こんにちは!
就活を研究し続けて7年目、書いた記事は1000以上の就活マンです。
今回は「自己PRと長所の違い」について詳しく解説していきます。
最初に言っておくと、この2つは似ているようで全然違います。
よってこれらの意味の違い、面接官の質問意図の違いを押さえておかないと、的はずれな回答をしてしまうことになる。
本記事ではこれらの違いだけでなく、それぞれの伝え方のポイントまで踏み込んで解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
自己PRと長所の違いってたしかに曖昧でわかりにくいですね。
自己PRと長所は実は全然違う!それらの違いを把握した上で、面接官に響く回答ができるようにこの記事を通して準備していこう!
自己PRと長所の違いとは?
では早速ですが、自己PRと長所の違いを解説していきますね。
まずは「長所」の定義を確認していきましょう。
【長所の定義】
性質や性能などで、すぐれているところ。
めちゃくちゃシンプルですよね!
長所とは「すぐれているところ」です。
一方で「自己PR」は少し複雑で、間違って理解している人が多いんですよね。
(PRをプロモーションと理解して、とにかく自分の強みを羅列してアピールしまくろうとする人がいますが、それだと評価されにくいので要注意!)
【自己PRの定義】
就活における自己PRとは、相手企業と自分が良い関係を築くことができると説得することである。
要するに自己PRとは、「自分は◯◯という長所を持っているから、御社で具体的に◯◯のように貢献できますよ」と説得することです。
「自己PR=長所+具体的な貢献内容」が僕が考える自己PRと長所の違い。
要するに長所に加えて、具体的な貢献内容を伝えることで、自己PRになるんですよ。
これらの違いを理解した上で、1つ例文を作成しました。
長所と自己PRの回答の違いを確認してみましょう。
【長所】
「私の長所は、常に前向きに考える性格にあります。どれだけ苦境に立たされても、明日の自分は明日の自分で別人だと考えて、今日できることを精一杯取り組むことができます。」
↕
【自己PR】
「私の最大の強みは、常に前向きに物事を考えられる性格にあります。
この性格は貴社で役立つと考えていて、貴社は常に新規事業を起こして挑戦する企業です。新規事業を成功させるためには、すぐに諦めずに、成功するまでやる粘り強さが必要だと考えています。
明日のことは考えず、今日のことを全力でやるという私の前向きによって挑戦し続ける貴社に貢献致します。」
長所はあくまで自分の良さを伝えるだけ。
一方の自己PRは、その自分の良さが、対象企業でどう活かせるか、それでどう貢献できるかまで回答する必要があります。
ちなみに難しいのは自己PRの作成方法です!
分かりやすく理解してもらうために、マンガで自己PRについて解説した記事を別で用意しているので、そちらをあわせて読み込んでみてください!
» マンガで分かる自己PRの書き方【5ステップで完成!例文も共有】
なるほど!長所はあくまで自分の良さを簡潔に伝える。一方で、自己PRは相手企業との適性の高さを伝える、なぜ自分が貢献できるか伝えることなんですね。
そうなんだよ。この違いを把握しておくと、長所と自己PRの両方を1度の面接で同時に聞かれても答えることができるようになるよ。
自己PRと長所の採用担当者の質問意図の違い
ここまで簡潔に自己PRと長所の違いを解説しました。
この章では、自己PRと長所の質問意図の違いをチェックしておきましょう。
(採用担当者の質問意図を把握することは非常に重要!)
【自己PRの質問意図】
- その就活生の強みが自社で活かせるか確認したい
- 自己分析がしっかりできているか確認したい
- その就活生を採用するメリットが知りたい
- 説得力のある話し方・伝え方ができるか確認したい
【長所の質問意図】
- その就活生の強みが自社で活かせるか確認したい
- 自己分析がしっかりできているか確認したい
こうして見ると、自己PRと長所の質問意図は非常に似ていますよね。
自己PRは長所よりも、1歩踏み込んで「具体的にどのように貢献してもらえるのか?自社に与えるメリットまで教えてほしい」と採用担当者は考えています。
一方の長所は、「簡潔にあなたの優れているところが知りたいんだ」というニュアンスですね。
加えて自己PRの方は、説得力のある話し方・伝え方ができるか確認したいという意図もあります。
よって事前に回答の文章構成を考えておくべきは自己PRです。
次の章にて、自己PRと長所のそれぞれの伝え方、文章構成を共有します!
自己PRの方が伝えるのが難しそうですね!
そうなんだよ。長所は自分の優れているところを伝えるだけだから簡単。でも自己PRは“相手を説得する”という必要があるから難易度が上がるよね。
自己PRと長所の伝え方の違い【例文有り】
「自己PRと長所の違い」が理解できたと思います。
この章では、それぞれの伝え方の違いを解説していきます。
自己PRの伝え方と例文
先に説明したように、自己PRの方が伝えるのが難しい。
そして自己PRの質が高い方が、説得力のある伝え方ができる人だと評価されるので評価に繋がりやすいんですよね。
そんな重要な自己PR、僕がおすすめする文章構成は以下です。
【自己PRの文章構成】
- 貢献できる能力・長所
- 具体的な貢献内容
- 根拠となるエピソード(課題・行動・結果)
- 自分の信条(=なぜその能力を重視しているのか)
- 入社後の豊富
自己PRの基本構成は「長所+具体的な貢献内容」でしたよね。
これを冒頭で結論として述べます。
ここからは指定文字数や面接の長さによりますが、加えて「その長所・強みが備わっているということを証明する根拠となるエピソード」を伝えます。
次に、これは僕がよく使っていたオリジナルな表現ですが、「自分の信条(=なぜその能力を重視しているのか)」を加えていました。
その後は、入社後の豊富で締めていきます。
自己PRの例文
「私は1度設定した習慣を必ず続ける「継続力」が自慢です。
▲まずは「貢献できる能力・長所」を伝えます
貴社に入社した暁には、「早朝の誰にも邪魔されない時間を活用して最重要な仕事に取り組む」という習慣を作り、継続することで利益を生みます。
▲具体的な貢献内容を伝えていきます(ここが長所との1番の違いですね)
私がこの継続力を発揮したエピソードが大学時代にあります。
大学1年時に、大学生活の質を高めたいと考え、登校前の1時間、必ずスターバックスに通って読書をするという習慣を設定。
現在までの3年間、欠かさず実行することでこれまで100冊を超えるビジネス書を読破し、知識を蓄えることができました。
▲その能力・長所が備わっているという根拠となるエピソードを伝える
私がこれほどまでに継続力にこだわる理由は「継続してこそ大きな成功を得ることができる」という信念を大切にしているからです。
▲自分の信条を伝えることでその能力に対するこだわりを伝え、説得力を付与する
社会人になってもこの継続力をふんだんに発揮し、良い習慣を継続することで大きな成果を出すことをお約束します。」
▲入社後の豊富で締めていく(最後は「断定」で自信と勢いを演出すべし)
自己PRの例文をもっと見たいという人のために例文集を作成してます。
この文章構成を元にした自己PR例文は以下の記事をチェックしてみてください!
長所の伝え方と例文
一方の長所の伝え方も確認していきましょう。
基本的に、長所を求められたら「長所+その長所によって得られた自分へのメリット」という結論だけを伝えればOKです。
なぜなら長所の質問意図は「簡潔にその就活生の強みが知りたいから」だからです。
しかし、エントリーシートだと指定文字数が多かったり、面接では1分で回答くださいなど、長めの回答を求められることがありますよね。
そういった際におすすめの長所の文章構成は以下となります。
【長所の文章構成】
- 超具体化した長所
- その長所によって得られた自分へのメリット
- 根拠となるエピソード
冒頭の「超具体化した長所」とは、長所をただ「発想力です」と伝えるのではなく「1日に100以上のアイデアが浮かぶほどの発想力です」と具体的にすることで、聞き手や読み手の印象に残すテクニックです。
私の長所は発想力です
→1日に100以上のアイデアが浮かぶほどの発想力です
これに加えて「その長所によって得られた自分へのメリット」を伝えます。
自己PRが対企業に対するメリットを伝えるのに対して、長所は対自分に対するメリットを伝えると違いが出ておすすめですね。
長所の例文
「私の長所は1日に100以上のアイデアが浮かぶほどの発想力です。
▲結論としてまずは自分の長所を伝える
この長所によって、日常の細かな点に目がいくようになり、日常の充実度が増しました。
▲その長所によって得られた自分へのメリットを伝える
例えば、行列ができるお店に行った時、ただ食事をするのではなく「なぜこれほど人気なのか?」「店主はどんな工夫をしているのか?」「他のお店との違いは何か?」など考えるようになり、同じ食事が10倍楽しく充実するようになりました。」
▲具体的なエピソードを伝えて聞き手の理解度を高める
長所について、就活生が伝えられる30の長所をまとめておきました。
「自分にどんな長所があるのか分からない」という方のために、“自分の長所を洗い出す方法”まで詳しく解説しています。以下の記事をぜひ参考に!
自己PRと長所の違いについてよくある質問
それでは最後に、自己PRと長所についてよくある質問に答えていきます。
追加で質問がある方は、ぜひツイッター(@shukatu_man)へコメント待ってます!
質問① 自己PRと長所は同じ能力・性格を伝えても良いのか?
まず最初に、エントリーシートや面接で長所と自己PRの両方を聞かれた時に、同じ長所を伝えても良いのかという質問です。
例えば「長所は発想力です」と伝えた後に、自己PRでも「発想力に自信があります」と同じ能力を語るってことですね。
これは僕の考えにはなりますが、同じ長所を伝えても問題なしです。
むしろ就活生の時は、あえて同じ長所を伝えるようにしていました。
なぜなら同じ長所を伝えることで、“その能力に対する絶対的な自信”を伝えられると考えたからです。
長所は複数伝える方が良いと考えがちですが、採用担当者は何人も面接する必要があるので、1つの能力に特化させて印象付けた方が良いというのが僕の考え。
複数の能力を伝えてしまうと「結局あなたの武器は何なの?」と思われてしまう。
そのリスクを避けるためにも、長所と自己PRであえて同じ長所を伝えるのは有効だと考えています。
質問② 自己PRと長所で出題頻度の高いのはどっち?
続いて、就活における自己PRと長所の出題頻度についてですね。
これは僕の体感ですが、エントリーシートでは長所の方が多く、面接では自己PRの方が出題頻度が多い印象がありました。
自己PRは「説得力のある回答ができるか」という点もポイントになるので、面接で質問した方がそれを判断しやすいのでしょう。
とは言っても、自己PRと長所はどちらも超頻出質問です。
確実に回答できるよう、事前に「徹底的な自己分析」を深めておいてくださいね。
質問③ 自己PRと長所で話すエピソードは過去の話でも良い?
最後の質問は、自己PRと長所で話すエピソードについてです。
これらのエピソードは大学時代のエピソードを話すべきか?それ以前の話でも良いのかという質問ですね。
結論、話すエピソードは大学時代のエピソードが良いです。
理由として、自己PRで話すべきエピソードは「その能力が備わっているという根拠」の役割を持つので、直近の話の方が説得力がありますよね。
「私は発想力に自信があります。小学生の時に、アイデアコンクールで優勝しまして」という回答だと、相手からしたら「大学時代には発想力を発揮したエピソードはないの?ないなら、本当に発想力があるのかな?」と思われてしまう。
一方の長所の場合は、過去の話でも良いでしょう。
「その長所によって得られたメリット」を語る場合、「この長所によって昔からこんな得をしてきました」という言い方ができるので。
このあたりの細かい話は、「採用担当者の立場に立って考えてみる」ということを実行すると良いよ。すぐにネットで調べるんじゃなくて、自分でまずは考えることが重要!
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
自己PRと長所の違いが理解できたと思います。
「自己PR=長所+具体的な貢献内容」さえ覚えておけば簡単ですよね。
このように様々な言葉の定義を、自分なりに解釈することは非常に重要です!
特に自己PRの定義に関して、深く理解している就活生は少ない。
だからこそ「自分は◯◯力と◯◯力と◯◯力があります!」のように、ただ強みを羅列する自己PRを披露してしまう人が多いんですよね。
面接官の質問意図を押さえておけば、このような解釈ミスがなくなります。
ぜひこの記事をきっかけに質問意図を考える習慣を身につけてくださいね!
それでは最後に、本記事の要点をまとめて終わりましょうか。
【本記事の要点】
- 自己PRとは「相手企業と自分が良い関係を築くことができると説得すること」
- 長所とは「自分の優れたところ」
- 自己PRと長所の違いは、自己PRが長所に加えて、具体的な貢献内容まで伝えることで「いかに相手企業と良い関係を築くことができる人材か」を説得する点にある。
- これを簡単に表すと「自己PR=長所+具体的な貢献内容」とも言える。
今回の記事が少しでもあなたの就活の役に立ったのなら幸せです。
就活攻略論には他にも、僕が4年に渡って書き続けた600の記事があります。
ぜひ他の記事も読んでもらえると嬉しいです\(^o^)/