワイト企業へ入社したい人はぜひご覧ください。
結局どんな企業がブラック企業なのか知りたいです。
それがわからないと見分けることもできないからね。定義や共通する特徴など漏れなく解説していくよ!
- ブラック企業とは?定義や考え方について
- ブラック企業を排除した求人サイト|ホワイト企業ナビ
- ブラック企業の具体的な特徴5選
- ブラック企業の具体的な見分け方
- ブラック企業を避けて就活・転職活動を進める方法
- 優良度の高いホワイト企業の探し方|新卒向け
- ブラック企業リストの確認方法
- ブラック企業に就職するリスクとは?
- ブラック企業についてよくある質問
- 本記事の要点まとめ
ブラック企業とは?定義や考え方について
では早速、ブラック企業の定義について共有していきますね。
ただ実は「ブラック企業とは◯◯」という明確な定義は存在しません。
ブラック企業は社会問題となるくらい広く認知されている存在ですが、国はブラック企業に対して明確な定義づけをしていないんですよね。
とはいえ、これではどのように捉えたらよいか困ってしまうかと思います。
そこで、ブラック企業とは何か?の理解を深めるのに役立つ情報をまとめました。
以下の内容について、順に確認していきましょう。
【ブラック企業とは?】
- 厚生労働省が提示するブラック企業の特徴
- ブラック企業大賞が提示するブラック企業の特徴
- 僕が考えるブラック企業は「社員を大切にしない会社」のこと
厚生労働省が提示するブラック企業の特徴
冒頭でもお伝えしたとおり、国はブラック企業に対して定義をしていません。
しかし、厚生労働省では「ブラック企業ってどんな会社なの?」という質問に答える形で特徴などの情報を公開しています。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
引用:厚生労働省「「ブラック企業」ってどんな会社なの?」
極端な長時間残業やノルマを課したり、ハラスメントが横行していたりと、社員にとってストレスとなる環境が特徴としてあげられていました。
定義ではないものの、一般的なブラック企業に対するイメージと比べると合致していると感じた人が多いかもしれません。
もし現在このような会社で働いている自覚がある人は、ブラック企業の可能性を疑って転職を含めたキャリア選択を検討するとよいでしょう。
ブラック企業大賞が提示するブラック企業の特徴
厚生労働省に加えて、ブラック企業大賞が公表する情報も参考になります。
ブラック企業大賞とは、誰もが安心して働ける環境をつくるために、具体的なブラック企業をリストアップして公開する企画のこと。
優良企業ではなく、ブラック企業をリスト化するという皮肉的な企画ですね。
ブラック企業大賞では、悪質な企業をリストアップする前にブラック企業の定義を整理しているので、この概要部分が参考材料になるんです。
【ブラック企業大賞が提示するブラック企業の特徴】
- 労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業
- パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)
引用:ブラック企業大賞「ブラック企業大賞とは」
法律に接触する会社はもちろんのこと、グレーゾーンでの条件で社員を働かせているような会社もブラック企業と考えられていますね。
厚生労働省は一部の特徴だけを記載していましたが、ブラック企業大賞ではより広義な考えで定義づけされている印象でした。
僕が考えるブラック企業は「社員を大切にしない会社」のこと
最後に補足として、僕が考えるブラック企業の定義も共有しておきますね。
僕が考えるブラック企業は「社員を大切にしない会社」です。
ブラック企業には、長時間残業・有給休暇を自由に使えない・低賃金・年間休日が少ないなどさまざまな特徴があります。
でも、これらの悪質な待遇は「社員を大切にしている会社」ならありえないんですよね。
社員を大切にしないで利益を出すための駒のように考えているからこそ、働きやすさを感じられないような条件で酷使するわけです。
もちろん僕の考えを100%とする必要はないですが、ブラック企業とは何か?を考えるときには理解しやすい定義かと思います。
自分のなかで定義が整理できていると、企業の選別作業もスムーズになるはずですよ。
厚生労働省が発信する情報や僕のアイデアなどを参考にして、ぜひ自分なりの考えも整理してみてくださいね。
国や厚生労働省は、ブラック企業についての明確な定義を公表していないんですね。
そのとおり。だからこそ関連情報を参考にして、自分なりの考えをまとめておくことが大切だよ。
ブラック企業を排除した求人サイト|ホワイト企業ナビ
ブラック企業の定義を共有しました。
悪質な企業への入社を避けるには、これらの知識を持っておくことも大切です。
ただ、ブラック企業を避けるために僕がもっと重要と考えているのは「そもそも優良企業だけを探す方法を知ること」なんですよね。
そもそも優良企業だけ探せていれば企業をじっくり吟味する時間が減りますし、ブラック企業を避けられる可能性も高められるかと。
なかには、理想論のように聞こえた人もいるかもしれません。
でも、この理想を実現できれば優良企業へ入社するハードルも下げられると思います。
そこでおすすめしたいのが、ブラック企業を排除して優良企業の求人だけに特化した就活サイト「ホワイト企業ナビ」の活用です。
ホワイト企業ナビは僕が運営するサービスですが、まさに働きやすい企業だけを探せるサイトがないことを課題に感じて立ち上げを決意しました。
▼こんなサイトです!見やすいデザインにこだわりました!
ホワイト企業ナビの最大の特徴は、取り扱い企業をかなり厳選していること。
具体的には、次の3条件をすべて満たす企業の求人しか掲載していません。
【ホワイト企業ナビに掲載している優良企業の条件】
- 残業時間が月25時間未満
- 3年後離職率が30%未満
- 年間休日数が120日以上
掲載時点でかなり企業を厳選しているので、サイトを利用する就活生はある程度の働きやすさが保証された企業だけを探せます。
もちろん3条件以外にも企業のことは見ていて、事業内容や職場環境などに違和感を覚えた企業に関しては掲載をしていません。
プロライターが所属する編集部が各求人の中身をまとめており、見やすさや情報の質にも強くこだわって取り組んでいます。
サイトを見てもらえたら、一般的なサービスとの違いを感じてもらえるはずです。
現状はまだ掲載企業数が少ないですが、愛される求人サイトを目指して1つずつ丁寧に着実に企業を探して掲載しています。
一般的な求人サイトで企業探しに苦戦していた人、上記の概要を見て少しでも興味を持ってくれた人はぜひ気軽にサイトを覗いてみてくださいね!
手前味噌だけど、ブラック企業を避けて企業探ししたい人にはまさにぴったりなはず。「就活生のため」という想いを第一に立ち上げたサイトなので、ぜひうまく活用してみてくださいね!
ブラック企業の具体的な特徴5選
ブラック企業の定義について、関連情報や僕の考えを共有しました。
ただ、定義のような広い考えを知っても、具体的なイメージがあまり膨らまなかった人もいるかと思います。
そこでこの章では、ブラック企業の具体的な特徴をまとめました。
ブラック企業について理解を深めるためにも、ぜひ頭に入れておきましょう。
なお、本章で紹介する内容は「【ブラック企業の特徴15選】回避方法やホワイト企業の探し方まで共有!」でより詳しくまとめています。
【ブラック企業の具体的な特徴】
- 平均勤続年数が短い
- 基本給が低い
- 福利厚生が手薄い
- 求人にアットホーム・やる気などの言葉が使われている
- 面接の結果がその場で出る
特徴① 平均勤続年数が短い
1つ目の特徴は、平均勤続年数が短いこと。
悪質な条件で社員を酷使するブラック企業では、長く働く社員が多くありません。
サービス残業させられたり、有給を勝手に消化されたりするような会社では、大半の人が長く働こうとは考えないですよね。
よって一般的な会社と比べると、平均勤続年数が自然と短くなるわけです。
では、具体的にどのくらいの年数なら短いといえるのか。
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」を参考にすると、全体(男女計)の平均勤続年数は12.3年でした。
つまり12.3年を大きく下回るほど、ブラック度が高い可能性があるといえるかと。
もちろんベンチャー企業のように設立年度が最近の会社は平均勤続年数も短くなるので、その点は考慮する必要があります。
ブラック度を判断する際には、勤続年数を1つの指標にするとよいでしょう。
特徴② 基本給が低い
ブラック企業では、基本給を低く設定していることが多くあります。
社員側からすると、他社より給料が低い会社は魅力的に感じられないですよね。
自分が心からやりたい仕事をしている人を除くと、給料が低い会社ではモチベーションも維持しにくいかもしれません。
また、単に給料ではなく「基本給」が低いと記載したことにも理由があります。
ボーナスや退職金などは「基本給×◯ヶ月分」と計算されるので、給与水準を確認するときには基本給をとくに注視すべきなんですよね。
総支給額を記載すると、見かけ上の数値は当然大きくなります。
でも、総支給額には基本給以外のお金も含まれるので、よくよく基本給を見ると一般的な会社より少ないケースも多々あるんですよね。
ゆえに、基本給をぼかして総支給額だけを記載する会社は要注意かと。
多くの人にとって給与水準は重要な要素になると思うので、企業候補を厳選するときには確実にチェックしておいてくださいね。
特徴③ 福利厚生が手薄い
社員を大切にしないブラック企業では、福利厚生も充実していません。
福利厚生を充実させるには企業側は多くのお金を使う必要があるので、待遇を重視しない会社では自然と手薄くなるんですよね。
そもそも福利厚生には、上記の2種類があります。
前者は法律で決められたものなのでどの会社も用意していますが、後者は企業の気持ち次第で設けられるものです。
よって社員を大切にするホワイト企業ほど、住宅手当や社員食堂といった従業員にとって魅力的な待遇を用意しているんですよね。
反対にブラック度の高い会社ほど、何も用意していないものなんです。
もちろん、法定福利厚生を用意していない会社は論外ですよ。
経営状態に余裕がないと難しいとはいえ社員への気持ちが表れる部分なので、優良度を判断する際にはぜひ確認してみてください!
特徴④ 求人にアットホーム・やる気などの言葉が使われている
求人に使われる言葉を見ても、ブラック企業には特徴があります。
具体的には、アットホームなどの抽象的な言葉がよく使われているんですよね。
これは単純な話で、ブラック企業には具体的なアピール内容がないことが理由です。
ゆえに「アットホームな職場です」「やる気のある人材を応援します」「若手が活躍中です」といった文言が使われるんですよね。
どれも中身がない状態でもいえますし、新卒者などの立場からすると少し魅力的に感じるような言葉かもしれません。
企業探しを始めると、これらの文言はすぐ目にするようになると思います。
ただ、抽象的な言葉を使う会社は中身のないブラック企業の可能性があるので、事前にアンテナを張った状態で求人をチェックしましょう。
特徴⑤ 面接の結果がその場で出る
ブラック企業には、選考時に見られる特徴もあります。
その1つが、面接結果がその場で出ること。
応募側からすると、その場ですぐに合格がもらえるのはうれしいことです。
でも、明らかに早く結果が出るような会社は、慢性的に人手不足の状態になっているブラック企業の可能性があるんですよね。
人手が足りていないゆえに採用基準をあまり高く設定しておらず、基準以上の人材であればすぐに合格の判断をしていることがあるわけです。
同様の理由でそもそもの選考ステップが少なかったり、常に求人を出していたりするような会社も少し疑ったほうがよいかと。
自分が一度気になった会社を否定的に捉えるのは難しいかもしれません。
とはいえ、ブラック企業に入ってしまうと自分が苦しむ恐れもあるので、事前にリスクがあれば疑いの目を向けることを強くおすすめします。
ブラック企業には共通して見られる特徴がいくつもあるのですね。
ここでは5つだけ共有したけどほかにも特徴は多くあるよ。特徴を知っておくと企業も選別しやすくなるし、判断材料を増やすためにもぜひチェックしておこうね。
ブラック企業の具体的な見分け方
次にこの章では、ブラック企業の具体的な見分け方を紹介します。
ブラック企業を避けて就活・転職活動を進める上では、ブラック企業の定義や特徴などを知っておくことも有効かもしれません。
でも、具体的な見分け方のほうがより直結する内容なんですよね。
ここでは僕がとくに有効と考える項目を5つピックアップしているので、悪質な企業を避けたい人はぜひ参考にしてみてください。
ブラック企業の見分け方についても「【ブラック企業の見分け方】"絶対に確認すべき13指標"を解説します!」にてより詳しく共有しています!
【ブラック企業の具体的な見分け方】
- 残業時間が45時間以上でないか
- 3年後離職率が平均より高くないか
- 年間休日が105日に近くないか
- 常に求人募集がされていないか
- 内部事情を知る社員からの口コミが悪くないか
見分け方① 残業時間が45時間以上でないか
ブラック企業では、長時間残業が当たり前となっていることが多くあります。
ゆえに、平均残業時間を指標にすると悪質な企業を避けやすくなるんですよね。
では、具体的にどのくらいの時間を基準にするとよいか。
36協定を結んでいる会社は「月45時間・年360時間の時間外労働」が認められるので、基本的には月45時間以内が1つの基準になるかと。
また、日本全体の企業の平均を参考にするのもアリです。
Openworkの「日本の残業時間定点観測」によると、日本全体の平均残業時間は24時間程度でした。
よって一般平均より残業時間の少ない会社で働きたいなら、月平均が24時間以内のところを探すのがおすすめです。
残業時間などは明確な数値としてデータが出るものなので、優良度を判断する際の指標としてぜひうまく活用してみてくださいね。
見分け方② 3年後離職率が平均より高くないか
ブラック企業を見分ける際には、3年後離職率のデータも参考になります。
平均勤続年数と似た話になりますが、長く働く社員が少ないブラック企業では自然と離職率も低くなるんですよね。
長く働く人が少ないだけでなく、すぐに辞める人も多くなりやすいわけです。
よって離職率を見ると、ブラック度を判断できるケースがあります。
新卒者がデータを確認するときには「3年後離職率」を見ると、自分が入社後に感じる違和感を想定できるのでおすすめですね。
引用:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します」
3年後離職率は中卒・高卒などの最終学歴によっても変わりますが、大卒者の平均値は31.2%でした。
ざっくり3割以上の会社は離職率が高いと考えられるので、企業候補を調べる際には意識しておくとよいでしょう。
見分け方③ 年間休日が105日に近くないか
ブラック企業では、社員をできる限りたくさん働かせようとします。
ゆえに出勤日が多く、年間休日が少なくなりやすいんですよね。
年間休日は、労働基準法で企業に対して105日の設定が義務付けられています。
別の言い方をすると、年間休日の下限値は105日。
つまり社員を酷使しようと考えるブラック企業では、年間休日を極力減らして105日に近づけようと考えるんですよね。
ちなみに、年間休日の全体平均は115日でした。
企業規模によっても平均値は変わってきますが、従業員が1,000名以上の大手企業では119.1日が平均となっています。
引用:厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況」
上記のデータをまとめると、年間休日が105日に近い会社はブラック度が高く、115日以上の会社はホワイト度が高いといえるかと。
もちろん年間休日だけで優良度を判断するのは危険ですが、1つの参考材料として頭に入れておくとよいでしょう。
見分け方④ 常に求人募集がされていないか
ブラック企業では、常に求人が募集されていることもあります。
これは前章でも触れたとおり、慢性的に人手が足りていないからですね。
待遇が悪いゆえに長く働く人が少ない・すぐに辞める人が多いので、人手不足の状態が続いてしまうわけです。
よって企業探しをしていて、常に求人を出す会社を見つけたら警戒すべき。
求人を出す頻度は中途採用のページを見るとわかりやすいので、新卒者でも参考までにチェックしておくのはアリですよ。
見分け方⑤ 内部事情を知る社員からの口コミが悪くないか
5つ目に、企業の口コミをチェックする方法もおすすめです。
世の中には匿名で企業の口コミを投稿できるサイトがあり、悪質な企業では悪い声が多く見つかります。
これらの口コミは実際にその企業で働く人の声なので、内部情報が反映されているものなんですよね。
求人情報のように企業が公に発信するものではなく、匿名で投稿される口コミゆえにリアルな実態を把握するのに役立つわけです。
悪質な条件で働かせるブラック企業では、例外なく悪い口コミが見つかります。
社員からの口コミはごまかしができないものなので、応募を検討している企業があれば確実にチェックしておくようにしましょう。
残業時間や3年後離職率・年間休日などは明確な数値として出るので、平均と比べることでブラック度を判断しやすそうですね。
まさにそのとおりだよ。何を基準にしたらよいか判断に迷ったときには、ぜひ具体的な数値として表れるものを指標にしてみてね!
ブラック企業を避けて就活・転職活動を進める方法
続いてこの章では、ブラック企業を避けて就活・転職活動を進める方法を紹介します。
ブラック企業を避けたいなら、まずはホワイト企業ナビの活用がおすすめです。
ただ、そのほかにも有効な方法はいくつか考えられるんですよね。
ここでは就活を7年以上研究してきた僕のアイデアを5つまとめたので、悪質な企業を避けたい人はぜひ参考にしてみてください!
【ブラック企業を避けて就活・転職活動を進める方法】
- ブラック企業が多い業界を把握しておく
- ブラック企業あるあると照らし合わせる
- 口コミサイトをじっくりチェックする
- 内定獲得後にOB訪問する
- そもそも優良度の高い会社だけを探す
方法① ブラック企業が多い業界を把握しておく
1つ目に紹介するには、ブラック業界を把握しておくこと。
仕事はさまざまな業界に分類できますが、業界によってブラック企業の生まれやすさにも傾向があるものなんですよね。
というのも、同業界では似たビジネスモデルを展開する企業が多くなるから。
利益構造などはビジネスモデルに依存しやすいので、結果としてブラック企業の生まれやすさも業界で傾向が見られるわけです。
【ブラック業界ランキング】
1位:飲食業界
2位:運送業界(トラックやタクシー運転手)
3位:宿泊業界(ホテルや旅館)
4位:教育・学習支援業界(塾など)
5位:介護業界
6位:美容師業界
7位:営業代行業界
8位:小売業界(スーパー・デパート・アパレルなど)
9位:ブライダル業界
10位:派遣業界
11位:投資用不動産業界
12位:娯楽業界(映画館やパチンコなど)
13位:引っ越し業界
14位:証券業界
15位:IT業界(ベンチャー)
16位:広告代理店業界
17位:保険業界
18位:自動車販売業界
19位:金融業界(銀行の個人営業)
20位:建設業界
これは、僕が主観的に考えるブラック業界です。
ブラック業界に関する公的なデータはありませんが、それでは参考にならないと思うので、独自に考えた内容をまとめました。
あくまで主観的な内容なのですべてを信じる必要はないですが、多少なりとも考えるきっかけにはなるかと思います。
各業界がなぜブラックといえるのか?は別記事でまとめているので、より詳しい情報を確認したい人はぜひ一読してみてくださいね。
方法② ブラック企業あるあると照らし合わせる
ブラック企業あるあるも参考材料になりますね。
ブラック企業には、共通して見られるあるあるが多く存在します。
よってこれらのあるあるに目を通しておくと、企業探しや選考に臨んでいるときに違和感を覚えてブラック企業を避けることにつながるんです。
【ブラック企業あるあるの例】
- 新人や若手社員が早く出社するルールがある
- 飲み会や社内イベントへの参加を強要される
- 研修制度がない
- 勤務時間外にも連絡される
- 常に求人募集されている
- 残業時間や離職率が公開されていない
- 選考ステップが明らかに少ない
- 第一志望かどうか何度も聞いてくる
- 退職を認めてもらえない
- 前触れなく会社をやめる社員がいる
残業時間が多い・給料が低いなどは、すぐに頭に浮かぶかもしれません。
でも、それ以外でもブラック企業ならではのあるあるは多く見られるんですよね。
ブラック企業あるあるについても別記事でまとめているので、上記の詳細やそのほかのあるあるが気になる人はぜひチェックしてみてください。
方法③ 口コミサイトをじっくりチェックする
ブラック企業を避けたいなら、やはり口コミサイトの利用は必須です。
口コミサイトには内部事情を知る社員の声だけでなく、過去に企業で働いて違和感を覚えた人の声なども投稿されているんですよね。
これらの口コミを見れば、求人情報からは見えてこない部分もわかることがあります。
【おすすめの口コミサイト】
注意点としては、すべての口コミをそのまま信用しないこと。
口コミはいずれも主観的なものなので、全体を眺めた上で共通して見られる声をとくに注視して理解することが大切です。
候補となる全企業の口コミを見るのはやや大変ですが、ブラック企業に入ってしまうことを想像すると取り組まない理由はないかと。
自分の努力次第でもブラック企業を避ける可能性は高められるので、できる限りの対策は実践した上で選考を進めていきましょう。
方法④ 内定獲得後にOB訪問する
企業の内情を知る手段として、口コミサイトは非常に有用です。
でも、それ以上に僕が有効と考えているのは、現場で実際に働いている社員さんから直接耳にした情報なんですよね。
社員さんの声は同じ会社でもその瞬間のリアルな状況が反映されますし、相手の雰囲気も感じた上で総合的に情報を判断できるからです。
では、社員さんの声を直接聞くにはどうしたらよいか?
この観点で有効となるのが、OB・OG訪問なんですよね。
ただ、OB訪問はアポ取りからやり取りまでかなりの時間がかかります。
よって、僕としては応募前の段階でOB訪問するのではなく、内定をもらってから入社を迷っている企業に対しておこなうのがベストだと考えていますね。
すべての企業にOB訪問するのが理想ではあるものの、もし内定獲得まで至らなかったらその時間は無駄になりかねないからです。
OB訪問に役立つサービスについても別記事でまとめました。
単に大学のつながりを頼りにする以外にも方法はあるので、OB訪問に関する情報をあまり持っていない人はぜひあわせてご覧ください。
方法⑤ そもそも優良度の高い会社だけを探す
そもそも論として、優良度の高い企業だけを探そうとすることも重要です。
前章で共有したホワイト企業ナビを使うなどすれば、ブラック企業を選別する作業を減らして就活を進められるんですよね。
一般的に使われる求人サイトだけを利用していると、どうしてもあまり待遇のよくない会社の求人も目に入ってきます。
ただ質の高いサービスを使えば、優良企業を探す作業はより効率化できるわけです。
次章では、ホワイト企業ナビ以外におすすめしたいサイトの情報もまとめています。
これまで一般的な求人サイトだけを使って企業探しに苦戦していた人がいたら、ぜひ次章で共有する内容も参考にしてみてください。
企業単位でしか考えていませんでしたが、業界単位でもブラック企業が多くなりやすいかどうかにある程度の傾向が見られるんですね。
明確なデータはないとはいえある程度の傾向はあるよ。これから志望業界を決める人はとくに、主要業界のビジネスモデルによる違いも把握しておくとよさそうだね。
優良度の高いホワイト企業の探し方|新卒向け
ではこの章では、優良度の高いホワイト企業の探し方を紹介します。
これまで大手ナビサイトしか使っていなかった人がいたら、とくに本章の内容を参考にしてみてください!
なお、転職者向けのおすすめ戦略は「転職を7年研究した僕が考える「ホワイト企業に転職するために必須の3ステップ」と年収も上げる戦略!」でまとめています。
有用なおすすめサービスも共有しているので、転職希望者の方はこちらをぜひ!
【優良度の高いホワイト企業の探し方】
- 就活エージェントに優良企業を紹介してもらう
- 逆求人型サイトを使って優良企業との接点を増やす
探し方① 就活エージェントに優良企業を紹介してもらう
まずおすすめしたいのは、就活エージェントを使う方法です。
就活エージェントとは、人材会社が無料で次のような支援をしてくれるサービスのこと。
【就活エージェントのサービス内容】
- 就活相談
- 自分に合った求人の紹介
- 選考支援(ES添削や面接対策)
- 企業との面接のセッティング
- 面接後のフィードバック共有
ざっくり、就活生の内定獲得までを幅広くサポートしてくれるサービスですね。
ES添削や面接対策などにも対応していますが、企業候補が不足している就活生に対しては条件を聞いた上で求人紹介もしてくれるんです。
しかも相手は就活市場に特化したプロであり、各業界の優良企業の情報を豊富に持っているんですよね。
一般には出回っていない優良企業の非公開求人も保有していることがあり、うまく利用すると質の高い求人探しをかなり効率化できます。
僕が最もおすすめするのは「ミーツカンパニー就活サポート」
サービスは何十種類もありますが、僕が今就活生なら「ミーツカンパニー就活サポート」を利用します。
ミーツカンパニー就活サポートを他のエージェントよりもおすすめする理由は、「知られざる優良企業を紹介する」というコンセプトにあります。
就活エージェントの中には、労働条件が本当にやばい企業を紹介してくるところもあるのですが、その点で、ミーツカンパニー就活サポートは紹介企業の質が高いのが大きなメリットです。
またミーツカンパニー就活サポートは、全国の就活生が利用できて、かつオンライン面談にも対応しているのが神。
運営会社も人材業界の超大手である株式会社DYMなので安心できる。
就活エージェントおすすめランキングでも1位としている就活エージェントです。
▼就活エージェント利用者の声
初めて就活エージェントと面談したけど意外と良かった、普通のサイトに絶対載ってないけど私の希望に合う求人めっちゃ紹介してもらった…新潟の企業も紹介してくれるらしい笑
— ま…てぃ (@marietty122111) February 27, 2020
なんだかんだでESと面接のお悩みも解決したし…すげーな
もちろんミーツカンパニー就活サポートを利用するとしても、就活エージェントは担当者の質で決まるので、「この担当者は合わないな」と思えば利用を停止しましょう
(無料なので担当者が合わない場合はすぐに切ればデメリットはなしなので!)
探し方② 逆求人型サイトを使って優良企業との接点を増やす
逆求人型サイトを使って企業との接点獲得を自動化するのもおすすめです。
逆求人サイトとはプロフィールを登録しておくことで、企業側からスカウトが届く求人サイトのこと。
マイナビなどとは真逆で、企業→就活生の流れで連絡を取るようなサイトですね。
就活生はプロフィールを登録したら魅力的なスカウトを待つだけでOKで、気になる企業からオファーがあったときだけ連絡を返します。
基本放置でOKですし、企業候補を効率的に増やしたいなら活用しない手はありません。
利用前は怪しく感じるかもしれませんが、意外と大手からもオファーは届きますし、同サイト経由で内定を得ている人はかなり多くいますよ。
▼逆求人サイトの最も賢い運用方法
結論、個人的には「Offerbox(オファーボックス)」がベストと考えています。
上記以外の逆求人型サイトはランキング形式で紹介しているので、その他のサイトも気になる人はぜひ一読してみてください!
大手ナビサイト以外にも、企業探しに役立つサービスはいくつもあるのですね。
情報の有無だけで差が生まれるものだし、このタイミングで知った人がいたら後回しにしないで登録だけでも済ませておくことをおすすめするよ!
ブラック企業リストの確認方法
次にこの章では、ブラック企業リストの確認方法を紹介します。
世の中に存在するすべてのブラック企業をまとめたリストは存在しません。
でも、厚生労働省は法令違反を起こした企業について、具体的な違反内容などをまとめて公開しているんですよね。
よってこれらの違反事例を見ると、一部のブラック企業は把握できるんです。
参考:厚生労働省「労働基準関係法令違反に係る公表事案」
上記は一例ですが、企業名や違反の概要も掲載されているとわかりますね。
情報は随時更新されているので、より多くの企業を把握しておきたい人は定期的にチェックしてみてください。
もしくはエントリーを検討している企業について、過去に上記のような違反を起こした実績がないか確認するのもアリですね。
厚生労働省は違反を起こした企業名まで公開しているのですね…!
ブラック企業に就職するリスクとは?
続いてこの章では、ブラック企業に就職するリスクを共有しておきます。
ブラック企業を避けるための対策は大変ですが、デメリットやリスクを知っておくとその重要性を改めて理解できるかと。
いずれも簡潔に共有していくので、さくっと確認していきましょう。
【ブラック企業に就職するリスク】
- 精神的にやられてしまう恐れがある
- プライベートを充実させることが難しくなる
- 心身ともに余裕がなくなり正常な判断ができなくなる
リスク① 精神的にやられてしまう恐れがある
ブラック企業に就職すると、精神的にやられてしまう恐れがあります。
「我慢して働き続けていたらうつ病になってしまった」などの話を耳にすることは決して珍しくないですよね。
「仮にブラック企業でもすぐにやめたらいい」などと考える人もいますが、メンタルがやられてしまうとすぐに立て直しできないこともあります。
精神的にやられてしまうとその後の人生にも影響が生じるものですし、ブラック企業を軽視しないで対策をおこなうことが大切です。
リスク② プライベートを充実させることが難しくなる
大半のブラック企業では、長時間労働が当たり前となっています。
なかには、休日出勤が日常的となっている会社も少なくありません。
長時間残業が当たり前のような会社では、プライベートの時間の確保は難しいです。
やっとの思いで土日を迎えても、体を休めることだけで時間が過ぎてしまうかもしれません。
単純に会社で働く時間が長いと、仕事以外の時間を十分に確保したり充実させたりすることが難しくなるわけですね。
人生は仕事をするために存在するわけではないと思いますし、公私ともに充実させるためにもブラック企業は避けるべきといえるでしょう。
リスク③ 心身ともに余裕がなくなり正常な判断ができなくなる
ブラック企業に入社するリスクとして、環境に染まってしまうこともあります。
入社直後はブラックな環境だと違和感を持てていても、その環境で長く過ごしていると自分にとっても当たり前になってくるんですよね。
すると、周囲に対してもブラックな対応を強要したり、転職を考えたときにも正常な基準で企業を評価できなくなったりします。
少しずつ感覚がおかしくなって、何が普通かの基準が曖昧になりやすいわけです。
ブラックな環境でも自分を馴染ませないと普段の生活が苦しくなるものですし、少しずつでも心身が影響を受けてしまうのは仕方がないかもしれません。
ただ、だからこそ少しでもブラック企業で働くことにはリスクがあるので、改めてデメリットを把握した上で就活を進めていきましょう。
メンタルがやられてしまうことはもちろんですが、自分に自覚がないなかで感覚がマヒしてしまうのは怖いですね…!
よくも悪くも人は環境に適応しようとするものだからね。ブラックな環境が基準になると人生にも影響があるから、ブラック企業は軽視しないで絶対に避けようね。
ブラック企業についてよくある質問
最後に本章では、ブラック企業についてよくある質問にまとめて回答します。
もし似た疑問を感じていた人がいたら、ぜひ本章の内容を参考にしてみてください。
【ブラック企業についてよくある質問】
- ブラック企業の割合はどのくらい?
- ブラック企業はなぜなくならないの?
- ブラック企業を検索できるようなサイトはある?
質問① ブラック企業の割合はどのくらい?
厚生労働省が公表する労働基準監督年報のデータを活用すると、ブラック企業(違反事業場)の割合は約7割でした。
やや複雑なデータを用いて計算していますが、国が定める労働時間や就業規則などを違反している企業の割合はかなり高いとわかります。
上記のデータについては、以下の記事でより詳しくまとめました。
違反率が高い項目やブラック企業の割合が高い業界なども紹介しているので、興味がある人はぜひあわせてご覧ください。
質問② ブラック企業はなぜなくならないの?
僕が考えるブラック企業がなくならない原因は、以下のとおりです。
【ブラック企業がなくならない根本原因】
- そもそも優れた経営状態を維持することが簡単ではないから
- さまざまな理由でブラック企業から離れられない人がいるから
かなり難しいテーマですが、個人的にはこの2つが根本原因と考えていますね。
この考えについても別記事で詳しくまとめているので、さらに踏み込んだ考えを知りたい人がいたらぜひ参考にしてみてください。
質問③ ブラック企業を検索できるようなサイトはある?
ブラック企業を検索したいときには「優ジロウ」の利用がおすすめです。
これは、非営利一般社団法人の安全衛生優良企業マーク推進機構(SHEM)が運営するサービスですね。
優ジロウの概要や使い方については、以下の記事でまとめました。
画像を用いてできる限りわかりやすく解説しているので、さらに詳しい情報を得たい人はぜひ一読してみてください。
違反事例の割合を元にすると、ブラック企業の割合は7割にもなるのですね…!
完全に健全な会社は少ないからこそ、事前にできる限りの対策をして優良度の高いホワイト企業に入れるように努力する価値が高いといえるよ。
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
ブラック企業の定義や特徴のほか、具体的な見分け方やブラック企業を避けて就活を進める方法などを網羅的に共有しました。
ブラック企業について、国は明確な定義付けをしていません。
ただ、僕が考える「社員を大切にしない会社」のように自分なりの答えを持っておけば、企業の選別時に参考になるかと思います。
ブラック企業には共通する特徴やあるあるが多く存在しますし、適切な方法を意識すれば精度高く見分けられるはずです。
この記事で共有した見分け方や質の高い就活支援サービスを活用して、ぜひ自分が心から納得できるホワイト企業を目指してみてくださいね!
ちなみにこの記事を読み終わったら、次に「就活マンが考える「就活を成功させるために必須の6大ポイント」を共有!」も読んでみてください。
僕が現状考えるもっとも有効な就活の攻略法を簡潔にまとめています。
就活成功という観点ではブラック企業を避ける以外にも意識すべきことがあるので、全体最適を考えられていない人はぜひ一読してみてください。
それでは、最後に本記事の要点をまとめて終わりとしましょうか!
【本記事の要点】
- ブラック企業に公な定義はないため、自分なりの答えを整理しておくとよい。
- ブラック企業には、共通して見られる特徴がかなり多くある。
- ブラック企業を見分ける際は、残業時間や3年後離職率など明確な数値が出る指標を活用するとよい。
- ホワイト企業ナビを使うなど、そもそも優良企業だけを探すスタンスも重要である。
- ブラック企業を軽視しないで、リスクを把握してできる限りの対策をすべきである。