就活生の皆さん、こんにちは!
これまで7年に渡って書いてきた就活記事が1500記事を超えた就活マニアこと、就活マン(@syukatu_man)です!
今回は「カスタマーサクセス」の職種について徹底評価していきます。
ネットを見ていると、一部から「カスタマーサクセスはやめとけ!」という声が見られるんですよね。
そこで、実際にカスタマーサクセスとして就職するのはどうなのか考えていきます。
カスタマーサクセスのメリットやデメリットなど、網羅的に分析した上で導き出した結論を伝えていくので、ぜひ参考にしてくださいね!
カスタマーサクセスの職種に就こうか迷っていました!おすすめかどうか教えてください!
結論、人によって向いているかは異なるから、そのあたりを詳しく解説していくね!
- そもそもカスタマーサクセスとは?
- 【結論】カスタマーサクセスはやめておくべきか?
- カスタマーサクセスはやめとけと言われる理由【9選】
- カスタマーサクセスとして働くメリット【4点】
- カスタマーサクセスに向いている人の特徴【3点】
- カスタマーサクセスをおすすめできない人の特徴【3点】
- カスタマーサクセスとして企業を探す際のポイント【2点】
- 「カスタマーサクセス やめとけ」と調べる人からよくある質問
- 本記事の要点まとめ
そもそもカスタマーサクセスとは?
カスタマーサクセスとは、自社の商品やサービスを購入してくれた顧客に対して、製品を使い続けてもらうこと・顧客を成功に導くことを担う職種です。
「Customer Success」の直訳のとおり、顧客の成功を支援する仕事ですね。
カスタマーサクセスの役割が必要とされるようになったのは、「SaaS」と言われるクラウドを通じたITサービスが普及したことが大きく影響しています。
SaaSは、サービスの運営企業に対して月額利用料を支払い続けるビジネスモデルです。
つまりサブスク型のビジネスモデルなので、運営企業側は一度契約を勝ち取ったあとにも顧客に利用を継続してもらう必要が生じてきます。
そこで、継続的にサービスを契約してもらうためにも、サービスを通じて顧客を成功に導くような新たな職種のニーズが出てきたわけですね。
最初の成約を得る営業に加えて、長期的に寄り添う担当者が必要になったわけです。
カスタマーサクセスは、LTV(顧客が生涯を通して自社にもたらす利益)の向上や解約率の低減に直結する重要なポジションです。
企業やサービスの売上などを左右する重要な役割を担っているわけですね。
SaaS業界は今かなり勢いがありますし、カスタマーサクセスの需要も同様に拡大していくことが予想されます。
少しでも関心を持った人は、早い段階からアンテナを張っておくといいですよ!
主にサブスク型のビジネスを展開する企業において、契約をしてくれた顧客に継続的に利用してもらうための支援をするような職種なんですね。
まさにそのとおり。継続的に利用してもらうには自社サービスを通じて顧客に成功をもたらすことが必須になるし、その点を理解すると職種名にも納得できるはずだよ!
【結論】カスタマーサクセスはやめておくべきか?
次の章から、「カスタマーサクセスはやめとけと言われる理由」や「カスタマーサクセスとして就職するメリットや向いている人の特徴」を解説していきます。
と、その前に、「結局カスタマーサクセスはやめておくべきか?」という結論が知りたい人が多いと思うので、それに答えていきますね。
僕が考えるに、カスタマーサクセスに関しての結論は以下のとおりです。
【カスタマーサクセスに対する僕の考え】
カスタマーサクセスは様々な企業で需要のある職種であり、将来的にも需要が減少しにくい職種なのでおすすめ度は非常に高い。
しかし、向いている人と向いていない人がはっきりしている職種だと言える。
(向いている人にはおすすめだし、向いていない人にはやめとけと言える)
向いている人の特徴は以下のとおり。
- 相手に貢献するために力を発揮できる人
- 論理的思考力や分析力がある人
- コミュニケーション力や調整力がある人
向いていない人の特徴は以下のとおり。
- 自分のこだわりを貫きたい人
- 主体的な行動や自分の考えを伝えることが苦手な人
- 長期視点で地道な言動を積み重ねるのが苦手な人
これに加えて、次の章で解説する「カスタマーサクセスはやめとけと言われる理由」を読んで「これは嫌だな」と思う点が多い人には向いていない可能性が高い。
以上です!
「◯◯ やめとけ」という意見は、基本的にはそのほとんどが極端な意見です。
よって大事なことは「自分には向いているのか」を考えること。これに尽きます。
そのための判断材料となりうる情報を、次の章から共有していくので、ぜひ読み込んでもらって、その上で「自分にカスタマーサクセスの仕事は向いているのか」と考えてみてください!
なるほど!大事なことは自分はやめとくべきなのか?向いているのか?と、あくまで自分にとってどうなのかを考えることなんですね!
カスタマーサクセスはやめとけと言われる理由【9選】
では、本題である「カスタマーサクセスはやめとけ」と言われる理由を紹介します。
SaaS業界の市場拡大に伴いカスタマーサクセスの需要は高まっていますが、一方で同職種には大変な部分もいくつかあるんですよね。
もちろんどんな職種にもよい部分・きつい部分はありますが、カスタマーサクセスを希望するなら事前にきつい部分は把握しておくべきかと。
ここでは9つの内容を網羅的にまとめたので、カスタマーサクセス職への応募を検討している人はぜひチェックしてみてください!
【カスタマーサクセスはやめとけと言われる理由9選】
- 業務の責任が大きくプレッシャーがかかるから
- KPIの達成を求められるプレッシャーもあるから
- 新しい職種ゆえに立場を低く見られることがあるから
- 他部署との連携に苦戦することがあるから
- 顧客から相手にされないことも多くあるから
- プロダクトの質や価値の影響を受けやすいから
- クレームに対応する機会が多くあるから
- 成果を上げるために幅広いスキルが求められるから
- シンプルに業務量が多くなりやすいから
理由① 業務の責任が大きくプレッシャーがかかるから
カスタマーサクセスの仕事は、企業の売上や事業の成功を大きく左右します。
顧客満足度が下がれば解約される恐れがありますし、顧客を成功に導けないと長期的に利用してもらえない可能性が高いです。
また、カスタマーサクセスは顧客との接点を持つなかで追加でサービスを提案することもありますが、円滑に業務をこなせないと提案も受けてもらえません。
アップセルと呼ばれる顧客単価を向上できるかどうかにも関与する役割なんですよね。
これらの責任の大きさは、ポジティブに捉えたらやりがいが大きいとも言えます。
一方で、業務の責任が大きいことがプレッシャーとなり心理的負担を感じる人もいるので、この点はまず確実に押さえておくことをおすすめしますね。
理由② KPIの達成を求められるプレッシャーもあるから
1つ目と似ていますが、成果を数字で評価される点も知っておくべきかと。
カスタマーサクセス職の成果は、解約率や顧客維持率・オンボーディング完了率などの明確な数字で算出されるものが指標とされやすいです。
「重要業績評価指標」と呼ばれるKPIは業績や業務を評価される上で設定される指標ですが、この指標が数字で算出されるものになりがちなわけですね。
自分の結果が数字で明確に表れることがモチベーションになるなど、この指標をポジティブに捉える人もなかにはいるかもしれません。
ただ、反対に数字に追われるような感覚を抱く人も一定数いるかと思います。
とくにカスタマーサクセスのKPIは、解約率などの企業全体のなかでも責任の大きな指標ゆえにどうしてもプレッシャーを感じやすいです。
仕事を進める上で数字に追われやすい立場であることは事前に想定しておきましょう。
理由③ 新しい職種ゆえに立場を低く見られることがあるから
カスタマーサクセスは、最近需要が拡大している比較的新しい職種です。
ゆえにカスタマーサクセス職が存在する会社内でも、同職種の認知が適切に広まっておらず、立場を低く見られることがあるんですよね。
とくにサービスを立ち上げたばかりの会社では、すでに契約を得た顧客を相手にする職種よりも、新規で契約を得る職種のほうが重要視されがちです。
どうしても、最初の契約を取る職種のほうが重要だと捉えられやすいわけですね。
ビジネス全体で考えるとカスタマーサクセスの役割は必要かつ重要度も高いですが、企業フェーズによっては立場が低いことも珍しくありません。
新しい職種ならではの懸念点として、エントリー前にぜひ把握しておきましょう。
理由④ 他部署との連携に苦戦することがあるから
3つ目と関連して、他部署との連携に苦戦することも想定されます。
カスタマーサクセスは新しい職種ゆえに立場を低く見られることもあり、社内で連携や協力をお願いしても円滑に進まないケースがあるんですよね。
例として、カスタマーサクセスより新規契約獲得を重視する営業担当がいたとします。
このとき、カスタマーサクセス側から営業担当に協力やヒアリングなどを要請しても、仕事を軽視されて後回しなどにされることがあるわけですね。
カスタマーサクセスは顧客と直接やり取りをするので、その過程で得た情報を営業や開発など他部署と連携して業務を進めるケースが多々あります。
その際に他部署から協力してもらえなかったら、業務に支障が生じてしまいますよね。
そして協力を得られなかった結果としてKPIを達成できないなど、自分自身の成果や評価に悪影響が生じてしまう恐れがあるわけです。
この立場を経験した人からしたら、やめとけと言いたくなるのも無理はないですね。
理由⑤ 顧客から相手にされないことも多くあるから
相手にされない可能性があるのは、社内だけの話ではありません。
カスタマーサクセスはサービスの提供側であり、顧客に対してアプローチをしても思うように対応してもらえないことも多くあります。
これは、自分が何らかのサービスを利用している場面を想像するとわかるかと。
たとえば、サブスクのストリーミングサービスを利用していて、その運営側から連絡が来ても確実に返信などの対応をするとは限らないですよね。
もちろん企業同士のやり取りとなると、個人の感覚とは異なる部分もあります。
ただ、サービスの利用だけを求めているような顧客からすると、追加で提案や連絡をされることを迷惑に感じる可能性も十分にあるわけですね。
そしてこのような前提条件があるなかで、カスタマーサクセスの担当者は顧客と良好な関係を築いて成果を出すことが求められるわけです。
顧客から確実に求められる存在ではない点も、事前に押さえておくようにしましょう。
理由⑥ プロダクトの質や価値の影響を受けやすいから
カスタマーサクセスの業務難易度は、プロダクトの質に依存しやすいです。
元も子もない話ですが、提供するサービス自体の質や価値が高ければ解約率は自然と下がりますし、継続率も高くなるからです。
逆に言えば、プロダクトが微妙だとカスタマーサクセスの環境は厳しくなります。
質の低いサービスを契約してくれた顧客に対してアプローチをしても、相手は自社に対して前向きな印象を持ちづらいかと。
他にも、市場や社会に求められているサービスでなければ、いくら契約を得られていたとしても自社プロダクトが適切に使われない可能性もあります。
顧客に需要のないサービスを押しても、需給がマッチしていないと当然使われません。
なかには、プロダクトの開発段階でカスタマーサクセスを募集する会社も存在します。
こうした場合、プロダクトの価値を立証できていない段階で参画することになるので、自分なりにサービスの見極めはじっくりおこなっておくべきですね。
理由⑦ クレームに対応する機会が多くあるから
カスタマーサクセスは、顧客からのクレームに向き合う場面も多くあります。
立場上、サービスを契約した企業と直接関わることになるので、プロダクトへの不満や改善点を聞く立場になりやすいんですよね。
とくにリリース直後のプロダクトに関わる場合、営業職が強引に契約を勝ち取った場合などでは、クレームをもらいやすいことが想定されるかと。
顧客を成功に導く役割ではなく、クレーム対応のための立場にもなりかねません。
クレームなどのなかから改善点を見出すことができれば、社内に事例を持ち帰ることでプロダクトの改善やKPIの達成につなげられます。
とはいえ、クレームの内容や量によっては大きなストレスを感じる人もいるので、想定されるリスクとして応募前に知っておくようにしましょう。
理由⑧ 成果を上げるために幅広いスキルが求められるから
成果を上げるために幅広いスキルが求められることも知っておくべきかと。
カスタマーサクセスは、サービスを契約してくれた顧客を成功に導くために、ヒアリングから問題解決などまで自ら推進する必要があります。
顧客との接点を持つ際にはコミュニケーション能力、相手の課題を聞き出す傾聴力、問題を適切に見極めるためには分析力や論理的思考力が求められるかと。
問題解決力はもちろん、社内で課題を解決するためには調整力も必要です。
顧客へのヒアリングをもとに適切に問題解決に導くためには、そもそもプロダクトへの理解を深めておくことも欠かせません。
競合サービスと比較した際の優位性など、マーケティング的思考も必要かと。
上記のように、カスタマーサクセスでは総合的に業務を前に進める力が必要です。
だからこそ、成果を出せないと自分の実力不足が悩みの種になる恐れもあるので、幅広いスキルが求められることも事前に覚悟しておきましょう。
理由⑨ シンプルに業務量が多くなりやすいから
カスタマーサクセスは新しい職種であり、十分な体制が整っていないことが多いです。
カスタマーサクセスという役職を設けている会社であっても、ノウハウが乏しかったり人材が豊富にはいなかったりするんですよね。
そもそもカスタマーサクセスは、ベンチャー企業でよく見られる職種でもあります。
サブスク型のビジネスモデルを展開する会社で主に必要とされる職種なので、大手などの体制が整った会社には役割が存在しないものなんですよね。
このような状況下では、担当者一人あたりの業務負担は自然と多くなりがちです。
業務量が多くなりがちな点は意外と見落とされがちなので、カスタマーサクセスを志望する場合はハードワークも事前に想定しておくとよいでしょう。
担当する役割的に責任が大きかったり、数字に追われたりしやすいことで精神的な負担を感じやすいんですね。
新しい職種ゆえに社内での立場が確立されていない、立場的に顧客からも歓迎されないなどの可能性があることも同時に押さえておくといいよ。
カスタマーサクセスとして働くメリット【4点】
次にこの章では、カスタマーサクセスとして働くメリットを紹介します。
前章の「やめとけと言われる理由」では、求職者視点でカスタマーサクセスのデメリットや懸念点となる内容を共有しました。
一方で、メリットと言える内容ももちろん存在するんですよね。
メリットのほうが大きいと感じる場合は相性がよい可能性が高いですし、適切な判断を下すためにもぜひよい面もチェックしてみてください!
【カスタマーサクセスとして働くメリット】
- 希少なプロフェッショナル人材を目指せる
- 部門の立ち上げから関われる可能性がある
- マネジメントする立場を目指せる
- 幅広いキャリアパスにつなげられる
メリット① 希少なプロフェッショナル人材を目指せる
カスタマーサクセスは、まだまだ広くは普及していない新しい職種です。
ゆえに競争相手となる人材が少ない状況下でいち早く経験を積むことで、市場ニーズの高いプロフェッショナル人材になれる可能性があります。
SaaS業界は右肩上がりで成長していますし、サブスク型ビジネスモデルが広がることでカスタマーサクセスの需要も拡大することは容易に予測できるかと。
早い段階から経験を積んでおけば、新たにカスタマーサクセスを必要とするような会社からも引く手あまたな存在になれる可能性は十分ありますよ。
何かしらの専門領域を確立したい人にとっては、魅力的なメリットといえるでしょう。
メリット② 部門の立ち上げから関われる可能性がある
1つ目と似たメリットとして、部門の立ち上げから関われる可能性もあります。
カスタマーサクセスは、古くから存在する営業職などとは異なり、すべての会社に存在するようなチーム・役職ではありません。
ゆえにこれからカスタマーサクセスとして関わる際には、立ち上げ初期から、もしくは立ち上げ自体にも関与できる可能性が十分あるんですよね。
この状況をどのように捉えるかは人によりますが、部門立ち上げなどの経験を積みたい人にとってはよいキャリア選択になると思います。
立ち上げを経験することで、市場価値を高めるきっかけにもできるかと。
転職時に部署立ち上げの経験は確実にアピール材料になりますし、今後の市場動向を踏まえてもやはり魅力の多いポジションといえますね。
メリット③ マネジメントする立場を目指せる
カスタマーサクセスには、人をマネジメントする能力も欠かせません。
顧客に対してヒアリングをおこない、その情報を他部署を含めて社内に持ち帰り、協力をお願いしながら問題解決を推進する必要があります。
この過程では、チームや関係者の意向や進捗をまとめることが必須になるんですよね。
関係者の意向やプロジェクト全体をマネジメントする意識がないと、顧客を成功に導いたりKPIを達成したりすることは当然難しいからです。
見方を変えると、業務を通じてマネジメント力が高まるともいえるかと。
そもそも職種的にマネジメント力が必要とされますが、業務のなかで経験や知見を深められる点もカスタマーサクセスのメリットといえるでしょう。
いえるメリット④ 幅広いキャリアパスにつなげられる
カスタマーサクセスには、幅広いキャリアパスが想定されます。
シンプルに相性のよさを感じた場合には、カスタマーサクセスとしてプロフェッショナル人材を目指すのがよいかと思います。
ほかにも、現場よりマネジメントすることへの関心が強い場合は、カスタマーサクセス部門のマネージャーも目指せるかと。
現場でもマネージャーでも、経験をもとに別事業を展開する会社へ転職する選択肢もあります。
カスタマーサクセスは幅広いスキルを活用して業務を進めますし、他部署とのつながりも多いので、異動する選択肢もありますね。
営業はもちろん、コンサルやマーケティング担当を目指すことも十分可能かと。
このようにプロフェッショナル人材だけでなく、マネージャーや別の職種などキャリアパスの選択肢が多い職種はなかなか多くありません。
キャリアの可能性を広げたい人にとっても相性のよい職種といえるでしょう。
新しい職種ゆえに、今後の市場拡大が見込める領域でプロフェッショナル人材になれたり、部門立ち上げから関われたりする可能性があるんですね!
古くからある営業職などと比べるとチャンスが大きい仕事ともいえるし、希少価値の高い人材になりたい人にとっても魅力的な選択肢といえるね!
カスタマーサクセスに向いている人の特徴【3点】
続いてこの章では、カスタマーサクセスに向いている人の特徴を紹介します。
ここまでの内容を踏まえて、カスタマーサクセスのメリット・デメリットは理解できたものの、相性の判断に迷っている人もいると思うからですね。
僕が考えるカスタマーサクセスと相性のよい人の特徴をまとめたので、判断に迷っている人はぜひ参考にしてみてください!
【カスタマーサクセスに向いている人の特徴】
- 相手に貢献するために力を発揮できる人
- 論理的思考力や分析力がある人
- コミュニケーション力や調整力がある人
特徴① 相手に貢献するために力を発揮できる人
カスタマーサクセスの仕事は、自社サービスを活用する顧客を成功に導くことです。
つまり顧客となる存在の成功や喜びのために、自社サービスの改善やアップデートなどを推進することが求められる役割なんですよね。
この点を踏まえると、僕は相手のために力になれることが重要だと考えています。
仕事という形で顧客を支援するわけですが、人のために力を発揮できる人なら自然と顧客のために貢献したい気持ちになりやすいはずだからです。
「人のために力になれる」という強みや資質を持つ人は、これらの強みを誰もが持っている当たり前の感覚だと思いがちです。
でも当然ながら程度には違いがあり、自分ならではの個性であるケースは少なくありません。
仕事でもプライベートでも、目の前の人や自分が関わる相手のために力を発揮することがモチベーションになる人は一定数います。
自分にも当てはまると感じた人は、1つの判断材料として参考にしてみてくださいね。
特徴② 論理的思考力や分析力がある人
カスタマーサクセスの担当者には、論理的思考力や分析力も求められます。
大前提、解約率や顧客維持率などの数値を求められる職種であり、成果を上げるためには目標から逆算して行動することが必須だからです。
そして成果を上げる過程では、自社サービスを活用する顧客の成功を阻害している要因を分析して、解決に向けて自ら推進することが求められます。
この際、 論理的思考力などが乏しいと適切な要因分析や対策を実践できません。
顧客から悩みや課題をヒアリングする際にも、単に聞き出した情報を鵜呑みにするのではなく、俯瞰や抽象化をして物事を捉えることも必須になりますね。
顧客の課題は表面的なことであり、本質的な課題は別にある可能性もあるからです。
このような環境だからこそ思考力や分析力に強みがある人とは相性がよいので、自己分析の結果を踏まえてぜひ比較してみてくださいね。
特徴③ コミュニケーション力や調整力がある人
カスタマーサクセスとして業務を推進する過程では、顧客の担当者や社内の他部署のメンバーなど多くの人と関わる場面があります。
別の言い方をすると、成果を上げる上で1人で業務が完結することはまずありません。
よってカスタマーサクセスには、コミュニケーション力や調整力が求められます。
傾聴力がないと顧客の課題を引き出せませんし、調整力がないと社内のメンバーに改善などの協力をしてもらえない恐れがあるんですよね。
カスタマーサクセスは、関係者が多く存在する職種です。
自身の適性を考える際には、コミュニケーション力や調整力が必要とされる役割との相性をぜひ検討しておくようにしましょう。
カスタマーサクセスは、人に貢献すること・人のために力を尽くすことなどがモチベーションになりやすい人と相性がよいのですね。
分析力やコミュニケーション力などはよく言われる内容だけど、これらに加えて自分のモチベーションの源泉が何か?も考えておくとより適切に相性を判断できるよ!
カスタマーサクセスをおすすめできない人の特徴【3点】
次にこの章では、カスタマーサクセスをおすすめできない人の特徴を紹介します。
前章では僕が考える向いている人の特徴を共有しましたが、相性が悪い人の特徴も知っておくとより自身の適性を判断しやすいはずだからです。
あくまで僕の考えという前提にはなりますが、相性の判断に迷っている人がいたら参考材料の1つとしてぜひチェックしてみてください。
【カスタマーサクセスをおすすめできない人の特徴】
- 自分のこだわりを貫きたい人
- 主体的な行動や自分の考えを伝えることが苦手な人
- 長期視点で地道な言動を積み重ねるのが苦手な人
特徴① 自分のこだわりを貫きたい人
自分のこだわりを大事にしたい人には、カスタマーサクセスをおすすめしません。
カスタマーサクセスでは顧客の悩みや課題と向き合い、それらを解決するために社内に持ち帰り業務を推進することが求められます。
その際、こだわりが強いと顧客が求めていないような改善をしてしまったり、社内の調整に苦戦しやすかったりするんですよね。
成果を上げる上で、臨機応変さや柔軟な対応が求められる職種なわけです。
自分の意見を持つことは大事ですが、それらに強く固執したり周囲に押し付けたりしていては業務は円滑に進みません。
こだわりの強い人は、自身の柔軟さも含めて相性を冷静に判断してみてください。
特徴② 主体的な行動や自分の考えを伝えることが苦手な人
カスタマーサクセスでは、主体的な行動や自分の考えを伝えることも大切です。
ある意味で正解がないなかでKPIの達成を求められるので、目標から逆算して自ら動き続けることが必須になるからですね。
その点、受け身の姿勢ではなかなか状況は好転しにくいかと。
顧客の担当者や社内の他部署を含めたメンバーなど関係者も多岐にわたるので、自分の考えを適切に伝えることも欠かせません。
顧客の状況や自分は何を改善すべきと思っているかなどを伝えられないと、他部署のメンバーも何を協力したらよいかわからないですからね。
カスタマーサクセスの適性を考えるときには、ぜひ上記も参考にしてみてください。
特徴③ 長期視点で地道な言動を積み重ねるのが苦手な人
カスタマーサクセスが目標とする数値は、すぐに結果が出ないものが多いです。
解約率や顧客維持率などは同職種の指標となりますが、これらは対策をしてもすぐに大きな結果が出るような内容ではないんですよね。
むしろ、既存顧客にヒアリングをおこないプロダクトの改善やアップデートを繰り返すなかで、少しずつ結果に表れるような指標です。
よって、短期間で出る結果がモチベーションになる人にはあまり向いていないかと。
逆に長期視点で目標を掲げて、そこから逆算してコツコツと努力を積み重ねられる人は成果を出せる可能性があります。
これらの強みがあると感じた人は、カスタマーサクセスを検討するのもアリですよ!
すぐに結果に表れるような領域ではないからこそ、短期ではなく長期視点で愚直に取り組む姿勢が求められるんですね。
カスタマーサクセスとして企業を探す際のポイント【2点】
続いて本章では、カスタマーサクセスとして企業を探す際のポイントを共有します。
やめとけと言われる理由などを整理するなかで、僕は「カスタマーサクセスとしての就職や転職を成功させる上で鍵になる要素がある」と感じたんですよね。
僕だったら、以下の2つを重視して企業選びなどをおこないます。
カスタマーサクセスへの応募を考えている人はぜひ参考にしてみてください!
【カスタマーサクセスとして企業を探す際のポイント】
- プロダクトへの共感度を重視する
- カスタマーサクセス部の人数を確認する
ポイント① プロダクトへの共感度を重視する
何よりもまず、プロダクトやサービスへの共感度を重要視しますね。
大前提としてプロダクトが微妙だと、顧客にヒアリングをしてもクレームばかりもらったり、その後改善する意欲もわきづらかったりするからです。
解約率などがKPIとして設定されていても、プロダクトが微妙な状況だとカスタマーサクセスとしての業務も当然苦しくなりますよね。
自分自身がプロダクトをよいと思えていないと、前向きにおすすめすることもできません。
反対にプロダクトやサービスに心から価値を感じられていたら、それらを社会に広めるために積極的に業務に取り組む意欲が自然とわくと思います。
その先に顧客にも喜んでもらえたら、やりがいの大きな仕事になりますよね。
カスタマーサクセスの仕事は、プロダクトによって大きく影響を受けます。
モチベーション高く気持ちよく働くためにも、企業選びの際にサービスやプロダクトはじっくり時間をかけて調べておきましょう。
ポイント② カスタマーサクセス部の人数を確認する
繰り返し伝えているように、カスタマーサクセスは新しい職種です。
ゆえに、他の部署と比べて社内での立場が低く見られていたり、そもそも人材リソースを割かれていなかったりすることが少なくありません。
こうした環境では、カスタマーサクセスとして業務を進める際にハードルが高くなり、KPIなどを達成することも難しくなりがちです。
そこで僕がおすすめしたいのは、同部署の人数を確認することですね。
カスタマーサクセス部の人数は少なめなことが多いですが、他部署と比べて同程度の規模感の会社であれば働きやすい可能性が高いといえるかと。
部署間のパワーバランスを見極めるためにも、ぜひチェックしてみてくださいね。
たしかにプロダクトへの共感が薄い会社で働いていたら、カスタマーサクセスとしても業務でのモチベーションが低くなりそうですね。
反対に共感度が高ければやりがいに直結するし、カスタマーサクセスを志望するならまずは時間をかけてプロダクトを深く確認しておくべきだよ。
「カスタマーサクセス やめとけ」と調べる人からよくある質問
最後に本章では、「カスタマーサクセス やめとけ」と調べる人からよくある質問にまとめて回答します。
似た疑問を感じていた人は、ぜひ以下の回答を参考にしてみてください!
【「カスタマーサクセス やめとけ」と調べる人からよくある質問】
- カスタマーサクセスの市場価値や将来性はどう?
- カスタマーサクセスの平均年収は?
- カスタマーサクセスの楽しいと感じる点は?
- カスタマーサクセスはやっぱり激務?
- カスタマーサクセスと営業との違いは?
質問① カスタマーサクセスの市場価値や将来性はどう?
市場価値、将来性ともに優れた職種だと僕は考えていますね。
主にカスタマーサクセス職が必要とされるSaaS業界は今かなり勢いがありますし、これからも市場拡大が期待されます。
ゆえに、カスタマーサクセスの需要も拡大していくことが予想されるんですよね。
早い段階から経験を積めば同職種のプロフェッショナルになれますし、先を見据えたキャリア選択という観点でもよい判断だと個人的には思います!
質問② カスタマーサクセスの平均年収は?
求人情報専門の検索エンジン「Indeed」の情報によると、日本におけるカスタマーサクセスの平均給与は約510万円でした。
参考までに、日本全体の平均年収のデータも共有しておきますね。
国税庁が公表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は458万円となっていました。
よってカスタマーサクセスは、全体平均よりもやや高水準の年収といえます。
今後の市場拡大に伴いさらに待遇がよくなることも期待できますし、年収を重視したい人にとっても魅力的な選択肢になり得ますね。
質問③ カスタマーサクセスの楽しいと感じる点は?
「顧客を成功に導くために、自社のプロダクトやサービスを成功させること」に注力できる点が魅力的だと個人的には考えています。
ミッションは顧客を成功に導くことですが、その目的達成のためには自社のプロダクトをアップデートすることが欠かせません。
そして、そのアップデートなどを通じて顧客を成功に導くことで、自社のプロダクトやサービスも成長や成功に導くことができるんですよね。
つまり、関係者全員を幸せにすることに全力で集中できる職種ともいえるかと。
だからこそカスタマーサクセスは、自分が関わる人や周囲の人のために力を発揮できる人と相性がよいと個人的には思いますね!
質問④ カスタマーサクセスはやっぱり激務?
企業や環境によって異なるという大前提のもと回答すると、基本的には業務量が多くなりやすい状況下にはあるかと。
新しい職種ゆえに、企業内で十分な体制が整っていないケースが多いからです。
仮に同部署があっても他部署よりリソースを割かれていなかったり、歴史が浅いゆえにノウハウが乏しかったりするケースが多くあります。
そもそも部署がなくて、立ち上げフェーズから関わるケースも少なくありません。
このような状況下だと、どうしても激務にはなりやすいんですよね。
働き方改革が進む中で著しくひどい労働環境を強いる企業は減っていますが、あくまでも傾向の話としては認識しておいて損はないでしょう。
質問⑤ カスタマーサクセスと営業との違いは?
もっともわかりやすい違いは、業務の目的ですね。
営業は新規顧客や新規契約の獲得を目的とするのに対して、カスタマーサクセスは契約後の顧客を長期的に成功に導くために業務をおこないます。
カスタマーサクセスの「顧客を成功に導く」とは、サービスを利用する顧客の満足度を高めるためにヒアリングから改善を推進するなどですね。
ほかにも、機能はあるものの顧客が有効活用できていないものがあれば提案するなどして、長期的によい関係を築くことを目的としています。
似た職種ではありますが、やはり業務内容と同様に適性にも違いがあります。
カスタマーサクセスと営業で志望職種を迷っている場合は、まずは業務内容について自分なりに理解を深めておくといいですよ!
市場動向を踏まえても、カスタマーサクセスは将来性を期待できる職種なんですね。
新しい職種ゆえに忙しくなりやすい状況にはあるけど、他の職種にはないやりがいや楽しさもあるよ。仕事内容について理解を深めて、ぜひ自分との相性を判断してみてね!
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
カスタマーサクセスの概要ややめとけと言われる理由、求職者視点でのメリットや相性がよい人の特徴などを網羅的に共有しました。
カスタマーサクセスは、契約後の顧客を成功に導く仕事です。
新しい職種ゆえに関係者から理解を得られない、業務の責任が大きい・数字に追われるなどの大変な部分はたしかにあるかもしれません。
一方で、早い段階から経験を積むことで希少人材になれるなどの魅力もあります。
相性がよい人にはかなりやりがいを感じられる職種なので、よい面・悪い面の両方を踏まえてぜひ自身の適性を冷静に判断してみてくださいね。
ちなみにこの記事を読み終わったら、次に「就活マンが考える「就活を成功させるために必須の6大ポイント」を共有!」も読んでみてください。
僕が現状考えるもっとも有効な就活の攻略法を簡潔にまとめています。
就活全体を見据えてとくに重要な対策のみを厳選しているので、全体を意識した対策ができていない人はぜひ一読してみてください。
それでは、最後に本記事の要点をまとめて終わりとしましょうか!
【本記事の要点】
- カスタマーサクセスは、自社の商品やサービスを購入した顧客を成功に導く仕事である。
- 事業の成功に直結する指標を追うゆえに責任が大きい、数字に追われることで精神的な負担を感じやすい、新しい職種ゆえに社内での立場が確立されていないなどの懸念がある。
- 一方で、今後の市場拡大が見込める領域でプロフェッショナル人材になれる、部門立ち上げから関われる可能性があるなどの魅力もある。
- カスタマーサクセスは、相手に貢献するために力を発揮できる人と相性がよい可能性が高い。
- 同職種で企業を探す際は、プロダクトへの共感度を妥協せず重視すべきである。