こんにちは!
就活を研究し続けて7年目、書いた記事は1000以上の就活マンです。
今回は就活において必須事項である「業界研究」について解説します。
業界研究はミスマッチを防いだり、選考でのアピールの質を高めたりするために欠かせません。
しかし、業界研究の重要性や正しいやり方を理解できていない就活生は非常に多いです。
そこで本記事では、業界研究の目的や業界研究でやることを一覧にして紹介します。
後半では、情報収集するための手段や失敗を防ぐ4つのポイントも共有しています。
まだ深く業界研究ができていない就活生は、ぜひ最後まで読み進めてみてください!
業界研究が重要だと聞いたことがありますが、具体的なやり方がわかりません!
業界研究は本当に重要!具体的なやり方を今回は紹介していくね!
業界研究の概要と目的
そもそも業界研究とは、世の中に存在するさまざまな「業界」の構造や特徴を理解することです。
ここでの「業界」とは、企業を産業別に分類したもののこと。
具体的には、メーカーや金融、ソフトウエア・通信などの業界があげられます(業界の種類は次章で共有しています)。
業界研究は、これら業界のビジネスモデルや将来性などを把握することを指します。
ただ、業界研究は短時間で終わるものではありません。
そのため「なぜ業界研究する必要があるのか」を理解できていないと、なかなか行動に移せないと思います。
そこで業界研究の具体的なやり方を紹介する前に、まずは業界研究の目的を解説します。
【業界研究の目的】
- 自分に適性がある業界を見つけるため
- キャリア形成しやすい業界を見つけるため
- 自己PRや志望動機の質を高めるため
目的① 自分に適性がある業界を見つけるため
業界研究の第一の目的は、自分に合った業界を見つけることです。
世の中に存在するすべての企業は、産業別にいくつかの業界にわけられます。
これら業界の種類や特徴を知っていないと、自分にとって最適な業界・企業は見つけられません。
漠然としたイメージで志望業界を決めてしまうと、ビジネスモデルに問題があったり、将来性がなかったりする業界に就職する可能性があります。
自分に適正がない業界に就職してしまうこともあるでしょう。
業界研究が不足していると、ミスマッチを起こす可能性が高まります。
就職して後悔しないためにも、深く業界研究をした上で志望する企業を選びましょう。
目的② キャリア形成しやすい業界を見つけるため
次に業界研究をする目的は、キャリア形成しやすい業界を見つけるためだと僕は考えています。
業界によって「儲かりやすさ」や「将来的な需要や成長性」が大きく異なるんですよね。
やはり儲かりやすく、将来的な成長も見込めるような業界に身をおいた方が良いキャリアは形成しやすいと僕は考えています。
そういう意味で、自身が志望する業界が成長業界なのか、衰退業界なのか、儲かりやすい業界なのか、儲かりにくい業界を理解し、最終的な業界選択をするために業界研究は必要になりますね。
目的③ 自己PRや志望動機の質を高めるため
業界研究の3つ目の目的は、選考におけるアピールの質を高めることです。
業界研究をすると、志望業界で求められる人材の特徴やほかの業界との違いなどを理解できます。
企業が求める人物像がわかれば、どんな自己PRをすると評価されやすいかをイメージできるはずです。
また、ほかの業界との違いや志望業界の特徴を理解していれば、なぜその業界・企業を志望したのかも説明しやすいでしょう。
つまり深く業界研究ができていれば、説得力のある自己PRや志望動機を語れるようになるわけです。
理想の企業から内定をもらう可能性を高めるためにも、業界研究は非常に重要であるといえます。
なるほど!自分に合った企業を見つけたり選考突破率を高めたりするためには、業界研究が必須ということですね。
そのとおり!何となくのイメージだけで志望業界を決めると後悔する可能性が高いよ。ミスマッチを起こさないためにも、必ず業界研究をしようね。
業界研究のやり方【5ステップ】
業界研究の概要や、その重要性について理解してもらえたと思います。
続いてこの章では、本題である「業界研究のやり方」について解説していきますね。
ここでは、業界研究でやるべきことを一覧化しました。
以下の5ステップについて、順に確認していきましょう。
【業界研究でやること一覧】
- 8つの業界分類を知る
- 各業界の特徴を把握する
- 各業界の将来性や生産性の違いを理解する
- 自己分析をして自分のタイプを知る
- 自分に合った業界を絞り込む
ステップ① 8つの業界分類を知る
業界研究でまず最初にすべきことは、業界の全体像を知ることです。
業界の全体像を把握できていないと、志望する業界の選択肢が限られてしまいます。
まずは、世の中にどんな業界があるのかを把握しましょう。
世の中に存在する企業は、その役割ごとに以下8つの業界にわけられます。
【業界の役割ごとの8分類】
- メーカー(モノをつくる役割)
- 商社(モノを動かす役割)
- 小売(モノを売る役割)
- サービス(かたちのないモノを売る役割)
- 金融(お金を動かす役割)
- マスコミ(情報を大衆に伝達する役割)
- ソフトウエア・通信(情報に付加価値をつけて売る役割)
- 官公庁・公社・団体(国や地方団体の基本的な活動をすすめる役割)
上記は大きな分類なので、扱う商品やサービスによって、8つの業界のなかでもさらに細かい業界にわけられます。
たとえば、トヨタ自動車は「メーカーのなかの自動車業界」のようなイメージですね。
最初から特定の業界に限定するのではなく、選択肢を増やすためにまずは8つの業界分類を把握しておきましょう。
ステップ② 各業界の特徴を把握する
世の中に存在する業界を大まかに理解できたら、各業界について詳しく調べましょう。
各業界の特徴を深く理解できていないと、業界研究をしてもその目的を果たせません。
前章で紹介した目的を達成するためにも、各業界について深く調べることが重要です。
とはいえ、どんな項目について調べたらよいかわからない就活生は多いはずです。
そんな就活生は、以下の項目について調べることをおすすめします。
【各業界の特徴を調べる際に確認すべき項目】
- 市場規模
- 事業内容・ビジネスモデル
- 具体的な仕事内容
- 魅力・課題
- 業界の主要企業
- 平均年齢・平均年収
これらについて整理できたら、各業界の特徴やほかの業界との違いなどが見えてくるはずです。
上記のほかに気になる項目があれば、どんどん追加して書き出してくださいね。
ステップ③ 各業界の将来性や生産性の違いを理解する
3つ目のステップは、業界による将来性や生産性の違いを知ることです。
2つ目のステップに含めてもよい内容ですが、重要度が高いのであえて別のステップを設けました。
というのも業界の将来性や生産性によって、労働環境や待遇は大きく変わるからです。
一例として、ブライダル業界と不動産業界を比較して考えてみましょうか。
毎日夜の11時まで残業した場合を想定すると、2つの業界では期待できる年収が大きく異なります。
不動産業界では年収1000万円超えが期待できるのに対し、ブライダル業界ではあまり高い収入は期待できません。
2つの業界で期待できる年収に違いがあるのは「業界の生産性」が異なるからです。
両者はビジネスモデルに違いがあるため、利益率が高い不動産業界のほうが、より効率的に利益を上げられるわけです。
同様の理由で、衰退産業より成長産業のほうが高待遇を期待できます。
業界の選択ひとつで、人生が大きく変わるといっても過言ではありません。
各業界のビジネスモデル(お金の流れ)を深く理解して、生産性が高い業界や成長している業界に就職することをおすすめします。
ステップ④ 自己分析をして自分のタイプを知る
世の中にある8つの業界の概要を整理できたら、自己分析をおこないましょう。
自己分析ができていないと、せっかく業界研究をしても、どの業界が自分に合っているかがわかりません。
具体的には、自分の長所や短所、企業選びの軸などを把握してください。
自己分析は就活においてすべての基本となるので、じっくりと時間をかけて自分のタイプを知りましょう。
なお、自己分析のやり方は別記事で徹底解説しています。
マンガを用いてどこよりもわかりやすく解説しているので、これから自己分析をする就活生はぜひ参考にしてくださいね!
ステップ⑤ 自分に合った業界を絞り込む
自己分析まで完了したら、最後に志望する業界を絞り込みます。
各業界と自分の特徴を照らし合わせて、自分に適正がある業界を絞っていきましょう。
1つの業界に絞る必要はありませんが、あまりに多すぎると企業研究が大変になります。
個人的には、5業界ぐらいに絞るのがおすすめですね。
僕が考える業界の絞り方は、以下の6ステップです。
【就活での業界の絞り方】
- 大学での専攻と関連する業界を加えるか考える
- 自分が熱狂できる業界があればそれを加えるか考える
- 自分が求めるのは「働きやすさ」か「成長か」を考える
- “働きやすさ特化”の場合はホワイト業界を理解して加える
- “成長特化”の場合は成長業界を理解して加える
- ブラック業界を理解して嫌なら排除する
詳しくは別記事で解説しているので、なかなか志望業界を決められない就活生はぜひ参考にしてください!
まずは業界の全体像を把握するところから!いきなり全部を進めようとしないで、ステップごとに取り組んでみてね!
業界研究に役立つ情報元【8選】
業界研究の目的、業界研究で具体的にやることを共有しました。
ここまでの解説で、業界研究のやり方についてかなり理解が深まったと思います。
ただ「業界研究のやり方はわかっても、何を使って情報を収集すればいいかわからない」という就活生は少なくないでしょう。
そこでこの章では、業界研究をする際に情報を集める手段を紹介します。
全部で8つの手段を紹介するので、気になるものがあれば気軽に利用してみるとよいでしょう。
【業界研究の際に情報収集をする手段】
- 就活サイト
- 就活エージェント
- 業界動向リサーチ
- 本
- 新聞・ニュース
- 合同企業説明会・セミナー
- OB・OG訪問
- 大学のキャリアセンター
手段① 就活サイト
何よりおすすめしたいのは、就活サイトを使って情報を収集することです。
就活サイトには企業の採用情報や業界の動向など、就活全般に関する情報が記載されています。
前章で解説した第一ステップ「8つの業界分類を知る」においても、就活サイトを見ると業界の全体像を理解しやすいですよ。
また、業界ごとに求人数をチェックすれば、市場規模や市場動向などを把握することも可能です。
ちなみに就活サイトには、マイナビやリクナビ以外にもさまざまな種類があります。
【就活サイトの種類】
- 総合型サイト
- 逆求人型サイト
- 中小・ベンチャーに特化したサイト
- 専門特化型サイト
- 就活エージェント型のサイト
- エントリーシートの閲覧に特化したサイト
- 中小規模の合同説明会に特化したサイト
- OB訪問に特化したサイト
意外と知られていませんが、 大手ナビサイト以外にも無料かつ有益なサイトは多くありますよ。
僕がおすすめする就活サイトは別記事でまとめているので、とくに大手ナビサイトしか知らなかった就活生はぜひご覧くださいね!
手段② 就活エージェント
2つ目は、就活エージェントを使った方法です。
就活エージェントとは、民間の人材会社が就活をサポートしてくれるサービスのこと。
具体的なサービス内容は、以下のとおりです。
【就活エージェントのサービス内容】
- 就活相談
- 業界・企業情報の提供
- 自分に合った求人の紹介
- 選考支援(ES添削や面接対策)
- 企業との面接のセッティング
- 面接後のフィードバック共有
就活エージェントのキャリアアドバイザーは、業界や企業情報を豊富に持っています。
そのため、ネット上では調べられないようなリアルな市場動向を教えてもらえます。
ほかにも就活全般のサポートをしてくれるので、万全な対策をした状態で選考に臨めますよ。
完全無料で使える便利なサービスなので、うまく活用するとよいでしょう。
手段③ 業界動向リサーチ
業界動向リサーチは、業界の動向や現状を確認できるサイトです。
具体的には、以下のようなコンテンツが掲載されています。
【業界動向リサーチで確認できる内容】
- 業界の一覧
- 業界の好不調を表す「天気図」
- 急成長している業界の一覧
- 各業界の売上高上位3社
- さまざまな指標(業界規模・成長率など)における業界ランキング
業界研究に役立てられる情報がわかりやすくまとめられていますよ。
会員登録などは不要なので、気軽にサイトを覗いてみるとよいでしょう。
手段④ 本
4つ目は、各業界の特徴や動向などをまとめた業界本を使うことです。
僕がおすすめするのは「業界地図」という本ですね。
「業界地図」は業界研究における定番の本で、業界ごとに事業内容やどんな企業があるのかなどがまとめられています。
一冊に情報がまとめられているので、効率的に業界研究を進められますよ。
毎年新しいバージョンが販売されているので、購入する際には発刊年度を確認しましょう。
業界研究に役立つ本をまとめた記事も用意しているので、業界研究のための本が知りたいという方はぜひ参考にしてくださいね。
» 【就活】企業・業界研究におすすめの本8選|複数内定者推奨!
手段⑤ 新聞・ニュース
新聞やニュースは、最新の社会情勢や業界動向などを知ることに役立てられます。
面接の場で業界のニュースやトレンドに関する質問をされることもあるので、選考対策としてもチェックしておくとよいでしょう。
現在は気軽にニュースを確認できるアプリが多くあるので、定期的に情報収集することをおすすめします。
手段⑥ 合同企業説明会・セミナー
合同企業説明会や業界研究セミナーなどに参加すれば、実際に業界で働く方からリアルな情報を収集できます。
疑問に思ったことをすぐに質問できるので、業界研究の理解を深める場としては最適です。
これらのイベントは就活サイトが多数開催しているので、まずは利用している就活サイト内を確認してみるとよいでしょう。
手段⑦ OB・OG訪問
7つ目の方法は、OB・OG訪問をすることです。
OB・OG訪問では業界の内部情報を収集できたり、就活のアドバイスをもらえたりします。
業界との本当の相性を確認するために、業界研究をある程度おこなった上でOB・OG訪問をするのがおすすめですね。
OB訪問に役立つアプリやサイトは別記事で紹介しているので、OB訪問を考えている就活生はぜひ参考にしてください!
手段⑧ 大学のキャリアセンター
最後8つ目は、大学のキャリアセンターを利用する方法です。
やはり大学内にあるので、気軽に就活の相談をできるのが魅力的ですね。
キャリアセンターの職員は、利益を求めて相談にのってくれるわけではないので、信頼できる存在です。
ただ、担当者によって就活市場の詳しさは異なるので、利用する際にはすべての情報を鵜呑みにしないことも重要です。
就活に関する情報を集める手段はこんなにも多くあるのですね!
多くの情報源があるとわかるよね。1つの媒体では情報が限られるから、気になる方法から順に試してみるといいよ!
業界研究を失敗しないための4つのポイント
では最後に、業界研究で失敗しないための注意点を共有します。
これらのポイントを押さえていないと、正しく業界研究ができず就職の選択肢を狭めてしまう可能性があります。
全部で4つのポイントを紹介するので、業界研究をおこなう前に必ず理解しておいてくださいね!
【業界研究を適切におこなうポイント】
- 業界研究の目的を認識しておく
- 最初から志望業界を絞らない
- 志望業界を1つだけに限定しない
- 業界研究ノートを作成する
ポイント① 業界研究の目的を認識しておく
何より重要なのは、業界研究の目的を理解しておくことです。
業界研究に限った話ではありませんが、目的のない行動は成果につながりません。
また目的意識がない行動は、非効率的になりがちです。
確実に目的を押さえた上で、業界研究をおこないましょう。
【業界研究の目的】
- 自分に適性がある業界を見つけるため
- 自己PRや志望動機の質を高めるため
ポイント② 最初から志望業界を絞らない
深く業界研究をする前に志望業界を絞ってしまうと、その業界の悪い部分やほかの業界のよい部分が見えにくくなります。
先入観だけで業界を絞るのではなく、まずは全体像を把握しましょう。
フラットな状態で業界研究を始めて、その後志望業界を決めることが重要です。
ポイント③ 志望業界を1つだけに限定しない
3つ目のポイントは、志望業界を1つだけに限定しないことです。
志望業界を1つに絞ると、実際は相性が悪かった場合に就活で苦戦してしまう恐れがあります。
選考に進むなかでわかることも多いので、少なくとも2〜3個の業界を志望するのがおすすめですね。
より安全に就活を進めるためにも、志望業界は複数設けましょう。
ポイント④ 業界研究ノートを作成する
そして最後4つ目は、業界研究ノートを作成することです。
業界研究で得られる情報量は非常に多いので、インプットとアウトプットを同時におこなうことが重要です。
アウトプットは、理解を深めることにも効果がありますよ。
各業界の特徴やビジネスモデルなどを調べたら、何かしらの媒体にまとめておきましょう。
志望業界を絞りすぎて就活で苦戦する学生は多くいるよ。何となくで志望業界を決めずに、深く業界研究をしてから選考に進む企業を決めようね!
本記事の要点まとめ
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
業界研究の目的や具体的なやり方などについて、網羅的に解説してきました。
業界研究は、短時間で終わるような簡単な作業ではありません。
それゆえ、深く業界研究をしていない就活生は多くいます。
しかしながら、業界研究は自分に合った企業を見つけたり、自己PR・志望動機の質を高めたりするために非常に重要です。
ぜひこの記事の内容を参考にして、自分が心から納得できる業界を探してくださいね。
では、最後に本記事の要点をまとめて終わりとしましょう!
【本記事の要点】
- 業界研究の目的は、自分に合った業界を見つけること、キャリア形成しやすい業界を見つけるため、選考におけるアピールの質を高めることである。
- 業界研究をする際には、各業界の将来性や生産性を確認することが重要である。
- 業界研究をおこなう際には、便利な就活サイトを有効活用すべきである。
- 志望業界は絞りすぎず、複数設けておくべきである。