この記事では、採用担当者様向けに「無料で求人広告が出せるサイト」を紹介していきます。
(正直、この記事の内容を押さえておけば採用コンサルタントを雇う必要がないほどに充実化させました!)
こんにちは!
これまで1000記事以上の就活記事を執筆し、日本最大の就活ブログを運営している就活マンこと、藤井智也と申します。
職業柄、企業の採用担当者の方から「どうすればいかに費用をかけずに採用できるのか?」という質問をよく受けます。
企業によっては昔から掲載している求人サイトに掲載し続けるところも多いですが、毎年のように新しいサイトが出現。
それゆえに「今の現状よりも費用を抑えて採用することができる環境」が整ってきているんですよね。
(それにも関わらず、既存の求人サイトのオプションにお金をつぎ込み続けるのは勿体ないと言わざるをえません...。)
indeedや求人ボックスなどの検索エンジンを代表とした、無料で求人広告を出せるサイトが増えてきています。
この記事を通して、今現状どんなサイトがあるのかを理解し、「このサイトを使えば採用費を抑えることができるのでは!?」という気づきのきっかけを提供できればと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
- 無料の求人広告は6種類に分けられる
- 新卒採用向け|無料で求人広告を掲載できるサイト
- 中途採用向け|無料で求人広告を掲載できるサイト
- 専門職・専門業界での採用向け|無料で求人広告を掲載できるサイト
- 【基礎知識】求人検索エンジンとは?
- 無料の求人広告のメリットとデメリットについて
- 無料の求人広告を成功させるための4つのコツ
- 本記事の要点まとめ
無料の求人広告は6種類に分けられる
まず最初に、無料の求人広告はサイトだけに留まりません。
大きく分けると無料で出せる求人広告は6つあります。
【無料の求人広告の種類】
- 求人サイト
特徴:求人掲載に特化しているため使いやすさが魅力 - 求人検索エンジン
特徴:中途採用において利用者数が増加しているが運用ノウハウが必要 - ハローワーク(公共職業安定所)
特徴:無料で掲載し続けられるので求人数が多いが有用 - 大学のキャリアセンター
特徴:営業し続けるなど信頼関係構築が必要だが新卒採用において貴重 - SNS
特徴:フォロワーが資産になるので将来的なゼロコスト採用に有用 - 店舗チラシや張り紙
特徴:地元の人を採用したい場合に有用、特にアルバイト採用
今回紹介するのは、ネットで求人広告を出すことができる「求人サイト」と「求人検索エンジン」です。
しかしこれだけの種類のある求人広告...!
同時に新卒採用なら大学のキャリアセンターやSNS、地元のアルバイトを探すなら店舗チラシや張り紙というように、用途に合わせてツールを併用することが重要です。
なるほど!無料の求人広告と言っても、様々な種類があるんですね!
そうなんだよ。主流は求人サイトと求人検索エンジンだから、まずはこの2つを押さえていくことが重要ですよ!
新卒採用向け|無料で求人広告を掲載できるサイト
まずは新卒採用向けに、おすすめのサイトを紹介していきます。
無料となると、非常に数が少ないのが新卒採用の難しさと言えますね。
【新卒向けに無料で求人広告を掲載できるサイト】
- ホワイト企業ナビ|求人サイト
- openwork|口コミサイト
- 各大学のキャリアセンターサイト
- Twitter|SNS
- Facebook|SNS
新卒採用の場合、ほとんどの就活生は求人検索エンジンを使いません。
なぜならマイナビやリクナビ、逆求人サイトの方が使いやすいからです。
NHKが発表した21卒が利用したサイトを見ても、マイナビやリクナビなどの求人サイトが中心となっていることが分かります。
画像引用:NHK就活ニュース「変わる大学生の就活 ナビサイト2強時代にも変化の兆しが」
これを理解していないまま、新卒を採用したいのに求人検索エンジンに注力すると結果が出ません。
そこで新卒採用向けにおすすめしたい無料の求人サイトを紹介します。
①ホワイト企業ナビ(求人サイト)
(手前味噌ですみません...!)
ホワイト企業ナビは、弊社が経営する株式会社L100の運営サイトです。
新卒に特化した求人サイトであり、今読んで頂いているこちらのブログの集客力を活かし、1年間完全無料で求人掲載を行っています。
(求人作成も弊社ですべて行い、成果報酬額もすべて0円です)
1年完全無料にしている理由ですが、掲載企業を優良企業と絞っていること。
加えて、こちらの就活ブログが月間50万PVを突破し、既に黒字化していることが理由です。
条件を満たす優良企業のみを掲載
ホワイト企業の最大の特徴は、以下の3条件を満たす企業のみを掲載していること。
従来の求人サイトは、会員数も多いのですが、求人も多いがゆえにすぐに埋もれてしまいます。
そこでオプションを追加購入する必要があるなど、資金力のある企業だけにエントリーが集まってしまう状況に問題があると弊社は考えました。
「優良企業に採用力を」が弊社が目指すところです。
よって、優良企業に対して、月間50万PVを突破したこちらのブログの集客力を提供する形でホワイト企業ナビを運営しております。
3条件を満たす企業様にとっては、他のどの求人サイトよりもエントリーが集まる求人サイトであると断言できるのでぜひ活用ください。
(5000人を超える公式LINEの登録者に向けての求人紹介など、集客面に関しては圧倒的な資源がございます)
ホワイト企業ナビ | |
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公式サイト | https://white-company-navi.jp/ 採用担当者様向け:https://white-company-navi.jp/lp/ |
料金形態 | ・1年間完全無料 ・2年目継続の場合50万円/年 |
メリット | ・新卒向けの求人サイトとして1年無料はこのサイトだけ ・求人の執筆も全て無料で行ってもらえる ・日本最大の就活ブログの読者に会社の認知を広げられる ・優良企業であるというブランディングができる |
デメリット | ・条件を満たす企業しか掲載ができない (平均残業時間25h↓・3年後離職率30%↓・年間休日数120日↑) |
②openwork(オープンワーク)
次に23卒の採用限定になりますが、口コミサイトのopenworkが無料で利用できます。
コロナ禍において新卒採用を支援しようと「22卒・23卒新卒採用完全無償化宣言」として、会社情報や求人掲載・スカウト送信などを全て無料で提供しています。
そもそも月額無料で利用できるサービスですが、採用決定の際に40万円の成果報酬が発生します。
23卒の採用においてはこの成果報酬も無料になるのが良いですね。
▼22卒・23卒新卒採用完全無償化宣言(詳細はこちら)
口コミサイト経由での新卒採用のメリットとしては、口コミ経由で会社についての理解を深めてもらえること。
これによって入社後のミスマッチ低下に繋がります。
デメリットとしては、最初口コミが少ない状態だと、なかなか新卒に会社情報が見てもらえなかったり、スカウトを送っても興味を持ってくれないことがあります。(=口コミという情報ストックを増やしていく努力が必要になる)
加えて、悪い口コミが書かれてしまうと、会社に興味のある人材からのネガティブな印象に繋がってしまうんですよね。
これらのメリットとデメリットを考慮し、社員さんからの評価が高い企業は積極的に利用していくべきだと考えています。
openwork | |
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公式サイト | https://www.vorkers.com/ |
料金形態 | ・23卒の採用費は無料 |
メリット | ・23卒の採用無料キャンペーンを実施している ・口コミ経由で自社理解を深めてもらえる |
デメリット |
・24卒以降の採用料金の無償化は未定(通常は決定報酬の40万円がかかります) |
③各大学のキャリアセンターサイト
次に紹介するのは、各大学のキャリアセンター運営サイトです。
大学によって、学生向けに求人情報を共有していることがあります。
特に有名国立大学や学生数の多い私立大学では、専用サイトに求人を掲載していたり、サイトがなくてもキャリアセンターで求人を学生に紹介しています。
これらを利用するメリットはやはり完全無料で求人が出せること。
一方で、大学のキャリアセンターに直接営業し、関係を構築する手間がかかるというデメリットもあります。
(ですが個人的には信頼はストックできるので、非常におすすめの手段だと言えます)
大学キャリアセンター | |
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料金形態 | 完全無料 |
メリット | ・獲得したい大学の学生に対してピンポイントで採用できる ・キャリアセンターで求人を求める意欲的な学生にリーチできる |
デメリット | ・大学のキャリアセンターへの継続的な営業活動が必要となる ・大学によっては集客力が低くエントリー数に期待できない場合がある |
④Twitter(SNS)
続いて、ツイッターも新卒を無料で採用するサイトとして優秀です。
ただし、継続したアカウント運用の努力が必要になってきます。
実際に運営されている企業のアカウントを見た方が理解しやすいでしょう。
ツイッターにて「23卒採用」と検索してアカウントを探すと出てきます。
はっきり言って、大手でさえもツイッターアカウントを育てきれていません。
(フォロワー数1000人以上の採用アカウントは超少数派)
それゆえにアカウントを育てれば、知名度の低い企業でも就活生からの認知を広げることができますし、DM(ダイレクトメッセージ)を通してエントリーも取れる。
これらの理由から、新卒採用のためのツイッター運用は非常におすすめです。
アカウントを育てる上でのポイントは、採用情報など自社の利益ばかり発信しないこと。
あくまで「就活に役立つ情報」を発信するべきです。
僕のツイッターアカウントは約1万人のフォロワーがいるので、ツイート内容を参考にして頂けると良いかと思います。(@shukatu_man)
公式サイト | https://twitter.com/ |
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料金形態 | 完全無料 |
メリット | ・自社のアカウントのフォロワーを信頼値としてストックできる ・就活アカウントを作成するような意欲的な学生にリーチできる |
デメリット | ・アカウント運営の手間がかかる ・宣伝色が強すぎるツイートで逆に信頼が減る可能性もある |
⑤Facebook(SNS)
新卒向けに無料で求人広告がうてるサイトとして、最後がFacebookです。
同じSNSとしては、Twitterの方がおすすめです。
なぜなら、拡散性とフォロワーという分かりやすい「錯覚資産」が積み上がるからです。
(フォロワーが多いアカウントの会社はどれだけベンチャー企業だろうが、すごい会社・すごい人気の会社だと思われます)
一方で、広告費を多少かけられるのならFacebookも候補として挙がりますね。
僕もFacebook広告を出すことがありますが、1万円もあれば数千人に広告を流すことができる。これは圧倒的です。
グーグルリスティング広告などは、顕在層を狙う広告なので広告費が高い。
一方で、Facebook広告は潜在層を狙う広告なので、広告費を安く抑えることができるんですよね。
これらの特徴から、魅力的な労働条件の会社や、他の企業への入社と比較して圧倒的なメリットのある会社(例えばすぐに人気のマーケ職や広告宣伝部、企画に入れるなど)はFacebookの利用を検討してみると良いでしょう。
反対に他の会社と比べて、特に差がない場合は、いくらFacebook広告を打っても学生の目に止まりません。
広告費をどぶに捨てるようなものなので、Twitterでの有益な情報発信に力を入れた方が懸命だと僕は考えています。
公式サイト | https://www.facebook.com/ |
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料金形態 | 完全無料 |
メリット | ・ページへの「いいね」によって拡散性が高まっていく (=ページへのいいねが資産としてストックされていく) ・FB広告によって格安で広告を出すことができる |
デメリット | ・アカウント運営の手間がかかる ・結果的に広告費がかかる |
以上の5サイトが、新卒向けに無料で求人を出せるサイトでした。
僕が新卒を採用するとなった場合、これら5サイトを全て併用すると思います。
まずはホワイト企業ナビに掲載し、1年でどのぐらいのエントリーが集まるか確認。
同時に大学のキャリアセンターに営業して求人を置いてもらう。
(この際に大学の学内合同説明会への参加意思の表明なども積極的におこないます)
SNSとして会社の採用アカウントを作成し、ツイッターとFacebookにて、就活生に役立つ情報を積極的に発信していく。
(この際に求人情報の発信は1割が目安。他はとにかく役立つ情報の発信を)
新卒採用費用を極力抑えるためには、こうした地道な努力が必要です。
これらの労力をかけずにすぐに新卒を採用したいなら、他社の集客力を利用するしかありません(=求人掲載費用を払って掲載してもらう)。
またここで紹介した以外の方法として5つを加え、新卒採用を無料で行う方法に特化した記事も別で書きました。
新卒採用を無料で行いたいと考える企業はぜひ合わせて参考にしてください。
» 【新卒採用を無料でする方法10選】無料の求人サイトや採用手法を共有!
ちなみに弊社では新卒採用に関する相談を無料で受けています。
新卒採用に対して少しでも不満がある企業様は「お問い合わせ 」からお気軽にご相談ください。
なるほど!新卒を無料で採用したいなら、無料の掲載期間のあるサイトを活用しつつ、キャリアセンターへの営業やSNS運用など、地道な努力が必要なんですね。
そうですね。楽して新卒からの認知を集めることはできません。地道な努力、または採用費用をかけるしか方法はないでしょう。
中途採用向け|無料で求人広告を掲載できるサイト
では続いて、中途向けに無料で求人広告が出せるサイトを紹介していきます。
まず必ず押さえておきたいのが「求人検索エンジン」であり、次にハローワークや求人サイトにも目を通していくという順番が良いですよ。
ちなみに結論から言うと、僕が中途採用を無料でおこなうなら以下のとおりです。
無料の採用支援ツールであるエンゲージにて、採用ページを作成。
エンゲージ経由で効率的にindeedや求人ボックスなどの主要な求人検索エンジンに求人を露出させる。
同時にハローワークにも求人を出してめぼしい人がいたら面接をしていく。
以上のシンプルな流れです。シンプルですが、これらの方法で中途採用を効率化している企業は少ないので、ぜひ押さえておいてください。
各サイトの特徴を詳しく解説していきますね。
【中途向けに無料で求人広告を掲載できるサイト】
- indeed|求人検索エンジン
- 求人ボックス|求人検索エンジン
- スタンバイ|求人検索エンジン
- エンゲージ|求人検索エンジン
- Google仕事検索|求人検索エンジン
- ハローワークインターネットサービス
- ジモティー|掲示板
- LINEキャリア|LINE公式アカウント
- 求人Free|求人サイト
- げんきワーク|求人サイト
- doda Recruiters|逆求人サイト
①indeed(求人検索エンジン)
indeed(インディード)は国内最大の求人検索エンジンです。
リクルートが2021年に買収したことで、リクルートグループの会社になりました。
indeedの特徴としては、毎月約4000万人もの利用者がいるにも関わらず、そこに無料で求人を出せることですね。
Google検索と同じように、上位に表示するためには課金が必要ですが、あまりに利用者数が多いので課金しなくてもエントリーがくることがザラにあります。
求人情報の質を高めることで差別化が可能
また実際にindeedで求人を見てわかるように、かなり雑な求人情報が多いです。
それゆえに求人情報に「どんな仕事内容なのか」「どんなやりがいがあるのか」など、求職者が知りたい情報をしっかりと書き込むことで差別化が図れます。
補足情報として、マンパワーグループが400名を対象に調査したデータを共有します。
これは求職者が求人情報に求める項目のデータです。
画像引用:マンパワーグループ「求職者が求めている"基本情報以外の会社情報"は?調査結果発表」
求職者が知りたい情報として、1位と2位が勤務時間と残業時間。
要するにどれだけの時間働かないといけないのか、という疑問をクリアにしてあげる。
続いて3位に昇給・昇格。
これは長期的に働くことで得られるメリットを提示してあげましょう。
4位〜6位にかけて、離職率・会社の安定性・勤続年数と続きます。
これらは要するに「やばい会社じゃないか?」という不安を解消する材料ですね。
こうした求職者が求める情報をまずは把握し、求人情報の上部にしっかりと提示してあげる。そんな結論ファーストの求人情報を作成すれば、indeedで無料でエントリーを集めることが可能となりますよ。
(どれだけ小手先の運用テクニックがあろうが、求職者の立場に立って考えることをサボれば意味がありません...!)
indeedの基本情報を把握するための本
ちなみにindeedの基本的な情報を押さえるためにおすすめの本はこちらです。
アマゾンでの評価は低いですが、運用方法の基礎を押さえるのに向いてますよ。
indeed | |
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公式サイト | https://jp.indeed.com/ |
料金形態 | ・掲載は無料 ・クリック単価での上位表示可能 |
メリット | ・毎月約4000万人の利用者がいる |
デメリット | ・毎秒10件も求人が追加されるので埋もれやすい ・追加費用をかけて運用する場合にノウハウが必要 |
②求人ボックス(求人検索エンジン)
続いて紹介するのは求人ボックスです。
個人的にサイトのデザイン性が最も高く、利用しやすい求人検索エンジンですね。
求人ボックスの運営会社は株式会社カカクコムで、価格ドットコムや食べログも運営。
IT業界の中でも価値のあるサイトを複数運営している実力のある企業が運営元です。
サイトのデザイン性が非常に高く、シンプルだけどindeedよりも個人的には使いやすいなと感じています。
またindeedと比較すると、利用者数が700万人と5分の1ではありますが、利用者数が急増しているので求人ボックスにも求人を出すと良いでしょう。
僕の方で実際にindeedと求人ボックスの両方に求人を出してみたところ、アクセス数はindeedの方が2倍と多かったです。
よってindeedよりも優先度は下がりますが、利用しやすさやデザイン性を考慮すると今後期待できるサイトだと言えます。
求人ボックス | |
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公式サイト | https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/ |
料金形態 | ・掲載は無料 ・クリック単価での上位表示可能 |
メリット | ・毎月700万人の利用者がいる |
デメリット | ・求人数が500万件を超えているので埋もれやすい ・追加費用をかけて運用する場合にノウハウが必要 |
③スタンバイ(求人検索エンジン)
スタンバイは株式会社スタンバイが運営する求人検索エンジンです。
ビズリーチの創業者である南 壮一郎さんが代表を勤める会社ですね。
indeedに次いで利用者数が多い求人検索エンジンとなっています。
ちなみに求人ボックスと比較すると、スタンバイに掲載されている求人数が約900万件、求人ボックスは約500万件です。
利用者数を考慮すると、1人あたりの求人数はトントンなので、「indeed+求人ボックス+スタンバイ」の大手3サイトを併用するのが良いでしょう。
(次に紹介するエンゲージを利用すれば、これら全てに同時に掲載することができるので、エンゲージ経由で求人を出すのが最も効率的でおすすめです!)
クリック課金の最低額が最も低いのはindeed
補足として、課金する場合にクリック単価が最も安いのはindeed。
indeedのクリック単価は最低15円〜、一方でスタンバイは30円〜なので、課金する場合はまずはindeedから始めるのが個人的にはおすすめですね。
利用者数もやっぱり多いので。
スタンバイ | |
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公式サイト | https://jp.stanby.com/ |
料金形態 | ・掲載は無料 ・クリック単価での上位表示可能 |
メリット | ・毎月約1200万人の利用者がいる |
デメリット | ・求人数が900万件を超えているので埋もれやすい ・indeedに比べて有料掲載の下限が高い(30円、indeedは15円) ・追加費用をかけて運用する場合にノウハウが必要 |
④エンゲージ(求人検索エンジン)
エンゲージは自社採用ホームページが簡単に作成できる採用支援サービスです。
運営会社はエン・ジャパンなので安心感もありますね。
エンゲージにて採用ページを作成することで、これまで紹介したindeedや求人ボックス、スタンバイ。更にはGoogleしごと検索やLINEキャリアにまで求人を出すことができます。
これだけ充実した採用支援ツールがゆえに、採用支援ツールとしては利用企業数が国内1位です。
無料で利用できる理由
ではなぜこれが無料で利用できるのか気になるところですよね。
それは有料オプションがあるからです。
エンゲージは基本的に無料で利用することができますが、エントリー数を増やしたいとなった時に会員数800万人超の「エン転職」のサイトに求人を掲載できるのです。
要するに「エンゲージ→エン転職」という動線のために、エンゲージの方は基本的に無料で提供されているということですね。
このビジネスモデルが分かりやすいので、安心して利用することができます。
(これだけ充実した採用支援ツールを初回の動線として提供できるのは、大手ならではです...!)
エンゲージ | |
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公式サイト | https://en-gage.net/ |
料金形態 | ・掲載は無料 ・indeedへの同時掲載の場合クリック単価での上位表示可能 |
メリット | ・他サイトまで広く求人が出せる ・採用サイトの作成まで対応している ・indeedやLINEキャリアとの連携もできる |
デメリット | ・有料掲載を使わないとエントリーが集まらないことがある |
⑤Googleしごと検索(求人検索エンジン)
Googleしごと検索(Job Search on Google)は、Googleの検索結果にて求人が表示されるサービスです。
ネット上のあらゆる企業の採用情報や求人サイトからデータが引っ張れて表示されます。
Google検索にて、勤務地や希望職種を入れて検索する人は多いはずです。
その時にピンポイントでその条件を満たす求人が表示されるという流れですね。
indeedなどの他の求人検索エンジンとの違いとしては、有料オプションがない点が挙げられます。
求人の質や検索に対して、いかに条件を満たす求人なのかをGoogle側のAIが判断して表示されるため、こちらから意図的に上位表示するのが難しい。
よって無料でもエントリーを集められる可能性もありますし、一方で全く表示されない可能性もある点には注意が必要と言えるでしょう。
また求人情報の更新に少し時間がかかるので、すぐに条件を満たす人材を採用したいという企業には不向きなサービスだとも言えます。
Googleしごと検索 | |
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料金形態 | 完全無料 |
メリット | ・有料掲載がないためうまくいけば無料で多くのエントリーが獲得できる |
デメリット | ・グーグル検索以外で表示されない ・求職者管理までは対応していない ・求人の更新に時間がかかる(タイムラグがある) |
⑥ハローワークインターネットサービス
ハローワークインターネットサービスは厚生労働省が提供するサイトです。
ハローワークの求人検索、求人申し込みがネット上で行える専用サイトなので、特に地元で従業員を採用したい場合の利用が向いています。
反対に全国の複数拠点で採用したいと考えている場合には向いていません。
ハローワークで求人広告を掲載するメリットは、求人検索エンジンのように有料掲載がないので完全無料でも求職者の目に触れさせることができること。
加えて、エントリーが集まらなかった場合に掲載期間を簡単に延長できる点が挙げられます。
一方でデメリットとしては、ハローワークを利用する求職者は、スキルアップを目指す優秀層が少ないので「将来の幹部候補を採用したい」といったニーズとはズレる可能性があります。
正直なところ、単純作業や事務的な作業を中心とした職種の募集に向いている採用方法だと個人的には考えています。
(優秀層を採用したい場合は、求人検索エンジンまたは予算を割いて逆求人サイトを利用するのがおすすめです)
ハローワークでの採用におすすめの本
ちなみにハローワークに求人を出す場合、こちらの本がおすすめです。
求職者から魅力的に思ってもらえる求人票の作成方法が書かれています。
ハローワークインターネットサービス | |
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公式サイト | https://www.hellowork.mhlw.go.jp/ |
料金形態 | 完全無料 |
メリット | ・利用者数も多く有料掲載がないので無料でのエントリー増加に期待できる ・掲載期間の延長がしやすい |
デメリット | ・登録するのに比較的手間がかかる ・超優秀層の採用が難しい |
⑦ジモティー(掲示板)
ジモティーは地域で不用品を販売したり、コミュニティへの参加者を募集する掲示板サイトですが、現在はアルバイトや正社員を募集できるようになっています。
ですが利用者のイメージとしては、やはり「掲示板」という認識が強いサイト。
よってハローワークと同じく、キャリアアップを目指すような優秀層の採用には向いていないと言えるでしょう。
アルバイトや地元で作業員を雇いたいといった採用ニーズに向いているサイトだと言えます。
ちなみにジモティーでは、有料でPR枠への表示や上位表示が可能です。
地元人材を採用したい場合は、こうした有料課金を検討するのも有りだと思いますが、個人的にはそれならindeedに課金しますね。
ジモティー | |
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公式サイト | https://jmty.jp/all/job |
料金形態 | ・基本は無料で利用できる ・PR枠や上位表示のための有料オプション有り |
メリット | ・完全無料で掲載することができる ・地域に特化して採用するには向いている |
デメリット | ・有料枠があるので無料だとエントリー数が期待できない ・超優秀層の採用が難しい |
⑧LINEキャリアNews(LINE公式アカウント)
LINEキャリアNewsは、LINEの公式アカウントです。
公式アカウントをLINEで友達追加後、希望条件を登録することで約20万件の求人からその人に合った求人が共有されます。
このLINEキャリアNewsは、エン・ジャパンと連携しているので、エンゲージ経由で求人広告を出稿することができます。
よって、他の求人検索エンジンと合わせてLINEキャリアNewsにも求人を出すのは効率的で有りだなと個人的には考えています。
利用者数が求人検索エンジンよりも少ない
1点、懸念点としては求人検索エンジンと比較すると利用者数は少ないです。
22年1月15日現在で、友達数は11万人と求人検索エンジンと比較すると圧倒的に少ないですよね。
よって1度求人を出してみるのは良いかと思うのですが、メインは求人検索エンジンとした方が効率的に採用できるでしょう。
LINEキャリア | |
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公式サイト | https://line-career.com/ |
料金形態 | ・完全無料 |
メリット | ・エンゲージ経由で求人を掲載できる ・LINEの利用者数が非常に多い |
デメリット | ・まだLINEキャリア経由で転職活動する人は少ない(友達登録者11万人) ・求人数も多いので求人が埋もれやすい(有料オプションがないので特に) |
⑨求人Free(求人サイト)
求人Freeは、株式会社ワンコインが運営する求人サイトです。
完全無料で利用することができ、ビジネスモデルとしては広告費で利益を出しているようですね。
掲載求人数は約4000件と少ないですが、利用者数も非常に少ないです。
アクセス数で見ても、月間1万PVあるかどうか...と言ったところなので、個人的には「こんなサイトもあるんだな」と認識しておく程度で良いかと思います。
(こちらのサイト用に求人を作成する手間、人件費を考えると、利用する優先度は非常に低いでしょう)
求人Free | |
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公式サイト | https://www.onecoin.co.jp/free/towa.html |
料金形態 | ・完全無料 |
メリット | ・求人数が少ないのでエントリーに期待できる |
デメリット | ・求人数も少ないが利用者数も比較的少ない ・広告表示が多いので利用者の利便性が低い |
⑩げんきワーク(求人サイト)
げんきワークは、有限会社じゅんが運営する求人サイトです。
先ほどの求人Freeと同様にGoogleアドセンスなどの広告費で売上を作っているサイトなので、掲載料などは完全無料で利用することができますね。
こちらのげんきワークは、約170万件の求人が掲載されています。
この膨大な求人数に対して、利用者数が少ないので、せっかく求人を作成したのにエントリーが集まらないという可能性は高いですね。
求人Freeと同様に「絶対に無料で採用したいから何でも使ってみたい」という企業は利用を検討してみるのも良いかもしれません。
(基本的にこうした掲載料が無料のサイトは、求人側にとってメリットがあるだけで、求職者側にはメリットが特にありません。それゆえにアクセス数が少なくなる傾向があります。やはり求職者は知名度の高いサイトを利用しますからね)
げんきワーク | |
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公式サイト | https://genkiwork.com/jobs/ |
料金形態 | ・完全無料 |
メリット | ・有料オプションがないので無料でのエントリーに期待できる |
デメリット | ・求人数が170万件と多いので埋もれやすい ・利用者数も求人検索エンジンに比べて少ない |
⑪doda Recruiters(逆求人サイト)
doda Recruitersは、パーソルキャリア株式会社が運営する逆求人サイトです。
プロフィールを登録した求職者に対して、企業側がスカウトを送る形のサイトですが、22年1月15日現在、期間限定でトライアルを実施していました。
(トライアル終了後は、8週間の利用で80万円〜の利用料がかかります)
ビズリーチやリクルートダイレクトスカウトなどの逆求人サイトは、ハイキャリア向けの採用に向いています。
目安として年収700万円以上の人材は、ここまで紹介した求人検索エンジンなどを使ってもなかなか採用することはできません。
ハイキャリア層の採用手法としては、逆求人サイト・転職エージェント・大手転職サイト(dodaやリクナビNEXT)と認識しておくと良いでしょう。
doda Recruiters | |
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公式サイト | https://www.saiyo-doda.jp/lp/DR/001/ |
料金形態 | ・トライアル有り※期間限定 ・以降8週間の利用で80万円〜 |
メリット | ・優秀な人材を直接スカウトで採用できる ・手間をかければそれだけ採用可能性を伸ばせる |
デメリット | ・スカウトを送るのに手間がかかる ・結局有料である(トライアル期間のみ無料) |
ここまで紹介したのが、中途に対して無料で求人広告を出せるサイトです。
結論としてお話した通り、エンゲージ経由で求人検索エンジンに求人を出稿するのがベストな選択肢だと僕は考えています。
加えて地元で事務職や作業員を採用したい場合は、ハローワークやジモティーを併用して露出を増やすのも良いでしょう。
正直なところ、求人情報に相当な魅力がないと完全無料で採用するのは難しいです。
「いかに求職者に魅力的な企業だと思ってもらえるか」を徹底的に洗い出し、求人情報に盛り込んでいくことを徹底してください。
無料で中途採用する場合、求人検索エンジンでの勝負になるから「求人情報の質の向上」に注力することが重要なんですね!
まさにそのとおりです。indeedの運用代行などを行う企業は多いですが、まずは自社でできることはやりましょう。運用代行に支払うお金をindeedでの課金に使った方が有効ですからね。(運用方法は書店で本も売ってますし)
専門職・専門業界での採用向け|無料で求人広告を掲載できるサイト
ここまで新卒向けと中途向けにおすすめのサイトを紹介してきました。
一部、専門職や専門業界向けに無料で求人を掲載できるサイトがあります。
この章ではそれらを共有していきますね。
【専門職・専門業界向けに無料で求人広告を掲載できるサイト】
- グラフィカルジョブ(デザイナー・クリエイター採用)
- paiza(エンジニア採用)
- レディートゥファッション(アパレル系採用)
- メディカル1(医療・看護・介護系採用)
①グラフィカルジョブ|デザイナー・クリエイター採用
グラフィカルジョブは、デザイナー、WEB・IT、クリエイター求人サイトです。
運営会社はグラフィカルジョブ株式会社で、このサイトの運営がメイン事業ですね。
無料プランもあるため約3000件の求人が掲載されています。
利用者数ですが、約14万円のプレミアムプランでも応募保証数が12件と少なめ。
この応募保証数から、利用者数は求人数と比較すると少ないことが予想されます。
無料プランの場合は、求人の表示位置が無条件で下位表示になってしまうので、無料の範囲内だと多くのエントリーには期待できないでしょう。
しかしプログラマーの採用費用は通常高いので、14万円のプレミアムプランだろうが1名でも優秀なプログラマーを採用できれば余裕で元が取れるサイトだと思います。
グラフィカルジョブ | |
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公式サイト | https://www.d3d.jp/ |
料金形態 | ・無料プラン有り ・有料プランのみ上位表示が可能 |
メリット | ・ITやデザイン系の人材をピンポイントで採用できる |
デメリット | ・無料プランだと下位表示なのでエントリーに期待できない |
②paiza(パイザ)|エンジニア採用
paiza(パイザ)はエンジニア採用に特化した求人サイトです。
新卒向けのpaiza新卒、中途採用向けのpaiza転職を展開しており、採用したい層のエンジニア向け求人を出せるのが大きな魅力です。
このpaizaの特徴は、求職者に対してスキルチェックが課せられる点にあります。
具体的にその求職者がどのぐらいのプログラミングスキルがあるのかを、累計受験数1500万件のプログラミングスキルチェックによってスキルレベルを6段階で可視化。
これによって求職者ごとのスキルレベルを事前に把握することができる。
効率的に自社が求めるレベルのエンジニアを採用できる仕組みがこのように整っているので、エンジニアを採用したい場合は良いですよね。
しかし、デメリットとしては完全無料では利用できません。
求人の出稿自体は無料ですが、成果報酬として採用時に年収の25%がかかるのでご注意ください。
(よって使い方としては、ドンピシャで欲しい人材が見つかった場合にのみ採用をするという運用方法がベストですよ。掲載費を払う求人サイトと違って、採用しなければ完全無料なので)
paiza(パイザ) | |
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公式サイト | https://paiza.jp/ |
料金形態 | ・掲載料金は無料だが成果報酬25%がかかる |
メリット | ・プログラミングのスキルチェックを求職者は受けているのでスキルが可視化されている |
デメリット | ・完全無料では利用することが一切できない |
③レディートゥファッション|アパレル系採用
レディートゥファッションは、アパレル業界の求人に特化したサイトです。
アパレル業界に特化した求人サイトは数が少なく、他には「エラン」や「アパレル転職なび」などが挙げられます。
その中でも"無料"という点に着目して選ぶなら、レディートゥファッションはおすすめ。
理由としては、先程のpaizaと同様に成果報酬型の料金形態があるからです。
こちらも完全無料では採用することはできないですが、「本当に良い人材がいたら採用する」という運用ができる点は魅力ですよね。
(詳細な料金については、レディートゥファッションに問い合わせする必要があります)
レディートゥファッション | |
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公式サイト | https://www.readytofashion.jp/ |
料金形態 | ・トライアル有り(採用時には成果報酬がかかる) ・有料プラン有り |
メリット | ・ファッション業界の人材をピンポイントで採用できる ・年間利用者数が120万人と特化型としては非常に多い |
デメリット | ・無料で利用できる範囲が限られている |
④メディカル1|医療・看護・介護系採用
メディカル1は、医療・看護・介護に特化した求人サイトです。
サイトも非常にシンプルで使いやすく、利便性の高い求人サイトだと言えます。
またこちらも完全成果報酬型の求人サイトなので、採用するまで無料です。
よって無料で求人を掲載して、本当に良い人材がいたら採用することが可能。
また成果報酬額は3万円〜と非常に安いのが特徴です。
(しかし職種や求める人材の条件によって成果報酬額は異なります)
メディカル1 | |
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公式サイト | https://medical1.jp/ |
料金形態 | ・掲載料金は無料だが成果報酬3万円〜/人がかかる |
メリット | ・医療系の人材をピンポイントで採用できる ・比較的安価な成果報酬にて採用することができる |
デメリット | ・完全無料では利用することができない |
専門職種や業界特化型の求人サイトは、成果報酬型の料金体系が多いんですね。
そうなんですよ。完全無料で利用するのは難しいですが、本当に欲しい人材だけを採用する。それまでは完全無料で利用できる点は魅力ですよね。
【基礎知識】求人検索エンジンとは?
ここまで無料で求人広告を出すのにおすすめのサイトを紹介してきました。
この章からは採用における補足知識を共有していきます。
まずは途中で何度も出てきた「求人検索エンジン」についての説明から。
こちらはindeedや求人ボックスを代表とし、indeedの認知の広がりから利用者が急増しました。
求人検索エンジンとは求人の検索に特化したGoogle検索である
求人検索エンジンを簡単に説明すると「求人の検索に特化したGoogle検索」です。
普通はマイナビやリクナビなどの求人サイトで、その求人サイト内の求人だけを検索するのが一般的ですよね。
一方で、求人検索エンジンは世の中にある求人サイトだけでなく、各企業の採用ページ、採用支援ツール(途中で紹介したエンゲージなど)に渡って幅広く求人を集め、表示させます。
要するに世の中にある求人からまとめて検索できるサイトなのです。
なるほど!「求人検索エンジン=求人検索に特化したGoogle」だと考えると非常に分かりやすいですね。
そうなんですよね。新卒に関しては未だにマイナビやリクナビなどの新卒特化の求人サイトを利用する人が多いですが、中途に関しては求人検索エンジンの利用者が非常に増えています。
それゆえに、今後の採用では求人検索エンジンへの知見を深め、積極的に活用することが人事としては必須のスキルだと言えますよ。
無料の求人広告のメリットとデメリットについて
この記事では、無料で求人広告を出す方法について解説してきました。
ここで押さえておいて欲しいことがあります。
それは「無料で求人広告が出せる」という金銭的なメリットがある一方で、デメリットも存在します。
例えば、費用を節約できているようで、エントリーの集まらない無料の求人広告の出稿に人件費(社員さんの時間)をかけていれば、それは結局高くついてしまっている可能性もありますよね。
そんな無料の求人広告のメリットとデメリットについて、この章にて整理します。
無料の求人広告のメリット
まずは無料の求人広告のメリットから整理しましょう。
費用を節約できることに加えて、自社での求人運用によって無料での採用ノウハウを蓄積することができる点が挙げられます。
【無料の求人広告のメリット】
- 求人掲載費を節約することができる
- 複数の求人サイトや検索エンジンの運用ノウハウが蓄積される
求人掲載費を節約することができる
まずは第一に、求人掲載費を節約することができます。
僕は新卒向けの求人サイトについての知見が深いですが、1サイトあたり「40〜120万円/1シーズン」の求人掲載費用がかかります。
採用費よりも雇った後の人件費の方が莫大になるので、採用費をかけるのは良い投資だと個人的には思います。
しかし、資金力がない場合や他に投資したい企業にとっては、無料で求人広告を出すことで採用費を節約できるのは大きなメリットですよね。
複数の求人サイトや検索エンジンの運用ノウハウが蓄積される
次に無料で求人広告を出し、実際にエントリーを集めるとなるとノウハウや努力が必要になってきます。
求人検索エンジンでも、お金さえかけてしまえば上位表示されて、利用者の目に触れる機会が増えるので簡単です。
しかし、無料でエントリーを集めるとなると、求人の質を高めたり、継続的に内容を更新したりと細かなノウハウや努力が必要になってくる。
最初はそれが負荷となりますが、結果的にはノウハウとして社内に蓄積されますよね。
「採用するにはお金をかければ良い」と思考停止せずに、社内に採用ノウハウを蓄積していくという意味では、無料で求人広告を出し、運用していくことはメリットになると言えるでしょう。
無料の求人広告のデメリット
続いて、無料の求人広告のデメリットも整理しておきましょう。
やはり無料がゆえの採用力の低さと、結果的に有料プランに移行させられたりといったデメリットが挙げられます。
【無料の求人広告のデメリット】
- 多くのエントリーを獲得できない
- 結局有料プランへの課金を勧められる
- 求人検索エンジンの場合は使い方に慣れと知識が必要
多くのエントリーを獲得できない
やはり無料での求人広告だと、多くのエントリーは獲得できません。
相当に労働条件が良かったり、もともと知名度のある会社だったりと、明らかな集客力のある会社でないと、大量のエントリーは集まらないんですよね。
理由としては、主力と言える求人検索エンジンは利用者数も多い一方で、無料がゆえに求人を出す企業も非常に多い。
よって利用者1名あたりの求人数は少なくなってしまい、結果的に課金しないと利用者の目に止まらないという結果になりえるのです。
結局有料プランへの課金を勧められる
続いて、最初は無料で求人広告を出そうと努力していても、結果的に有料プランへの移行をサイト側から勧められることがあります。
結果として有料プランでの運用を行うことになるのであれば、無料で運用していた時間はかなり無駄になってしまいますよね。
先ほども伝えたとおりで、掲載料は無料ですが、人事の人件費は高いです。
このあたりを考慮して経営判断することが重要になってきますね。
(個人的にはまずは1ヶ月無料で運用してみて、全くエントリーが得られないようであれば徐々に課金額を上げていくような運用方法がおすすめです)
求人検索エンジンの場合は使い方に慣れと知識が必要
そして最後のデメリットは、主力の求人検索エンジンの運用方法には慣れが必要だという点です。
特に「応募したくなる求人の作成」が重要であり、そのために「表示回数・クリック率・応募率」などの数字の分析が必要になります。
このあたりはシンプルで「このAという求人内容はAという結果」「次にBという求人内容はBという結果」として、AとBどちらの方が良いのか、数字が良い方を地道に選択していく作業となります。(俗に言うABテストの求人版ですね)
シンプルだとは言っても、どうすれば魅力的な求人を作成できるのか、どれぐらいの頻度で求人を変えれば良いのか最初は判断が難しいでしょう。
この最初の苦労があるという点が、無料で求人広告を出すデメリットの1つですね。
(有料サイトの場合はこのあたりのサポートが付いてくるので利用者の負担が少ない)
なるほど!求人を無料で出して結果を得ようとするなら、時間と労力の初期投資が必要になるんですね。有料だとそのあたりをサイト側がカバーしてくれると。
まさにそのとおりです。これら無料の採用方法と有料の採用方法を比較し、どちらの方法を採用していくのか、またはどちらも採用していくのか判断することが重要ですね。
無料の求人広告を成功させるための4つのコツ
無料で求人を出す場合に、運用ノウハウが必要だと理解できたと思います。
世の中、いろんな「求人サイト運用会社(採用支援会社)」がありますが、難しいことを言っているだけの企業が多いように感じています。
採用を成功させる上で重要なこと、その本質は「ここで働きたいと思ってくれる人を増やすこと」です。これ以上でも以下でもありません。
「ここで働きたいと思ってくれる人を増やすこと」を分解してみます。
「ここで働きたいと思ってくれる」⇒自社の魅力を伝える
「〜人を増やすこと」⇒露出を増やす
以上です。
要するに、自社の魅力を伝える能力を高め、露出を増やす方法を徹底的に探る。
採用において重要なことはこれであり、運用代行会社に丸投げするのは、これらの作業を放棄することだと僕は考えているのでおすすめしません。
では「自社の魅力を伝える能力を高め、露出を増やす方法を徹底的に探る」ためには、具体的には何をすれば良いのでしょうか?
この章にて、無料の求人広告を成功させるための4つのコツを共有しますね。
【無料の求人広告を成功させるための4つのコツ】
- 安易に採用代行・運用代行を利用しない
- 魅力的な求人を追求する
- 採用を成功させている企業から技を盗む
- 求人の露出先のサイトをとにかく増やす
①安易に採用代行・運用代行を利用しない
まず大切なことは、安易に採用代行や求人の運用代行を利用しないことです。
先にも伝えたとおりで、採用において重要なことは「自社の魅力を伝える能力を高め、露出を増やす方法を徹底的に探ること」でして、代行会社に頼るということはこれを自社で放棄するようなものです。
もちろん代行がすべて悪いということではありません。
"まずは自社でやってみる"ということが重要なのです。
その上で「魅力的な求人は作れるようになったけど、求人検索エンジンの運用だけは自社でリソースが足りないから外注しようかな」と判断するのは良いと思います。
最初から採用代行や求人検索エンジンの運用代行に丸投げするのではなく、まずは自社で取り組み、その上で利用を判断するようにしてください。
(ちなみにその順番で行うことによって、採用代行会社や運用代行会社にぼったくられるリスクを抑えることができます。「この作業だけにこの値段はおかしいのでは?」といった感覚が持てるからです)
②魅力的な求人を追求する
自社で採用をおこなうことを決意したら、最初にやるべきことは魅力的な求人を作成することです。
ここで1度求人サイトを見に行ってください。
同じ業界の他社の求人を見てみてください。
内容スカスカじゃないですか?
それを読んだ時に「こっちで働きたい」と思いますか?
同業界の他企業の人材を引っ張ってこれるような魅力的な求人は、求人サイトにほとんどないと断言できます。
なぜか?求人の作成がテンプレ式で雑になっているからです。
「お客様の笑顔がやりがいです」「最先端の技術を使用しています」「通気性の良い会社です」...こんなありきたりな言葉、文章で「ここで働きたい」と思わせることはできません。
結果的に求職者は「なんとなくここは条件良さそうだから」といった低い熱量で応募することになる。
これはあまりに採用を非効率化させてしまっていますよ。
求人の質・魅力度を高めることによって、「絶対にここで働きたい」という熱量の高い応募を増やすことができます。
結果的に熱量が高い人材は、内定辞退率や離職率を下げることに繋がるので、企業としての数字を良くすることにも繋がってきます。
ぜひ、自社の求人を魅力的になるよう追求してください。
具体的には以下の手順でおこなうことを、個人的にはおすすめします。
【自社の求人を魅力的にするための手順】
- 競合他社と比較した時の自社の強みを明確化する
(事業面 / 社員面 / 条件面 などあらゆる角度から) - 社員に自社の最大の魅力を聞いて回る
(ない場合は作りましょう。魅力のない企業に人は集まりません) - 明確化した自社の強みを小学生でもわかるような魅力的な言葉に変換する
- なぜその強み・魅力が生じたのか理由を明確化する
- 「強みや魅力+理由」をストーリーとして求人情報に組み込む
いかがでしょうか?
今、「ここで働きたい」と思ってもらうというのは恋愛に似ています。
「あなたと付き合いたいと思ってもらう」ためには、まずは自分の強みや魅力を洗い出すこと。
周りの友人や両親に聞いても良いでしょう。
その上でその強みや魅力を、誰が聞いてもわかるよう魅力的な言葉で伝えられるようにする。
強みや魅力をただ語るだけでは、自意識過剰に思われてしまいますよね。
大事なのはその裏にある、その強みや魅力を作り上げるに至った「理由」です。
「発想力が強み」なら、「読書や新しい街に出かける機会を意識的に作っているから」といった理由を伝えて、初めて相手は「なるほど!だからその強みを持っているんだね」と納得してくれます。
そして人に対して、何かを伝える時に大事なことは「ストーリー」です。
なぜ映画を見るのでしょうか?なぜアニメを見るのでしょうか?なぜ本を読むのでしょうか?
それはストーリーがあるからです。
僕の場合は発想力が強みですが、もともと小学生の時に親が離婚し、その際に毎日親が喧嘩していたんですよね。
その罵声から逃れるように、頭の中でSFの世界を妄想し、そこで生きるようにしていました。
そんな経験から妄想力が育ち、それが発想力となり、今では読書や新しい街に出かけることで盤石化してきている。
このようにストーリー形式で自身の魅力を伝えることは、恋愛でも有効です。
もちろん求人にも同じことが言えます。
退屈な「自社の沿革」とは訳が違います。
自社の最大の強みや魅力が、どんな経緯で生まれ、それを育てているのか?
そんなストーリーにこそ求職者は魅力を感じ、ここで働きたいと思ってくれると僕は信じています。
ちなみに具体的な求人の書き方については下記の記事でもまとめています。
ぜひ合わせて読んで頂き、求人の質を高める機会を作って頂けると幸いです。
» 【求人広告の書き方まとめ】テンプレートを使って3ステップで解説!
▼強みや魅力をわかりやすく魅力的な言葉で伝えるためにはセールスコピーの知識が活きてきます。
人はどんな言葉になぜ魅力を感じるのか、それがセールスコピーの根幹にあるからです。
▼ストーリーで語ることは求人の作成だけでなく、今後入社してくれる社員さん、はたまた既存の社員さんのモチベーション・熱量の向上に繋がります。
会社のストーリーを語るというテクニックは「PR」で実は重要でして、こちらの本ではプレスリリースをストーリーとして語るテクニックが書かれています。
③採用を成功させている企業から技を盗む
魅力的な求人を作成できるようになったら、次にすべきは"TTP"です。
TTPとは「徹底的にパクる」のことで、採用で成功している企業から技を盗みましょう。
自社のオウンドメディアやYouTubeを運営して採用を成功させている企業や、WabtedlyやLinkedInなどのビジネスSNSを活用して成功させている企業もあります。
そういった採用を成功させている企業の事例を集めましょう。
そして自社でも実行可能な施策をパクり、実行してください。
「採用に強い会社は何をしているのか」という書籍では、52の事例から大手企業からベンチャー企業が採用力を高めるために何をしているのか書かれています。
具体性が高い内容なので、非常に参考になる1冊です。ぜひ読んでみてください。
④求人の露出先のサイトをとにかく増やす
そして最後、4つ目は「求人の露出先のサイトをとにかく増やすこと」ですね。
これは「自社の魅力を伝える能力を高め、露出を増やす方法を徹底的に探る」という採用における重要なポイントの後半「露出を増やす方法を徹底的に探る」に該当します。
どれだけ魅力的な求人を作成できても、露出がなければ意味がありません。
世界イチ美味しいラーメンを作ったとしても、無人島で店を出したら誰も来ない。
大事なことは「求人の質×露出」であり、これは掛け算です。
求人の質だけを追い求めても露出が低ければ意味がない。
一方で、露出が多くても求人の質(その会社の魅力)が低ければ意味がない。
求人の質と露出を同時に追い求めてください。
そのためには、まずはこの記事で紹介したサイトも参考に、掲載先を増やすこと。
そうして露出を増やしながら、求人の質を磨いていく。
これが採用における本質であり、唯一追い求めるべきものだと言えるでしょう。
採用において、自社の魅力を伝える能力を高めること。加えて、露出を増やすことの両輪を回すことが大切なんですね。
まさにそのとおりです。そのためにできることを考え、全て実行していく。ここで紹介した4つの施策を実行している企業は超少数派なので差別化に繋がりますよ。
本記事の要点まとめ
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
これまで5年に渡り、人材領域で活動してきたので、採用に関しての知見があります。
その中でも「無料で求人を出す」という点に絞り込み、僕が持っている情報をすべてお伝えしたつもりです。
正直なところ、企業の最重要資源である「ヒト」の採用を無料化するのは難しい。
無料で簡単に採用できてしまうなら、1人あたりの採用費が平均50〜70万円といった高額になるはずがありませんからね。
ですが、難しいからこそ採用費を押さえることができれば、他社との差別化になります。
今回の記事が貴社にとって、採用を加速させる情報源になれば嬉しい限りです。
僕が経営する株式会社L100では、特に新卒採用に特化して採用支援をおこなっているので、何でもご相談ください。(相談はこちらから)
それでは本記事の要点をまとめて終わります。
ありがとうございました。
▼本記事の要点まとめ
- 無料で求人広告を掲載できるサイトとして、おすすめは新卒採用なら「ホワイト企業ナビ・大学のキャリアセンター・ツイッター・フェイスブック」の4つ。
中途採用なら主力として「indeed・求人ボックス・スタンバイ」などの求人検索エンジンを使用(そのハブとしてはエンゲージの利用がおすすめ)。加えて採用したい人材の属性に合わせて、ハローワークや逆求人サイトを併用するのがベストかと。 - 無料で求人広告を掲載できるメリットとして、やはり求人掲載費を極力抑えられる点が挙げられる。
一方で、すぐに露出を増やすことができないために、エントリーがなかなか集まらない。結局運用コスト(特に人件費)が高くなどのデメリットもある。 - 無料で採用を成功させるために重要なことは「自社の魅力を伝える能力を高め、露出を増やす方法を徹底的に探ること」である。
要するに「求人の質×露出」であり、この両輪を同時に回していくことが重要である。
▼その他、採用担当者様向けの記事はこちら
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